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株式会社ストラテジックキャピタルが株式会社淀川製鋼所への株主提案を公表

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株式会社ストラテジックキャピタル

Shareholder Proposal to YODOGAWA STEEL WORKS.

弊社は、INTERTRUST TRUSTEES (CAYMAN) LIMITED SOLELY IN ITS CAPACITY AS TRUSTEE OF JAPAN-UP(以下「ファンド」といいます。)と投資一任契約を締結しており、ファンド及び弊社(以下「提案株主」と総称します。)は株式会社淀川製鋼所(以下「当社」といいます。)の議決権を300個以上6か月前から引き続き保有しております。

提案株主は、今般、当社に対し、来る6月開催予定の当社の定時株主総会について株主提案権を行使する書面を発送いたしましたので、本件を公表いたします。

株主提案の内容及び提案の理由は下記の通りですが、ポイントは、①配当性向100%、DOE6%を株主還元方針とすること、②事業ポートフォリオ計画を策定すること、③自己株式を消却すること、④株主優待制度を廃止すること、及び⑤相談役・顧問等を廃止することです。

なお、今後開設予定の特設サイトでは、提案の背景及び提案に関する詳細な説明を掲載いたします。特設サイト開設は、弊社ホームページ(https://stracap.jp/)にてお知らせいたします。

目次

[1] 提案する議題の内容

1.剰余金の配当等の決定機関に係る定款変更の件

現行の定款の第35条及び36条を以下のとおり変更する。

現行定款

(剰余金の配当等の決定機関)

第35条 当会社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令に別段の定めのある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議により定める。

(剰余金の配当の基準日)

第36条 当会社の期末配当の基準日は、毎年3月31日とする。

2.当会社の中間配当の基準日は、毎年9月30日とする。

3.前2項のほか、基準日を定めて剰余金の配当をすることができる。

変更案(下線は変更部分を示す)

(剰余金の配当)

第35条 当会社は、株主総会の決議により、毎事業年度末日の最終の株主名簿に記載または記録された株主または登録株式質権者に対し、期末配当を行うことができる。

2.前項のほか、取締役会の決議により、毎年9月30日の最終の株主名簿に記載または記録された株主または登録株式質権者に対し、中間配当を行うことができる。

3. 前2項のほか、基準日を定めて剰余金の配当をすることができる。

第36条 削除

2.剰余金を処分する件

議案1が承認可決されることを条件として、以下の通り剰余金の期末配当を行う。

(1)配当財産の種類

金銭

(2)配当財産の割当に関する事項及びその総額 

当社普通株式1株当たり、392円から、当社取締役会が決議した剰余金処分に係る議案(以下「会社側利益処分案」という。)に基づく普通株式1株当たり配当金額又は当社定款35条に基づいて第126期定時株主総会の開催日までに2025年3月期の剰余金の処分(中間配当及び処分の予定を含む。)として当社取締役会が決議した普通株式1株当たりの配当金額(以下これらの取締役会の決議に基づく配当金額を総称して「会社配当金額」という。)を控除した金額(以下「追加配当額」という。)を、会社配当金額に加えて、第126期定時株主総会の議決権の基準日(以下「割当日」という。)現在の当社普通株主に配当する。

2025年3月末における1株当たり純資産(発行済株式数から自己株式数を控除するほか、企業会計基準適用指針第4号「1株当たり当期純利益に関する会計基準の適用指針」に従い算定した数値をいう。)の金額(小数点以下切捨て。以下同じ。)に0.06を乗じた金額が392円と異なる場合は、冒頭の392円をDOE6%相当額に読み替える。

なお、配当総額は、当社の割当日現在の配当の対象となる株式数に追加配当額を乗じた額となる。

(3)剰余金の配当が効力を生じる日

当社の第126期定時株主総会の開催日の翌日

なお、当議案は、第126期定時株主総会に会社側利益処分案が提案された場合、同提案とは独立かつ同提案と両立するものとして、追加で提案するものである。

3.事業ポートフォリオ計画の策定及び開示に係る定款変更の件

現行の定款に以下の条文を新設する。

第7章 事業ポートフォリオ計画

(事業ポートフォリオ計画)

