株式会社IP-RoBo
文字結合商標調査AIの飛躍的な精度向上に挑戦


【概要】
株式会社IP-RoBo(本社:東京都港区、代表取締役社長:岩原 将文、以下「IP-RoBo」)と奈良先端科学技術大学院大学(所在地:奈良県生駒市、学長:塩﨑 一裕、以下「NAIST」)先端科学技術研究科 情報科学領域 ユビキタスコンピューティングシステム研究室の安本 慶一教授は、文字結合商標調査を行うAIの精度向上に関する共同研究(以下「本研究」)を開始したことをお知らせいたします。
【背景と目的】
IP-RoBoは、2018年4月に、特許庁等の専門家の判断を機械学習した商標調査AIである「TM-RoBo」をリリースし、2020年7月には、AI化が困難と考えられていた文字結合商標調査に関する機械学習AIを開発し、AI商標検索機能としてリリースいたしました。
文字結合商標調査では、調査商標に含まれる各語への分割、称呼付与、識別力判断等、多岐にわたる処理が必要となりますが、商標に含まれ得るあらゆる言葉について、分割、称呼付与、識別力判断等を機械学習することは極めて困難でした。特に、商標には新たに創作される造語が含まれることも珍しくなく、また、対象となる商品・役務(サービス)についても時代の経過にともなって新たに生み出されていきますが、これらのことは、上記の学習を更に困難にしていました。
これに対して、IP-RoBoでは、様々なアプローチから開発を行い、精度向上のための開発を継続してまいりましたが、2020年以前のAI技術を前提に開発を進めていたため、精度向上のスピードが緩やかであるという問題を抱えておりました。
上記の状況の下、LLMをはじめとする言語処理の精度と信頼性がここ数年で著しく向上していることから、最新のAI技術を導入することで文字結合商標調査AIの精度を飛躍的に向上させることが期待されるようになりました。
そこで、幅広い領域のAI研究をリードするNAISTと、文字結合商標調査AIの開発実績を有するIP-RoBoは、それぞれの強みとする技術を持ち寄り、文字結合商標調査を更に正確に行うAIの研究開発を行うことを目的として、本研究に取り組むことにいたしました。
【研究の内容】
本研究では、文字結合商標調査の各処理を対象として、最新技術による精度向上のための研究・開発をいたします。
この研究成果を「TM-RoBo」の次期バージョンに組み込み、文字結合商標調査を行うAI商標検索機能の精度を飛躍的に向上させることを目指します。
TM-RoBoについて詳しくは下記のURLからご確認ください。
【今後の展開】
商標調査実務で最も重要かつ難解とされている文字結合商標調査を強力にサポートするAIの精度を飛躍的に向上させることにより、商標調査に携わる弁理士、企業の知的財産部の方の商標調査の効率化に貢献していくとともに、商標調査の専門的知識が十分とは言えない企業の事業部等の方々による商標調査をより身近にしていくことで、知財立国の実現に貢献することが期待されます。
【お問い合わせ先】
<研究に関すること>
株式会社IP-RoBo
代表取締役CEO 岩原 将文
TEL:03-6205-8282 E-mail:mail@ip-robo.co.jp
奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 情報科学領域
ユビキタスコンピューティングシステム研究室
教授 安本 慶一
E-mail:yasumoto@is.naist.jp
研究室紹介ホームページ:http://ubi-lab.naist.jp/ja/
<報道に関すること>
奈良先端科学技術大学院大学 企画総務課 渉外企画係
TEL:0743-72-5112 FAX:0743-72-5011 E-mail:s-kikaku@ad.naist.jp