株式会社日立ソリューションズ
幅広い学部の学生向けに、AI技術の悪用に対抗するセキュリティの確保について考える機会を提供
株式会社日立ソリューションズ(本社:東京都品川区、取締役社長:森田 英嗣/以下、日立ソリューションズ)は、3月11日、「生成AI時代のセキュリティ最前線:社会では今、何が起きている?」セミナーを早稲田大学の学生向けに、同大学データ科学センターと共同開催しました。早稲田キャンパスで開催された本セミナーの参加者は69名で、文系理系問わず10を超える幅広い学部から学生が参加しました。
本セミナーでは、急速に身近な存在となりつつあるAI技術の最新動向や悪用の事例を題材に、生成AIがセキュリティに与えるメリットやデメリットについて理解を深めました。当日は、日立ソリューションズのホワイトハッカーやエバンジェリストが講演を行い、その後、データ科学センターの教員を交えたパネルディスカッションを行いました。参加した学生からはさまざまな質問が出され、生成AIが広く普及した現代から未来社会における安全確保について考える機会となりました。
日立ソリューションズは重点事業のひとつであるセキュリティの知見をもとに次世代人財育成を支援し、社会のSX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)に貢献していきます。
・「生成AI時代のセキュリティ最前線:社会では今、何が起きている?」セミナーについて
日立ソリューションズと早稲田大学データ科学センターは、サイバーセキュリティ月間の2025年3月11日、学生を対象にセミナーを開催しました。
<開催概要>
テーマ:「生成AI時代のセキュリティ最前線:社会では今、何が起きている?」
日時/会場:2025年3月11日(火)10:00~12:00/早稲田キャンパス 7号館207教室
主催:早稲田大学データ科学センター、株式会社日立ソリューションズ
共催:早稲田大学高度データ関連人材育成プログラム
開催報告:https://www.waseda.jp/inst/cds/news/7028
<講演①:ディープフェイクの脅威>
日立ソリューションズのホワイトハッカー 米光 一也とセキュリティエバンジェリスト 辻 敦司が、AI技術を利用して作成された偽動画(ディープフェイク動画)を用いて、現実に発生したなりすまし投資詐欺の実例紹介に加え、身近な素材を用いたデモンストレーションと、技術的な解説、検出ツールやファクトチェックによる対策の紹介などを行いました。
<講演②:生成AIとセキュリティ>
早稲田大学データ科学センターの小林 学教授が、生成AIによる脆弱性検知に関する研究成果をはじめ、フィッシングメールや標的型攻撃を検出するツールのほか、LLM(大規模言語モデル)における脆弱性や複数のデータ漏洩リスクについて紹介しました。

<パネルディスカッション:「生成AI時代のセキュリティ最前線:社会では今、何が起きている?」>
パネルディスカッションでは、小林教授をモデレーターに、パネリストとして早稲田大学データ科学センターの望月 泰博講師、日立ソリューションズ セキュリティコンサルタントの扇 健一、クラウドセキュリティのエンジニアで早稲田大学OBの藤根 亜樹穂が登壇しました。
最初に小林教授より、社会で起こっていることとして、昨年末から年始にかけて国内で相次いだDDoS攻撃に関する報道について紹介されました。その後、生成AIなどの技術の発展により、デジタル社会におけるさまざまなシステムへの攻撃が容易化、多様化する現状を踏まえ、それらにどう向き合うべきかについて議論が行われました。
質疑応答では、参加者の学生からの質問に対する意見交換が行われ、終了後にも熱心な質問が多く寄せられました。

<参加した学生からアンケートで寄せられた声>
アンケート回答者の全員から内容に満足という回答があったほか、以下の意見が得られました。
・普段の生活では触れられないAIでの犯罪の実態や進捗具合についてよくわかった。
・身近な事例を踏まえてサイバーセキュリティについて考えることができた。
・AIの使用が頻繁になっているため、AIの持つリスクについて学べたのは面白かった。
・昨年も受講させていただきましたが、異なる内容で最近の話題も入れていただきとても興味深く
拝聴しました。
・背景
昨今、生成AIをはじめとするAI技術が急速に身近な存在となり、幅広い産業において高度化・複雑化したAIシステムが浸透しています。このような中、AIシステムに対するサイバー攻撃やAIの悪用に対抗するセキュリティの確保が企業や個人にとっての喫緊の課題となっており、セキュリティの知識の重要性がますます高まっています。
そこで、日立ソリューションズは早稲田大学とともに、データサイエンスとしてAIを研究する教員やビジネスの最前線でセキュリティの課題解決に取り組む社員による「生成AI時代のセキュリティ最前線:社会では今、何が起きている?」セミナーを実施し、次世代を担う学生たちと未来における安全・安心なデジタル社会について考える場を設けることにしました。
・日立ソリューションズと早稲田大学との取り組み
早稲田大学は、グローバルな視点で問題解決に貢献できるリーダーの育成に取り組んでいます。その中の一つとしてグローバル・エデュケーション・センターに「データ科学」の科目群を設置し、AI、IoT、ビッグデータなどのデータサイエンス分野における高度な専門知識を持つ人財育成に取り組んでいます。
日立ソリューションズは、セキュリティ分野で、AIや生体認証などを活用し、コンサルティングからシステム構築、運用、教育まで、企業のニーズに合った最先端のソリューションをトータルに提供してきました。
そこで、セキュリティ事業のノウハウを次世代人財育成に生かすことを目的に、2019年から広く人文社会系の学生も対象にした提携講座を毎年実施しています。2020年2月にはセキュリティをはじめとするデータサイエンス分野の人財育成および産学連携促進を目的に学術交流協定を締結し、毎年、時事に基づいたテーマを設定した学生向けのセミナーを共同開催しています。2024年3月に開催した「AIとセキュリティの交差点」セミナー後には、AIシステムにおけるサイバー攻撃の事例などの最新動向について、よりビジネス視点で理解を深める内容を提携講座に新たに盛り込みました。
・提携講座「未来社会を創るセキュリティ最前線」について
提携講座「未来社会を創るセキュリティ最前線」は、第一線で活躍するホワイトハッカーやセキュリティコンサルタントが講師を務め、企業が直面するセキュリティの課題やその対策について、ケーススタディや演習などを行っています。今年度も、早稲田大学グローバル・エデュケーション・センターの正規科目として、6月より開講する予定です。
・日立ソリューションズのセキュリティ事業
https://www.hitachi-solutions.co.jp/security/sp/solution/task/cyber_resilience.html
・日立ソリューションズの社会貢献活動
https://www.hitachi-solutions.co.jp/company/sustainability/community/
日立ソリューションズについて
日立ソリューションズは、お客さまとの協創をベースに、最先端のデジタル技術を用いたさまざまなソリューションを提供することで、デジタルトランスフォーメーションを実現します。欧米、東南アジア、インドの各拠点が連携し、社会や企業が抱える課題にグローバルに対応します。
そして、人々が安全にかつ安心して快適に暮らすことができ、持続的に成長可能な社会の実現に貢献していきます。
詳しくは、日立ソリューションズのウェブサイト(https://www.hitachi-solutions.co.jp/)をご覧ください。
ソリューションに関するお問い合わせ先
https://www.hitachi-solutions.co.jp/inquiry/
※本文中に記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。