第37条 当会社は、当会社および当会社の国内外の関係会社が各国(日本・台湾・中国・タイを含むがこれに限られない。)で営む各事業(鋼板関連事業、ロール事業、グレーチング事業、不動産事業を含むがこれに限られない。)の資本コスト・資本効率を踏まえ、事業ポートフォリオ計画を策定する。

2.前項の計画において、資本効率が資本コストを下回る事業については、撤退を含めた対応方針を策定する。

3.当会社は、事業年度毎に、第1項及び第2項の進捗状況を統合報告書等において開示する。

4.株主優待制度に係る定款変更の件

現行の定款に以下の章及び条文を新設する。

第8章 株主優待制度の導入等

(株主優待制度の導入等)

第38条 当会社は、株主優待制度の導入、継続、変更および廃止については、株主総会の決議によらなければならない。

5.株主優待制度の廃止の件

議案4が承認可決されることを条件として、2025年2月27日に公表された2025年3月期の株主優待制度を廃止する。

6.自己株式の消却に係る定款変更の件

現行の定款に以下の章及び条文を新設する。

第9章 自己株式の消却

(自己株式の消却)

第39条 当会社は、株主総会の決議をもって、自己株式の消却(消却する自己株式の種類及び種類ごとの数の決定を含む。)を行うことができる。

7.自己株式の消却の件

議案6が承認可決されることを条件として、当会社が保有する全ての自己株式を消却する。

8.相談役・顧問等の廃止に係る定款変更の件

現行の定款に以下の章及び条文を新設する。

第10章 相談役・顧問等

(相談役・顧問等)

第40条 当会社は、当会社の取締役を退任した者が、当会社または当会社の連結子会社の相談役・顧問等の名称を用いた役職者に就任し、当会社または当会社の連結子会社と一定の関係を保持し続けることを認めない。

[2] 提案の理由

1.剰余金の配当等の決定機関に係る定款変更の件

本件は、期末配当の決定機関を株主総会とすることを企図した提案である。

当社は、配当を株主総会の決議によらず取締役会の決議により定めるものとしているが、当社の株価は長期的に低迷しており、取締役会が株主価値の向上に資する経営を行っているとは言い難い。

当社の中期経営計画における株主還元方針は「年間配当金200円以上」「連結配当性向75%以上」だが、当社の自己資本比率は2024年12月末現在で、約72%と非常に高く、これ以上自己資本を増加させてもRОEが低下するだけである。

当社のPBRは過去25年間、解散価値である1倍を安定して上回った期間が一度もないが、これはRОEが株主資本コストに満たないことが主因である。

そのため、配当の決定機関を株主総会とすることでガバナンスを改善させると共に、RОE向上、株主資本コスト低下等、株主価値の向上に資する経営方針へ転換すべきである。

2.剰余金を処分する件

本件は、自己資本の6%を配当金とすることを企図した提案である。

前号議案の提案理由で述べた通り、当社はこれ以上自己資本を積み上げる必要はなく、現行の株主還元方針では資本コストの低下、RОEの向上は見込めない。

そのため、株主還元方針を現在の「年間配当金200円以上」「連結配当性向75%以上」から「連結配当性向100%、DOE6%」へ変更していただきたい。

ROEが6%に満たない場合は、配当性向が100%を超えることとなるが、これにより徐々に自己資本を圧縮し資本効率の改善を図ると共に、安定した株主還元を行っていく方針を示すべきである。

3.事業ポートフォリオ計画の策定及び開示に係る定款変更の件

当社は、日本及び台湾における鋼板関連事業以外の利益貢献が極めて低い。ロール事業、グレーチング事業、及び中国・タイにおける鋼板関連事業は、赤字もしくは利益がゼロに近い状態が継続している。不動産事業は資本効率を上回るリターンが理論的に不可能である。

当社は、2024年4月25日に公表した中期経営計画の改定において、事業ポートフォリオ改革(不採算事業の見極め、グループ再編等)を掲げたが、それから約1年が経過した現在でも一切の進展が見られない。

