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スーダン危機2年:深刻化する人道危機を「忘れられた危機」にしないために

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国際NGOプラン・インターナショナル

国際NGOプラン・インターナショナル、世界最大級の避難民危機の実態と緊急支援の必要性を訴え

2025年4月15日、スーダンにおける危機は開始から2年を迎え、1,270万人が故郷を追われる、世界でも最も深刻な人道的・避難民的危機となっています。国際NGOプラン・インターナショナル(所在地:東京都世田谷区 理事長:池上清子 以下、プラン)は、この機会に、より多くの報道を通じて国際社会の関心を喚起するため、この「忘れられた危機」の実態を伝えます。

紛争の激化はスーダン国内に約860万人以上の避難民を生み出し、さらに380万人が近隣諸国に避難。スーダン国内でさらなる避難を強いられた難民も約27万人にのぼります。人口の半数以上が食料不安に苦しみ、壊滅的な飢饉状態に直面している地域もあります。教育システムは麻痺し、1,700万人もの学齢期の子どもたちが学校に通えず、未来を奪われています。女の子や女性は性的暴力の脅威に晒され、必要な医療サービスも届きません。人道支援を必要とする人々は3,040万人以上に上り、国連は42億米ドル(約6,000億円以上)の支援を呼びかけていますが、国際的な関心と資金は依然として不足しています。

目次

スーダン危機の状況

  • 深刻な人道危機:避難民の増加、食料不安、教育の崩壊、ジェンダーに基づく暴力の蔓延

  • 子どもたちの危機:「世界で最も壊滅的な人道危機」、紛争による心理的影響、性暴力の被害、教育機会の喪失

  • 人道支援の課題:アクセス制限、資金不足、治安の悪化

プランの「子どもひろば」で過ごす子どもたち
プランの「子どもひろば」で絵を描く女の子

主な人道状況

  • 1,270万人が避難(2023年4月以降)

  • 国内避難民の53%が18歳未満の子ども

  • 人口の半数以上が食料不安に直面

  • 400万人の子どもと100万人以上の妊婦・授乳中の女性が急性栄養不良

  • 1,700万人の学齢期の子どもが学校に通えず、教育を受けられない状況

  • ジェンダーに基づく暴力(GBV)のリスクに晒されている人々は1,200万人以上

  • 性的暴行、レイプ、強制結婚、性的奴隷といった事例が急増

※1 Sudan Situation Map Weekly Regional Update – 7 Apr 2025(UNHCR)

※2 Humanitarian Action for Children 2025 – Sudan(UNICEF)

※3 Children as young as one reported among survivors of rape during Sudan’s violent conflict(UNICEF)

プラン・インターナショナルの活動

スーダン国内および周辺国で支援活動を展開。特に、女の子や子どもと女性への支援に注力。

  • 命を守るための食料、水、衛生用品、栄養支援

  • 女の子や子ども、女性を暴力や搾取から守るための保護活動、心理社会的支援

  • 教育の継続支援

  • 周辺国への避難民への支援

プログラム部緊急人道支援グループリーダー 道山恵美のコメント

2023年3月にスーダンへ出張し、翌4月、紛争が勃発する数日前に業務を終えてスーダンを出国しました。このような人道危機が発生するとは思いもせず、「次の出張でまた会おうね!」とスタッフと交わした2年前の挨拶が、はるか昔のことのように感じます。その間、プラン・インターナショナルは食料や水などの支援に加えて、人々を「保護」する活動を継続してきました。

紛争下では法と秩序が機能しなくなり、性暴力を含むさまざまな形態の暴力が増加する傾向があります。性暴力を経験し、希死念慮にとらわれていた若い女性や、望まない妊娠をした女の子など、耐え難い経験をした女の子や女性たちに対して、カウンセリングをはじめ、医療や生活支援を行ってきました。しかし、恐怖や恥ずかしさ、社会的な偏見などから、性暴力の被害者が積極的に支援を求めることは稀です。そのため、限られた人にしか支援を提供できていないというもどかしい気持ちもあります。

それでも、一人でも多くのスーダンの女の子たちが困難を乗り越え、前向きに生きていけるよう、私たちは取り組みを続けたいと思っています。彼女たちの未来が少しでも明るくなるように、心から願っています。

プランは、中立・公正な人道支援原則に基づき、紛争下の子どもたちの権利保護と人道支援活動を継続しています。私たちは、紛争当事者に対し、国際人道法の遵守、市民特に子どもたちの保護、そして人道支援アクセスの確保を強く求めます。プランは武力衝突以前から45年以上にわたりスーダンで活動しており、現在も北ダルフール州、白ナイル州、カッサラ州、ガダーレフ州、北コルドファン州、南コルドファン州で人道支援を続けています。スーダンで苦しむ子どもたちの未来を守るために、引き続き活動を続けてまいります。

日本のメディアの皆様においては、報道を通じてこの危機の現状を広く伝え、一人でも多くの子どもたちが希望を取り戻せるよう、改めてご協力をお願い申し上げます。

現地の写真や動画メッセージのご提供も可能です。

現地スタッフや近々現地入りする日本人スタッフへの取材をご希望の場合は、広報担当までお問い合わせください。

また、現在プランではスーダンで日本のプロジェクトとして「食料危機下の子どもの栄養改善」※を実施しています。子どもたちが生きる希望を失わず、安全な環境で成長できるよう、ぜひ広く告知いただければ幸いです。

≫プロジェクトの詳細はこちらから:https://www.plan-international.jp/join/global/10320.html

※このプロジェクトは、ジャパン・プラットフォーム(JPF)の支援のもと実施しています

国際NGOプラン・インターナショナルは、誰もが平等で公正な世界を実現するために、子どもや若者、さまざまなステークホルダーとともに世界80カ国以上で活動しています。子どもや女の子たちが直面している不平等を生む原因を明らかにし、その解決にむけ取り組んでいます。子どもたちが生まれてから大人になるまで寄り添い、自らの力で困難や逆境を乗り越えることができるよう支援します。

https://www.plan-international.jp/

出典:PR TIMES

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企業プレスリリース詳細へ (2025年4月15日 10時00分)

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