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戦後80年、平和のための対話を“暗闇”で。ダイアログ・イン・ザ・ダーク、広島で初開催〜無料開催に向け、本日よりクラウドファンディングスタート〜

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一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ

一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ(港区・代表:志村季世恵)は、真っ暗闇のソーシャルエンターテイメント「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」の特別プログラム「ピース・イン・ザ・ダーク」を2025年8月2日(土)~8月11日(月・祝)に、旧日本銀行広島支店を会場に開催いたします。

なお、その実現を支えるため、クラウドファンディングサービス「READYFOR」にて800万円を目標に、本日4月17日(木)から6月30日(月)まで支援を募ります。

クラウドファンディングサイト:https://readyfor.jp/projects/did

「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」は、視覚障害者の案内のもと、光を完全に遮断した“純度100%の暗闇”の中で、視覚以外の感覚やコミュニケーションを通じて他者と関わる体験型プログラムです。日本では1999年の初開催以来、延べ30万人以上が体験。世界では47カ国、900万人以上が参加しており、教育・企業研修・福祉など多様な分野で活用されています。

本プログラムは、広島県内では初となる一般向け開催であり、「平和」について正面から向き合う初めての試みです。世代や立場を超えた対話の場を通じて「平和と、信じること」についてともに考え、次世代へとつなぐことを目的とし「広島市 被爆80周年記念事業」の80プロジェクトの一つとして実施します。

なお、さらに多くの皆様に体験いただくため、同時期に東京・竹芝のダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森」でも「ピース・イン・ザ・ダーク」を開催予定です。

また、今回一人でも多くの方とこのプログラムを共有し、平和を語り合う輪を広げていきたいという思いから、クラウドファンディングに挑戦することを決めました。いただいたご支援は、東京ほか各地から広島に滞在するアテンド(暗闇を案内する視覚障害者)とスタッフの研修費用、交通費、宿泊費など、広島での無料招待プログラム「ピース・イン・ザ・ダーク」の実現のために充てる予定です。

目次

【「ピース・イン・ザ・ダーク」開催の背景・意義】

「戦争の反対語は、単に平和ではなく、対等な対話を続ける努力だ」

これはダイアログ・イン・ザ・ダークの創設者であるアンドレアス・ハイネッケ博士の言葉です。

この言葉を出発点に生まれた新プログラム「ピース・イン・ザ・ダーク」は、完全な暗闇の中で、視覚に頼らない“対等な関係性”を築きながら、「信じること」や「平和とは何か」を体感的に問い直す90分間の対話型プログラムです。

会場となるのは、原爆投下後の混乱の中で「日銀の奇跡」と呼ばれる出来事が生まれた、旧日本銀行広島支店です。原爆投下から2日後の1945年8月8日、被爆した市民たちに現金を届けるため、当時の支店長・吉川智慧丸氏は、各銀行に呼びかけ、旧日銀広島支店内に臨時の銀行窓口を設けました。通帳も印鑑も失った市民の「自己申告の残高」を信じて払い戻しを行うよう指示したのです。後日確認された実際の残高と申告額は、ほとんど差がなかったといいます。

「人はどんなときも人を信じうる存在である」──吉川氏のこの言葉と行動は、後に阪神・淡路大震災や東日本大震災の際にも引き継がれました。

戦争という極限状況の中、人間の愚かさと美しさが同時に立ち現れたこの場所で、「人を信じるとはどういうことか」を改めて考えることは、今を生きる私たちの責任でもあると考えています。

「ピース・イン・ザ・ダーク」プログラムについて

目を開けても閉じても何も見えない真っ暗闇で、参加者たちは1945年8月6日以前の「ある日の日常」を感覚と想像力を使って体験します。
参加者を案内するのは、暗闇のスペシャリストである視覚障害者のスタッフです。各回の定員は最大8名で、視覚に頼らず、人と出会い経験を共有しながら「信じること」や「平和とは何か」といった問いに、体験を通して向き合っていきます。体験を通して一人ひとりが自身の感覚と思考を往復させながら、それぞれの「答え」にたどり着くための対話が、このプログラムの本質です。

これまでの「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」の中でも、最も“対話”の時間に重きを置いたこのプログラムです。なお、世界で唯一オリジナルコンテンツの制作が許された志村季世恵が「広島だからこそ語るべき問い」を盛り込んで構成しました。

「ピース・イン・ザ・ダーク」開催概要

会期:2025年8月2日(土)~11日(月・祝)10日間

会場:旧日本銀行広島支店(広島県広島市中区袋町5−21)

体験者数:約640名(各回8名)

体験料金:無料

主催:一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ

共催:広島市、株式会社中國新聞社 

後援:広島県、広島テレビ放送株式会社、株式会社広島ホームテレビ、株式会社テレビ新広島 他

協賛:中外製薬株式会社、フマキラー株式会社、株式会社みずほフィナンシャルグループ、
清水建設株式会社、日本アイ・ビー・エム株式会社、株式会社増岡組、東京海上日動火災保険株式会社、株式会社LIFESYNC、三島食品株式会社、株式会社ウエストホールディングス 他(予定)

「ピース・イン・ザ・ダーク」WEBサイトhttps://did.dialogue.or.jp/hiroshima80/

参考資料:

・広島県 被爆80周年の取組一覧:

