文化庁
国立科学博物館 筑波実験植物園(園長 遊川 知久)において、来る4月26日(土)から6月8日(日)まで、コレクション特別公開「クレマチス園公開」を開催いたします。
【詳細URL:https://tbg.kahaku.go.jp/event/2025/04clematis/】

日本屈指の展示種類数を誇る筑波実験植物園クレマチス(※)園は、野生種と園芸品種合わせて約250種類1200株を植栽しています。
本年は、特に近年リリースされた最新品種をはじめ、希少性の高い品種と、それらの品種に利用されている野生種の性質などについてパネル展示や展示案内にてご紹介します。当園で初公開の品種や野生種なども展示予定です。
また、クレマチスの野生種とその園芸化の歴史、日本を代表する野生種であるカザグルマなど、絶滅に瀕したクレマチスを守る取り組み、クレマチスに関する解説パネルの展示や展示案内、特別セミナー、栽培講座などの関連イベントも大変充実しています。早咲き品種から遅咲き品種まで、会期中に次々と咲き変わる多彩な花々のリレーをお楽しみください。

なお、5月4日(日・祝)はみどりの日として、また、5月18日(日)は国際博物館の日として、入園無料でご覧いただけます。
※クレマチスについて
クレマチスとは、キンポウゲ科センニンソウ属(Clematis)に分類される植物の総称で、日本にはカザグルマ、ハンショウヅルなど30種以上(変種などを含む)が自生しています。また、日本のカザグルマや、中国原産とされるテッセンなどの世界各地の野生種をもとに、多彩な園芸品種が作出されてきました。
コレクション特別公開「クレマチス園公開」開催概要
【目 的】日本でも有数のコレクション(約250種類約1200株)を展示し、多種多様な花を毎年
たくさんの方に楽しんでいただいているクレマチス園。令和7年度も開花期にあわせて
公開し、来園者にクレマチスの多様性を体感していただきます。また、日本を代表する
野生種でありながら絶滅が危惧されているカザグルマなどについても紹介します。
【名 称】コレクション特別公開「クレマチス園公開」
【主 催】独立行政法人 国立科学博物館 筑波実験植物園
【会 期】令和7年4月26日(土)~6月8日(日) 計39日間
(休園日あり:5月7日(水)、12日(月)、19日(月)、26日(月)、6月2日(月))
【場 所】筑波実験植物園クレマチス園
展示構成
①クレマチスの展示
筑波実験植物園のクレマチス園のカザグルマをはじめとするクレマチスの野生種とその園芸品種約250種類1200株を公開します。野生のカザグルマなどの早咲きの花にはじまり、会期後半のジャックマニーやテキセンシス系などの遅咲きの花まで、クレマチスの多彩な花々のリレーが楽しめます。当園で初公開のクレマチスの中には、まだほとんど流通していない最新品種や、希少な野生種などもあります。
②クレマチスに関するパネル展示
クレマチスについて、野生種の多様性や園芸化の歴史、近年誕生した新しい品種に利用されている野生種の性質、また、絶滅が危惧されるカザグルマとその保全などを、パネルで解説します。
関連事業
①展示案内
■「クレマチス園見学ポイント紹介」
日 時 令和7年5月4日(日・祝・無料入園日)、5月18日(日・無料入園日)、6月8日(日)
※各日とも①10:00~、②10:30~、③11:00~
集合場所 クレマチス園
定 員 各回先着10名(事前予約不要、各回とも10分前から整理券を配布します)
講 師 村井 良徳(筑波実験植物園 研究員)
②特別セミナー
■「日本の野生種をもとに花開いた園芸植物とカザグルマの多様性」
日 時 令和7年5月11日(日)10:30~11:30
会 場 研修展示館3階セミナー室
定 員 30名(要電話予約:029-851-5159・先着順)
講 師 村井 良徳(筑波実験植物園 研究員)
■「世界で進化するクレマチス、日本で進化するハンショウヅル」
日 時 令和7年5月18日(日・無料入園日)13:30~14:30
会 場 研修展示館3階セミナー室
定 員 30名(要電話予約:029-851-5159・先着順)
講 師 三池田 修(東京都立豊多摩高等学校)
③栽培講座
■「はじめてのクレマチス栽培」
日 時 令和7年5月4日(日・祝・無料入園日)、5月11日(日)
※各日とも①13:30~14:00、②15:00~15:30
会 場 クレマチス園
定 員 各回12名(要電話予約:029-851-5159・先着順)
講 師 村井 良徳(筑波実験植物園 研究員)
多種多様なクレマチスの野生種と園芸品種
クレマチス(キンポウゲ科センニンソウ属)には、約300の野生種と数千にも及ぶ園芸品種が存在します。その花は色や形が変化に富み、よい香りのする種類も増えており、とても多様です。本企画展では、日本のカザグルマをはじめとする野生種や、それらをもとに作出された園芸品種の多彩な花々を通じて、植物の多様性に触れていただきます。特に本年は、100年以上前から長く愛されている品種から、近年リリースされた新しい品種まで、多彩なクレマチス品種の開発の歴史や野生種との関係性などについても、ご紹介します。
筑波実験植物園では、野生種と園芸品種をあわせると350種類以上のクレマチスのコレクションを保有し、そのうち約250種類をクレマチス園で植栽しています。そのコレクションの中には、希少な野生種である絶滅危惧種もあります。例えば、当園が保有する日本各地のカザグルマは、大輪花が魅力で、シーボルトらがヨーロッパに持ち帰り、多くの園芸品種の交配親となった日本を代表する野生種ですが、自生地の土地開発や園芸採取などにより、絶滅が危惧されています。会期前半に開花しますので、各産地の花の変異などもお楽しみいただきながら、その現状をご紹介します。また四国の限られた場所に自生するシコクハンショウヅルなど、当園で増殖に成功した絶滅危惧種もあります。さらに園芸品種については、現在ではほとんど流通していない希少なクレマチスが当園に保存されています。このような希少な花々も、開花した際には展示してご紹介します。
【当園で人気のクレマチス】※開花時期は、あくまでも目安です。








国立科学博物館:https://www.kahaku.go.jp/
国立科学博物館筑波実験植物園:https://tbg.kahaku.go.jp/
コレクション特別公開「クレマチス園公開」:https://tbg.kahaku.go.jp/event/2025/04clematis/