前代表取締役社長の二田氏は、不採算事業の代表格である中国子会社の責任者を務めていたこともあり、現経営陣は過去の遺産を整理することを躊躇している可能性がある。

そこで、資本効率、資本コストの観点から当社の事業ポートフォリオ計画を策定のうえ、不採算事業については撤退を含めた対応を加速すべきである。また、それを開示し、資本コストの低下を図るべきである。

4.株主優待制度に係る定款変更の件

本件は、株主優待制度の廃止を企図した提案である。

当社は予てより株主優待制度を導入しており、2025年2月27日に公表された株主優待制度では、カタログギフト及びヨドコウ迎賓館株主様入館券を対象株主に配布している。

しかし、大株主にとっては、保有株数が増えても一律の便益しか得られず、不平等な制度である。また、機関投資家は株主優待券の受領を拒否する場合もあり、その場合は全くメリットがない。

仮に、自社の商品やサービスなどを提供する株主優待制度であれば、商品やサービスの認知度が向上することで、間接的に業績が拡大し、株主価値の向上に寄与する可能性が考えられるが、当社の株主優待制度は本業とは全く関係のない内容であり、そのような効果も見込めない。

そのため、当社の株主優待制度により株主が平等に利益を得ているとは言い難く、株主優待制度の導入、継続、変更及び廃止は株主総会の決議事項としていただきたい。

5.株主優待制度の廃止の件

前号議案の提案内容で述べた通り、当社の株主優待制度は、株主にとって不平等な制度であり、自社の商品やサービスの認知度向上を通じた株主価値の拡大も見込めない。

当社は、ウェブサイトで株主優待制度の目的を「株主の皆様の日頃からのご支援に感謝するとともに、当社株式への投資の魅力を高め、株主の皆様に中長期にわたって当社株式を継続して保有いただくことを主な目的とします」としているが、株主にとってのリターンは、株価と配当だけであり、それらを通じ株式の魅力を高めるべきである。

そのため、株主優待制度は廃止し、株価、配当を通じ株主価値を高める方針へ転換していただきたい。

6.自己株式の消却に係る定款変更の件

当社は2024年12月末現在、発行済株式総数の約9.2%の自己株式を保有している。

一般的に、M&A取引等の際にその対価として使用することを想定して自己株式を保有する場合はあるが、当社は政策保有株式や賃貸等不動産をはじめ、過剰な資産を保有しており、仮に良いM&Aの機会があった場合でも、保有資産の売却等により資金を充当すべきである。

一方、当社が自己株式を大量に保有し続けているこの状況は、株主にとっては、いつでも当社株式の希薄化が行われ得るということを意味している。

当社は、2024年4月25日に公表した中期経営計画の改定において、自己株式を発行済株式の10%未満とする方針を策定し、自己株式の一部を消却した。

しかしながら、この10%未満という基準は、特に意味のないものであると、当社自身が認めている。中途半端なことをせず、速やかに全ての自己株式を消却いただきたい。

7.自己株式の消却の件

自己株式消却は当社の株主価値の向上に資するものであるため、議案6の提案に係る定款変更が可決された場合に、当社の保有するすべての自己株式を消却することを提案するものである。

8.相談役・顧問等の廃止に係る定款変更の件

当社は2025年2月27日付で、二田氏が本定時株主総会の日をもって取締役を退任し、相談役に就任予定である旨を発表した。

しかし、経済産業省の「コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針(2022年7月19日)」においても、「会社経営についての責任を有さない相談役・顧問による現役の経営陣への不当な影響力の行使が生じているのではないか」との懸念が指摘されているとおり、相談役・顧問等はコーポレートガバナンス上、望ましい制度ではない。

当社の株価を低迷させた二田氏から企業価値が向上する意見を得ることは期待できず、それどころか相談役として残ることで、新体制が過去の判断に反する経営改革を躊躇する要因となり得る。

そもそも、当社の定款には相談役・顧問等に関する規定がないため、当社の取締役経験者が相談役・顧問等として当社及び当社の子会社・関連会社の役職員となることを禁じる旨、定款に明記すべきである。

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株式会社ストラテジックキャピタル

株式会社ストラテジックキャピタル

会社経営陣との対話や株主の権利行使などを通じて、企業・株主価値の向上を目指します。

出典:PR TIMES

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企業プレスリリース詳細へ (2025年4月17日 15時30分)

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