UAPACAAパートナーズ
広島市安佐動物公園のメイちゃんのオメデタで話題のマルミミゾウ(シンリンゾウ)。その野生の故郷を100年後にも残すため、カメルーン共和国・ロベケ国立公園の野生動物保護活動に日本から貢献しています。
3月5日より開始したカメルーン・ロベケ国立公園のマルミミゾウ保護活動費調達のクラウドファンディング、いよいよ今週金曜日(18日)夜11時〆切です。

2025年4月1日〜2026年3月31日の1年間、国立公園内の要所『ポン・カッセ(壊れ橋)』のガードポスト(レンジャー詰所)の運営・維持費を支援します。
今回見積もった必要経費は、最低限500万円(+クラファン手数料15.5%)
ポン・カッセのゴリラ・エコツアー観察路活用の技術支援のため、日本からの現地渡航旅費が、年に2回(1回1カ月)で約200万円(+クラファン手数料15.5%)
UAPACAAパートナーズ事務経費、約100万円(+クラファン手数料15.5%)
このうち、ガードポスト維持費に優先してご支援を当てますが、募集の〆切が迫っています!
【野生のマルミミゾウのために今すべきこと】

動物園で飼育中のマルミミゾウは、全世界でわずか3頭といわれます。現在、そのうち2頭が日本の広島市安佐動物公園にいて、この秋には4頭目の、飼育下ではほぼ初めての、赤ちゃん誕生が待たれています。
野生の仲間たちも、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物のリスト)で、絶滅の一歩手前の『近絶滅種(CR)』に分類され、種の存続が危ぶまれています。
私たち認定NPO法人UAPACAA(ウアパカ)国際保全パートナーズでは、21世紀に入り急激に犠牲が増えている、野生のマルミミゾウを密猟から護ることが最重要と考え、現地のWWF(世界自然保護基金)と覚書を結び活動しています。
国立公園自体は広大なジャングルを抱えており、とてもUAPACAAパートナーズだけで支援するには力不足です。しかしロベケ国立公園の国際協力関係者はWWFロベケ・チームを窓口に、長年の連携で強力なタグを組んで、きめ細かい支援を現場に届けられる体制を整えてきました。その成果として、昨年1年間、マルミミゾウを初め大型野生動物の密猟ゼロを達成することができました。
国際情勢が不安定な今こそ、この国境を超えた繋がりを支えて、我々を頼りはじめた野生動物と地域コミュニティに応えたい。3年目に入る「ポン・カッセ・ガードポストの維持資金」調達へ、皆さまのご支援をなにとぞよろしくお願いいたします!!
【クラウドファンディングページ】
https://readyfor.jp/projects/lobekeforestelephant4ever

【回復に100年かかるという重さ】
IUCNの最新報告(2021年)では、マルミミゾウは過去31年間に86%以上が減少したとされています。マルミミゾウは長い妊娠期間(約2年)、授乳期間(4〜5年)の半面、個体寿命の中での出産可能期間は約20年と言われ、半減した頭数を回復するには100年がかかると予想されています。このまま生息環境の悪化や密猟による減少が続くと、さらに絶滅リスクが一気に高まる恐れがあります。
【マルミミゾウとアフリカ熱帯ジャングルの持ちつ持たれつ】
アフリカ中部のジャングルの、数十メートルの高さの樹冠の構成種の中には、ゾウしか飲み込めない硬い大きなカボチャのような実を成らせる樹や、差し渡し1メートル以上あるような豆を成らす樹があります。これらの樹種は、マルミミゾウが絶滅してしまえば次世代を残す術を失い、ジャングルの存続自体が危うくなります。またその他の樹々も、数年に1度実らせる果実が、マルミミゾウに丸呑みされて運ばれ、糞とともに排泄されて初めて発芽するという、野生動物に依存したライフサイクルをもつものが少なくありません。大規模伐採による森林破壊を防ぐだけでなく、森林生物多様性の維持自体が、世界第2の面積を誇るコンゴ熱帯ジャングルの存続の鍵を握っています。
関連情報
前回のプレスリリースはこちら:

認定NPO法人UAPACAA(ウアパカ)国際保全パートナーズ
カメルーン政府森林省ロベケ国立公園当局およびWWF (世界自然保護基金)カメルーンと連携し、マルミミゾウを初め野生生物の保護と、現地コミュニティの持続可能な開発の両立を推進しています。