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【調査レポート】子育て家庭における抜け出せない生活苦

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認定NPO法人セカンドハーベスト京都

~子育て中の低所得世帯への生活実態調査で見えたもの~

認定NPO法人セカンドハーベスト京都(所在地:京都市伏見区 代表:澤田政明)は、就学援助受給中の子育て世帯(準要保護世帯)に学校給食のない長期休暇に向けて、無料で食品を提供する食料支援事業「こども支援プロジェクト」を始動し、今年度で7年目となります。

今回は、2024年度冬休みこども支援プロジェクト実施時に行った生活実態把握のためのアンケート調査の結果を報告します。

調査期間:2024年12⽉21⽇〜2025 年1⽉15⽇

調査実施者:認定NPO法⼈セカンドハーベスト京都

調査内容設定:認定特定非営利活動法人NPO法人フードバンク山梨

調査方法:オンラインのみ(調査依頼のチラシを食品に同梱)

調査対象:2024年度冬休みこども支援プロジェクト利用世帯1000件

居住地:京都府 京都市・宇治市・八幡市

回答数:158件

データレビュー者:京都大学大学院 人間・環境学研究科教授 柴田悠 様

■回答者の属性

世帯属性

父子世帯

母子世帯

二人親世帯

世帯数(件)

3

90

65

割合(%)

0.01

56.9

41.1

目次

「こども支援プロジェクト利用者アンケート調査」の主な結果

苦しい母子世帯の収入

今回の調査回答者の中で、手取り収入21万円以上の母子世帯の割合は25%でした。これは、就学援助を受給している世帯の中で、母子世帯の収入が少ない傾向にあることがいえます。

さらに、母子世帯のうち手取り収入20万円以下が85%、15万円以下も60%いることがわかりました。母親の正規雇用の割合が、26%と少ないことが要因であると考えます。

回答数158件のうち無回答者(12件)、回答者(146件)

また、前年度に比べて収入が増えているとの回答は21%に留まり、コロナ禍が収束しても収入の上昇には大きく繋がっていないと感じます。

相次ぐ値上げの影響

収入が増えない中での昨今の物価高騰。節約した生活を送らざるを得ないのが現状であり、調査の中でも約9割が節約に取り組んでいると回答しました。

お風呂や洗い物の回数を減らしているや、冷暖房は我慢してつけないとの回答も多く見られました。

食事に関しては、おかわりは無しで品数も減らしていたり、お米が高いので麺類を食べたり、こんにゃくなどお腹の膨れるものを多く使い、お肉が少なくても満足できるように工夫したりして、節約しているようでした。

また、こどもに我慢させないよう自分の食費を削っている保護者も多く見られ、どこのご家庭もこどもを優先に考えていることがわかります。

回答数158件のうち、約8割が冷暖房の使用を我慢している

残念ながら今回の調査では、栄養を考えた食事の提供ができていないと回答した世帯が全体の4割にのぼり、育ち盛りのこども達が学校給食以外で十分な栄養を確保できているのか不安の残る結果となりました。

広がる体験格差

こどもに習い事等を何もさせていないとの回答が全体の約2割ありました。その理由は、やはり経済的なものが圧倒的に多い結果となりました。

体験活動がある世帯でも「できるだけ自宅でできることや、無料で参加できるものを探している」といった回答も多く寄せられました。

アンケートの自由記述には「余裕がない」という言葉が何度も記されていました。
親は日々の仕事に追われ、経済的な問題だけでなく、体力的・時間的にも疲弊している様子がうかがえます。

こどもたちが豊かな体験活動をする機会を制限されることは、将来の学習能力や社会的スキルの発達に大きな影響を及ぼします。

今回の調査で、困窮世帯が気軽に受けれる支援制度が少なく、そもそも情報は自分で取りに行かないといけないものが多くあり、他の支援を受けれていない世帯が多くあることがわかりました。

そのことは、食料支援の満足度の結果に反映されていると考えます。

こども支援プロジェクトのような食料支援制度を通じて、家庭の負担を軽減することは、経済的な余裕を生み出し、子どもたちがより多くの体験の機会を得ることにもつながります。こうした支援の積み重ねが、貧困の連鎖を断ち切る一助となることを切に願います。


困窮子育て家庭の生の声が寄せられた貴重なアンケート結果です。

物価上昇や猛暑・寒波のなかで想像以上に厳しい生活を強いられている様子が、ありありと伝わってきます。

このような生の声が自治体や政府・こども家庭庁などに届き、困窮子育て家庭への支援がもっと充実していくことを願います。

また、行政による公的支援が限られる中で、今年度1000世帯に13kg~16kgの食品を送付した認定NPO法人セカンドハーベスト京都さんの活動に対して、感謝の言葉が回答者のみなさんから寄せられており、同活動の重要性があらためて示されました。

このようなフードバンクNPOへの行政からの支援が拡大していくことも、期待したいと思います。

(京都大学大学院 人間・環境学研究科教授・柴田悠)

セカンドハーベスト京都は、『明日の食に不安のない京都』を目指し食料支援のネットワークを創っています。

2025年度こども支援プロジェクトでは、1回の実施につき1,200件の子育て家庭へ支援食品をお届けする予定です。引き続きご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

名 称:認定NPO法人 セカンドハーベスト京都

団 体 代 表:澤田政明(理事長)

団体設立年:2015年12月

事務局所在地:〒612-8018 京都市伏見区桃山町丹後18-15乃園ビル3F
【ご注意】※こちらでは食品寄贈の受付は行っておりません。

事務局開局:10時~16時(休業日:水・土・日・祝日)

メールアドレス:info@2hkyoto.org

電話番号:075-601-2100

FAX番号:075-320-3765

ホームページ:https://www.2hkyoto.org/

出典:PR TIMES

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企業プレスリリース詳細へ (2025年4月14日 10時00分)

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