TGオクトパスエナジー株式会社
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今後2年間で韓国全土にわたり、最大140MWの太陽光発電を新設
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韓国政府が掲げる「2038年までに再生エネ比率を3倍の33%へ」という野心的な目標に呼応
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日本の再エネ市場への参入に続き、アジアでの展開をさらに加速する一手
※本プレスリリースは2025年4月14日(現地時間)に英国・ロンドンで配信したプレスリリースの抄訳です。
2025年4月14日 英国・ロンドン
英オクトパスエナジー・グループの電源開発部門(オクトパスエナジー・ジェネレーション)は、韓国での太陽光発電への新たな投資を通じて、アジアにおける再生可能エネルギー拡大の取り組みを加速します。

同社は、現地で高い専門性と豊富な経験を持つ開発チーム「Skygreen Energy(スカイグリーン・エナジー)」を支援し、今後2年間で全国に最大20カ所の中小規模の太陽光発電所を開発します。新設される発電所の総発電容量は140MWに達し、約45,000世帯に相当するクリーンエネルギーを供給する見込みです。
Skygreen Energyは将来的に最大500MW規模までの太陽光発電へと事業を拡大する計画を掲げており、さらに将来的には蓄電池や陸上風力など、他のグリーンテクノロジーへの展開も視野に入れています。まずは韓国の中西部エリアを中心に開発を進め、そこで生み出される電力は、主にテクノロジー、製造業、重工業といった産業界へ供給される予定です。これにより、企業の脱炭素化が推進されることが期待されます。
現在、韓国では電力の約30%が石炭由来の高炭素エネルギーに依存していますが、政府が2025年2月に発表した「第11次電力需給基本契約」において、2038年までに再生可能エネルギーの比率を現状の10%から33%へと約3倍に引き上げる*という目標を掲げています。
また、韓国の電力市場は、現在も発電・送配電・小売の多くを公営企業が担っており、自由化は限定的です**。こうした市場構造の中で、分散型かつ柔軟な再エネ導入を進めていくことは、エネルギー自立や気候目標の達成に向けて重要なステップとされています。
一方、日本では電力自由化の進展に伴い再生可能エネルギーの導入が加速しており、2023年度には再生可能エネルギーの比率が約22%に達しています***。政府は2025年閣議決定された「第7次エネルギー基本計画」において、2040年度までに再生可能エネルギー比率を40~50%に引き上げる目標を掲げており****、両国ともに今後の再エネ拡大に向けた具体的な政策が進んでいます。
今回の投資は、オクトパスエナジー・ジェネレーションが運用するファンド「Sky fund(ORI SCSp)」を通じて実施されます。韓国ではすでに複数の洋上風力発電プロジェクトを展開する「Deep Wind Offshore」への投資実績があり、日本の太陽光発電開発企業「四ツ谷エナジー合同会社」への投資に続くものです。
オクトパスエナジー・ジェネレーション CEOの ゾイサ・ノースボンド(Zoisa North-Bond)のコメント:「日本でアジア初の再生可能エネルギー投資を行ったあと、次なる展開として韓国でのプロジェクトを始動できたことを嬉しく思います。クリーン電力へのニーズが高まる一方で、依然として化石燃料に大きく依存しているこの国には、私たちが貢献できる余地が大きくあります。Skygreenと協力しながら、より多くの家庭や企業へ太陽光による電力を届け、安価でグリーンなエネルギーの未来をともに築いていきたいと考えています。」
スカイグリーン・エナジー CEOのチェ・ジェ(Jae Cho) 氏のコメント:「世界有数の革新的な投資家であるオクトパスエナジー・ジェネレーションと協業し、Skygreenが持続可能な成長の新たなステージに進むことができることを光栄に思います。韓国の再生可能エネルギー市場には、喫緊の課題である気候変動への対応に加え、エネルギーの自立性向上、雇用創出、技術革新といった多くの可能性が秘められています。私たちは優秀なチームと関係者の皆さまと力を合わせ、次世代に向けたクリーンで持続可能な社会の実現に向けて取り組んでまいります。」
スカイグリーン・エナジーおよびGreenAge Capitalの創業者であるプラナブ・クマール・サルマ(Pranab Kumar Sarmah)氏のコメント:「アジアにおける再生可能エネルギー事業の初期開発から商用運転に至るまでの私たちの実行力を信じていただいたオクトパスエナジー・ジェネレーションに感謝しています。韓国が持続可能なエネルギー目標を達成し、社会経済的な発展を遂げるための支援を今後も継続していきます。」
オクトパスエナジー・グループは2022年、日本において東京ガスとの合弁会社を設立し、家庭向けにグリーン電力の供給を開始しました。現在は全国(沖縄県を除く)で約37万世帯に電力を供給し、アジア地域における事業拡大を加速しています。
* 注1:韓国産業通商資源部「第11次電力需給基本計画(2024〜2038)」
**注2:IEA “Korea Energy Policy Review 2022”
***注3:資源エネルギー庁「エネルギー白書2023」
****注4:2025年2月18日閣議決定「第7次エネルギー基本計画」
オクトパスエナジー・ジェネレーションについて
オクトパスエナジー・ジェネレーションは、再生可能エネルギーの普及とグリーン電力の未来作りを牽引する欧州有数の専門投資会社です。顧客や企業と深く連携した再エネプロジェクトを通じて、クリーンで持続可能なエネルギー社会への移行を加速しています。現在は、世界15カ国以上で風力・太陽光など総容量3.7GW、約70億ポンド(約9億ドル/約85億ユーロ)相当のグリーンエネルギー資産を運用。これにより、年間240万世帯分の再生可能エネルギーを供給し、100万台以上のガソリン車の排出量に相当するCO₂削減を実現しています。
また、同社は、テクノロジーを活用した革新的なプロダクト開発にも注力し、エネルギーに対する固定観念の変革やネットゼロ経済の実現、エネルギー価格の低減に貢献しています。たとえば、風の強いときに風力発電所の近隣住民に電気料金を割引する世界初の料金プラン「Fan Club(ファンクラブ)」では、これまでに3万7,000件以上の設置希望を受けるなど大きな反響を呼んでいます。また、地域のニーズに応じた新たな風力発電所の開発を加速する独自のプラットフォーム「Winder(Tinder for Wind)」も展開しています。詳細は公式ウェブサイトをご覧ください。https://www.octopusenergygeneration.com/
オクトパスエナジー・グループについて
オクトパスエナジーは、世界規模でクリーンエネルギーを推進するテック企業です。「誰もが利用できる、手頃でグリーンなエネルギーシステムの実現」をミッションに掲げ、自社小売ブランドを通じて、世界トップクラスのカスタマーサービスとともに、世界中の900万世帯に最先端のサービスと革新的なエネルギー商品を提供しています。同グループは現在、32カ国で発電から供給、AIを活用した需給管理まで、エネルギーのバリューチェーン全体にわたり事業を展開し、70億ポンド規模の再生可能エネルギー資産への投資・建設・運用を行っています。
同社が開発した高度なデータ・機械学習プラットフォーム「Kraken」は、EDF・E.ON・Origin Energyなど大手企業とのライセンス契約を通じて、世界中で6,000万件以上の顧客アカウントの運用を支援。これにより、スマートな料金設計やクリーンテックを活用した電力とモビリティの電化を推進しています。年金基金、投資家、大手エネルギー企業などの支援を受け、世界中の国や顧客に向けて、より安価で、グリーンな電力と最先端テクノロジーを届けています。詳細は公式ウェブサイトをご覧ください。https://octopusenergy.group/