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AIで川ごみを自動検出・分類する新システム「PRIMOS」を共同開発

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八千代エンジニヤリング株式会社

~2025年4月14日から提供開始、八千代エンジニヤリング×愛媛大学~

八千代エンジニヤリング株式会社(本店:東京都台東区、代表取締役社長執行役員:高橋 努、以下「八千代エンジニヤリング」)と、国立大学法人愛媛大学(愛媛大学大学院理工学研究科 片岡智哉准教授(※1)、以下「愛媛大学」)は、河川表面のプラスチックごみの量を把握するほか、AIによりごみの種類を自動で検出・分類する川ごみモニタリングシステムPRIMOS(※2)(Plastic Runoff Identification, Monitoring & Observation System)を共同開発し、製品化。2025年4月14日より提供を開始します。

※1:片岡智哉准教授の研究成果は、環境省・環境再生保全機構の環境研究総合推進費(JPMEERF21356444, JPMEERF20231004)により実施したものです。

※2:「PRIMOS」について、商標登録出願中

目次

開発の背景

河川を経由したプラスチックごみの海洋流出は世界的に問題となっています。八千代エンジニヤリングは、モニタリングカメラを使ってごみの量を把握する「川ごみ輸送量計測ソフトウェアRIAD」を2021年に開発し、提供してきました。

しかし、「RIAD」ではごみの種類を特定できないこと、また従来の現地調査では労力やコスト、観察者のスキルに依存するなどの課題がありました。

こうした課題を解決するため、八千代エンジニヤリングは愛媛大学との共同研究を通じて、画像解析AI技術を活用した川ごみモニタリングシステムPRIMOSを開発し、ごみの種類まで自動判別できる、より高精度かつ客観的なモニタリングを可能としました。

PRIMOSで検出・分類した河川を流れるペットボトル
PRIMOSで検出・分類した河川を流れるプラスチック袋
PRIMOSによる解析結果一覧:動画内における検出・分類したごみ(1秒あたりの面積および個数)や、対象河川の平均流速(X軸方向、Y軸方向)が表示され各データのダウンロードも可能

川ごみ輸送量計測ソフトウェア RIADのついての詳細はこちら

https://www.yachiyo-eng.co.jp/news/2021/07/post_563.html

本システムの特徴

・AIによる自動分類:

河川を撮影した動画データから、河川表面に流れるごみを解析し、AIによりごみを検出・分類することが可能になります。

 
・高精度な流出状況モニタリング:

浮遊プラスチックごみを自動検出・分類し、ごみの種類や量、河川ごとの流出状況を精度高くモニタリングすることが可能になります。

 
・水位変動への対応力:

河川の水位変動にも柔軟に対応可能で、高水位の洪水時の動画でも安定した検出性能を発揮します。

実証試験では、飲料ボトルや食品容器、買い物袋など主要な使い捨てプラスチックの検出において特に高い精度を示し、環境保全活動において効果的なデータ収集が可能となりました。

システム概要

本システムはWEBサービス形式で提供されます。ユーザーは、対象となる河川の動画を撮影し、システム上にアップロードすることで、動画内に映るごみの輸送量を自動で算定することができます。これにより、特定の河川におけるごみ輸送量の傾向を把握することが可能となります。

なお、本システムは建設コンサルタントや環境調査会社、学術機関、自治体、地域での環境保護に取り組む団体など、さまざまな企業・団体への提供を想定しています。

類似システム(川ごみ輸送量計測ソフトウェア RIAD)との違い

従来のRIADでは、河川表面の動画データを色差解析により浮遊ごみを判別していましたが、種類までは識別できませんでした。

今回新たに開発した「PRIMOS」では、画像解析AI技術(YOLOv8インスタンスセグメンテーションモデル)を活用。これにより、RIADでは困難だったプラスチックごみの種類ごとの分類や、出水にともなう河川水位の上昇などの悪条件下でも、安定した検出が可能となっています。

本システムは、持続可能な開発目標(SDGs)において、以下の目標達成に寄与します。

・目標6「安全な水とトイレを世界中に」:河川環境をモニタリングし、水域の汚染を防止することにより、持続可能な水管理の推進に貢献します。
・目標11「住み続けられるまちづくりを」:河川を通じたプラスチックごみの流出を抑制し、都市環境や生活環境の改善を促進します。
・目標12「つくる責任 つかう責任」:AIを用いてプラスチックごみの種類や量を正確に把握することで、持続可能な消費と生産のパターンを促進するためのデータ提供を行います。
・目標14「海の豊かさを守ろう」:河川から海洋へのプラスチックごみ流出の実態を解明し、海洋資源と生態系の保護に貢献します。

八千代エンジニヤリングと愛媛大学は、本システムの社会実装を通じて、川ごみの流出実態の解明に取り組んでいき、海洋プラスチックごみ問題の根本的な解決や、自然環境の保全に貢献してまいります。

【製品についてのお問い合わせ先】

八千代エンジニヤリング株式会社

川ごみモニタリングシステム開発係 

yec-river-monitoring@yachiyo-eng.co.jp 

愛媛大学大学院理工学研究科

理工学専攻 環境建設工学講座

片岡 智哉

Email : kataoka.tomoya.ab@ehime-u.ac.jp

国立大学法人愛媛大学

総務部広報課広報チーム

Email : koho@stu.ehime-u.ac.jp

出典:PR TIMES

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企業プレスリリース詳細へ (2025年4月14日 11時00分)

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