株式会社モルテン
建築業界の新たなスタンダードへ、免震技術の飛躍
株式会社モルテン(本社:広島市西区、代表取締役社長:民秋清史、以下、モルテン)は、免震建築に用いる高減衰積層ゴム支承を開発し、国土交通省より建築基準法第37条に基づく指定建築材料の大臣認定を取得いたしましたのでお知らせします。
モルテン製高減衰積層ゴム支承 MHR1500は、東京都市大学の西村功名誉教授と共同開発したもので、一般社団法人日本免震構造協会にて、免震材料としての安全性・耐久性・品質管理などの性能評価を受け、2025年2月7日付で国土交通省の大臣認定書を取得しています。
これを受け本製品のさらなる普及に向けて、2025年4月1日より販売および営業活動を本格的に開始しました。
モルテンは今後も、理論・実験・実績に基づいたモノづくりで技術革新を進め、常に幅広い分野での可能性を追求しながら、安全で持続可能な社会の実現に寄与していきます。
■ モルテン製高減衰積層ゴム支承 MHR1500(国土交通大臣認定番号 MVBR-0662)の詳細
【製品概要】
モルテン製高減衰積層ゴム支承 MHR1500は、免震構造の主要部材として建物の安全性を向上させる製品です。ゴムと鋼板を交互に積層する構造を持ち、上下方向の支持機能と水平方向の地震エネルギー吸収機能を兼ね備えています。中低層の建物に最適に設計されており、高い免震性能と安定した品質を実現しています。

【開発の背景】
従来の免震構造用部品は一品生産の少量多品種が主流で、耐震偽装問題の要因となっていました。本製品は、建物の規模に応じて形状やサイズを変えるのではなく個数を調整することで設計する方式を採用し、「積層ゴムの製造+品質管理」と「構造設計+施工管理」の分離を実現。これにより、量産時の品質の均一化と管理の効率化を達成しました。
【大臣認定取得に向けた取り組みと技術的成果】
1)各種機能試験を実施
① 基本性能確認試験
② 限界変形確認試験
③ 圧縮限界強度確認試験
④ 鉛直剛性確認試験
⑤ 引張限界強度確認試験
⑥ 温度依存性確認試験
⑦ ひずみ依存性確認試験
⑧ クリープひずみ確認試験
⑨ 振動数依存性確認試験

2) 独自の高減衰材料と改ざん防止システムの開発
高減衰性能の向上と品質管理の信頼性を高めるため、自社材料開発とデータ改ざん防止システムを導入しました。
『高減衰材料の開発』
自社材料開発でオリジナル高減衰性能を実現しました。
『改ざん防止システムの導入』
検査部門の内部統制の確立、データアクセス権限の厳格化、記録と履歴の保管、二次元コードや
データの要約を使った改ざん防止の仕組みを構築しました。

■ モルテン マリン・産業用品事業について
自然と共存できる社会基盤へ、エレメントを提供する
自然と建築を楽しむ心とエンジニアリングを通じて、100年先まで誇れる製品を創ります。浮桟橋や養殖用フロートのマリン用品など水に関わる分野の製品、また高速道路や鉄道において、耐震を目的とした橋梁用ゴム支承などの製品を製造・販売しています。モルテンは理論、実験、実績に基づいたモノづくりで常に幅広い産業分野での可能性を追究し続けています。
モルテン マリン・産業用品事業 公式サイト : https://www.molten.co.jp/industrial_materials/jp/
■ 株式会社モルテン 会社概要
競技用ボールと自動車部品の製造・販売に始まり、内部の空気圧を調整する「中空体技術」と、ゴム・樹脂などの高分子素材を扱う「高分子化学」の 2つのコア技術を活用して事業を拡大してきました。
現在では、競技用ボールをはじめとするスポーツ用品事業や自動車部品事業のほか、医療・福祉機器事業では、製品開発と学術研究の両面から社会貢献を担い、マリン・産業用品事業では、浮桟橋や橋梁用ゴム支 承のほか社会基盤を構成する要素を製造・販売するなど、様々な分野で可能性を追究し続けています。
所 在 地:広島県広島市西区観音新町四丁目 10-97-21
設 立:1958 年 11 月 1 日
代 表 者:代表取締役社長 最高経営責任者 民秋清史
資 本 金:3 億 1,614 万円
従 業 員:単体 673 人(2023 年 9 月時点)、グループ 3,100 人
社名由来:molten とは melt の過去分詞で、”溶解する、鋳造する”という意味に加えて、”古いものから新しいものに脱皮する”という意味を持っています。