カテゴリー

Pestalozzi Technology株式会社が早稲田大学と子どもの運動機能評価に関する共同研究を実施

  • URLをコピーしました!

Pestalozzi Technology株式会社

簡易セルフチェックテストによる子どもの運動機能評価・改善可能性を日本で初めて検証

2020年度から体力テストデジタル集計アプリ『ALPHA』を自治体・学校向けに提供をしているPestalozzi Technology株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長CEO 井上 友綱 以下ペスタロッチという)は、早稲田大学 スポーツ科学学術院 金岡恒治研究室と運動機能を簡便に評価できる測定・改善プログラムである「Koji Awareness™(※1) 」を子ども向けに実用化する共同研究を実施いたしました。

1.共同研究の背景

近年、子どもたちの体力低下が社会問題として広く取り上げられており、昭和60年頃をピークに国の調査でも体力の低下傾向が確認され、2020年のコロナ禍が拍車をかけております。子どもの健康や体力を支えるためには、子どもが自身の体力と向き合い、運動習慣を身につける取り組みが急務な一方、子どもが自身の体力を客観的に把握できる機会として存在する新体力テスト(※2)は、複数項目を大人数測定する必要性から学校現場では年1回に限る場合が多く、子どもが自身の体力に向き合う機会が少ない構造が存在します。

弊社は顧客である学校現場の一部から、子どもがより簡便に自身の体力の現状がわかる手法を求められてきた中で、道具なしで誰でも簡単に始められる身体診断プログラム「Koji Awareness™(以下KAという)」に着目しておりましたが、同プログラムの知見がない事で、子どもへの適応方法に課題を感じておりました。

上記のような課題に対し、早稲田大学スポーツ科学学術院 金岡恒治研究室(以下「早稲田大学」)は、弊社に先立ちKAの有用性に着目し、大人向けの実証実験・測定知見を積み上げており、弊社と早稲田大学が共同し、KAを子ども向けに実用化する研究を開始する流れとなりました。なお、研究に協力頂ける学校は弊社プロダクト『ALPHA』利用校を対象に提案活動を行い、同取り組みに賛同頂いた学校に協力頂いております。

2.共同研究の概要

・本共同研究における関係者の役割

〇:主体者として実行

△:主体者をサポート

※学会発表補足本共同研究の一部成果は、日本発育発達学会第23回大会内(2025年3月15日・16日)にて「小学生におけるKoji Awareness™測定の有効性に関する検討」というタイトルで発表いたしました。

・目的

 小学生を対象にKA測定の有用性を検証し、改善運動が運動器に与える影響を評価

・方法

 対象:小学5・6年生 計65名

 道具を使わずに全身の運動器機能をセルフチェックできるKAのうち、4項目を測定し、

 約2か月間の改善運動を継続した後、再度同項目の測定を実施。最終的に2回の測定結果が得られた

 55名(男子2 4名・女子31名)のデータを解析対象としました。


・結果

 KAの全評価項目を基にした当研究の範囲・確認できた成果のまとめは以下のとおりです。

・研究対象項目の結果詳細

KAは各評価項目ごとに、チェック数が異なり、チェック箇所ごとに左右それぞれで、できた(1点)できない(0点)といった評価を行います。表は満点をとった児童の割合を、初回・2回目で比較表示しております。

肩の可動性、胸椎の可動性・下半身の筋力では初回測定時ですでに満点・満点に近いスコアを獲得する子どもが多く、1回目を超えるスコアを出す余地がほぼないため、有意な差が出にくい傾向が見られました。

・カイ二乗検定結果(肩甲骨の可動性)

一方、男子の肩甲骨可動性のみ統計的に有意な改善効果(p<0.05)を示し、満点(1点)を取ることができた児童が11名から19名に増加、改善運動が一定の効果をもたらしている可能性が示唆されました。

参考)肩甲骨の可動性の評価方法

耳たぶを掴んだまま、頭の位置を動かさずに、

肘を顔の前から頭の後ろに回し、顔の前まで戻せるかどうかで評価。(できた:1点、できない:0点で左右それぞれ評価)


3.研究の波及効果、今後への期待

・運動が苦手な子どもの見極めをサポート

今回は評価項目を時間的制約から4つに絞って実施しましたが、同4項目は小学生がKAを実施すると高い評価を得る可能性が高いことが示唆されております。つまりKAを実施することで、運動が苦手だと思われる子を早期発見し、その子にあったサポートを提供しやすくなる可能性があります。特に、新体力テスト当日に欠席してしまった児童・生徒など、見過ごされやすい子どもたちに対しても、個々の体力・運動能力に合わせた指導やサポートが可能になると期待されます。

・運動が得意な子どもへのKA適応方法の検証を継続

上述の通り、小学生がKAを実施すると高い評価を得る可能性が高いことが示唆された。運動が得意な子どもにとっての有用性は今回の結果ではわからなかった為、今回未実施の項目の測定や小学生に対するKAの妥当性を検証していく。

・今後の展望

今後は小学生向けの難易度調整や、今回測定できなかった評価項目での検証も含め、さらに多角的な検証を進めることで、中学生・高校生、あるいは運動が苦手な子どもたちにとっても有効な指標へと発展させていく方針です。ペスタロッチと早稲田大学は、引き続きKAの可能性を追求し、子どもたちの未来を支える健康教育の充実に貢献してまいります。

■早稲田大学 スポーツ科学学術院 金岡恒治教授のコメント

ヒトの身体機能には筋力・柔軟性・持久力・メンタルに加えて身体を正しく操るモーターコントロール(MC)機能があります。ゴールデンエイジと呼ばれる神経系の発達が著しい小学生の時に培うべきはこのMC機能です。もしこのMC機能が身についていないと、長い人生の中で様々な運動器の障害を引き起こして、人生の途中で動く能力(mobility)を失ってしまうリスクが高まります。スポーツ庁の室伏長官が考案したヒトのmobility評価ツールであるKAを行って、自身に足りていない身体機能を知り、これを高めることは健康寿命を延ばすためにとても重要なことです。ペスタロッチの活動によって多くの国民の健康リテラシーが高まることに期待しています。

■Pestalozzi Technology株式会社 代表取締役社長CEO 井上友綱のコメント

このたび、ペスタロッチは早稲田大学の金岡恒治研究室と共同で、小学生を対象としたKAの有用性検証を実施し、その成果を日本発育発達学会にて発表いたしました。近年、子どもの体力低下が社会問題となる中、私たちは子どもたちが自身の体力と向き合い、適切な運動習慣を身につける環境づくりを目指しています。

本研究では、道具を使わずに運動機能をセルフチェックできるKAを活用し、測定後に改善運動を実施。その結果、肩甲骨の可動性などで統計的に有意な改善が確認され、子ども向けの運動機能評価手法としての可能性が示されました。一方で、成長段階に応じた測定基準の見直しの必要性も考えられ、今後さらなる検証を重ねてまいります。

尚、ペスタロッチは3月24日に社内研究機関として「日本健康・運動データ総合研究所」を設立いたしました。データに基づいた健康支援を通じ、子どもたちがより健やかに成長できる社会を実現するべく、今後も学校教育機関と連携し、運動・健康領域の発展に貢献してまいります。

■本件に関する報道関係者からのお問合せ先

Pestalozzi Technology株式会社 担当:神舘

〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1-21-1 西早稲田ビルディング2階202

TEL:03-6228-0493

MAIL:info@pestalozzi-tech.com


出典:PR TIMES

本プレスリリースの内容や詳細についてのお問合せは以下までご連絡ください。

企業プレスリリース詳細へ (2025年4月15日 09時00分)

大手通販サイトのあらゆる商品の価格を比較、最安値を検索!

まずはお好きなキーワードや商品名を入力して探してみましょう
×
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次