「⑵ 平和への思いを共有する学習や活動の機会の提供」として、「35 平和のためのダイアログ・イン・ザ・ダーク広島の開催」(14ページ)

https://www.city.hiroshima.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/031/220/416015_940646_misc.pdf

代表理事・志村季世恵コメントー新プログラム立ち上げに寄せて

こどもたちが逃げるために走るのではなく、喜びの中で走れますように。
こどもたちのその幸せを、おとなたちが奪うことをしませんように。

戦後80年を迎え、あらためて考えなければならないことがあります。

平和は当たり前に続いているのではなく、平和を守り続ける努力がある上で成り立っていることを。

国の力だけでなく、戦争を実際に体験していた人が語り継ぐことで平和が守られてきたことも大きくあるでしょう。ですが戦後90年には、リアルな記憶を届けてくださる人は何名いらっしゃるでしょうか。

そのためにも80年となる今年、対話をすることは非常に重要です。

私の母は昭和9年生まれでした。ある時、終戦の日の記憶を聞く機会がありました。

小学生だった母は、通学時に教科書を入れていた鞄を持つことはなく、背丈ほどある大きな籠に代わり、来る日も来る日も背中の籠に軍馬のエサとなる草を集めるのです。籠に決められた量の草が満たないと憲兵から非国民と罵られながら思いきり殴られるため、草も生えない冬場は血眼になって遠くまで探したそうです。

1945年8月15日。

その日も朝から同級生たちと小高い丘で懸命に草を集めていたところ大人が血相を変えてやってきて、「あんたたち、もう草は集めなくていい。日本は戦争に負けたんだ」と叫び泣き崩れたといいます。

子どもながらに悔しい気持ちを持ちながら「もう逃げなくていいんだ」と思うと全身の力が抜けて、しばらく立ち上がれなかったと母は言いました。

母は声を絞るように、

「ねぇ、戦争と聞くと戦う場面を思い描くでしょう? でも多くの人は空の下で逃げ惑うの。来る日も来る日も空の上から落ちてくる恐怖に怯えながら逃げるのよ」と伝えるのでした。

実際に今日、起きているガザの映像を観ると、大人も子どもも行き場は決められず、四方八方にただ走っていました。逃げるために。生き残るために。

子どもは、空を仰ぎ笑いながら走る存在ではなかったか。

私も、私の子どもたちも孫たちも、近所の子ども達もただただ空の下を走っている。笑いながら歌いながら。口を大きく開けて楽しそうに。

ガザやイスラエルの子どもたちも。ウクライナやロシアの子どもたちも。不安のない美しい大空を見上げ希望に満ちた気持ちで笑っていてほしい。

他国の平和は日本の平和と繋がっています。

だから過去を知り、そして今を知り、未来を語ろう。安心の空の下の暗闇の中で。

戦後80年が90年、100年。200年といつまでも続くように。そのために今を生きる私たちが対話をしましょう。戦争の対義語は単に平和ではなく、平和のための対話なのだから。

今夏ダイアログ・イン・ザ・ダークをピース・イン・ザ・ダークに変えての挑戦に、お力を与えてください。私たちといっしょに対話の場をつくるお仲間になっていただきたいのです。

一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ

代表理事 バースセラピスト

志村 季世恵

クラウドファンディングについて

・タイトル:「純度100%の暗闇で平和を語る。ダイアログ・イン・ザ・ダーク@広島」

・URL:https://readyfor.jp/projects/did

・目標金額:800万円

・募集期間:2025年4月17日(木)~6月30日(月)23時  74日間

・資金使途:広島での無料招待プログラム「ピース・イン・ザ・ダーク」の開催実現(東京ほか各地から広島に滞在するアテンド(暗闇を案内する視覚障害者)とスタッフの研修費用、交通費、宿泊費など)

・形式:通常型 / All in形式

※All-in形式は、目標金額の達成の有無に関わらず、集まった支援金を受け取ることができる形式です。

「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」について

視覚障害者の案内により、完全に光を遮断した”純度100%の暗闇”の中で、視覚以外の様々な感覚やコミュニケーションを楽しむソーシャル・エンターテイメントです。

1988年、ドイツの哲学博士アンドレアス・ハイネッケの発案によって生まれ、これまで世界47カ国以上で開催され、900万人を超える人々が体験しました。日本では、1999年11月の初開催以降、これまで30万人以上が体験しています。 体験者からは、「近くの人への信頼が増していくのがわかりました。見える世界でも、そんな助け合いができるといい」(40代・女性)、「しょうがいがある人も、ない人も、しゃべったりきいたりするとなかよくなれる」(小学生)などの声が寄せられています。特に子ども向けのプログラムでは、自己肯定感の向上、多様性への肯定的な意識の変化など、教育的な効果も確認されており、2023年には広島県教育委員会の指導主事研修でも採用いただきました。

現在、常設会場としては、東京・竹芝のダイアログ・ダイバーティミュージアム「対話の森」で開催中。

https://did.dialogue.or.jp/

ダイアローグ・ジャパン・ソサエティについて

たがいを認め、助けあう社会を実現するためのフラッグシッププロジェクトを開催。1999年以降、「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」「ダイアログ・イン・サイレンス」「ダイアログ・ウィズ・タイム」のソーシャルエンターテイメントプログラムを開催し、これまで延べ約33万人が体験しました。

2020年8月には、東京・竹芝に「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」をはじめとしたプログラムを体験できるダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森」をオープン。誰もが対等に対話することで協力し信頼し安心して社会参加ができるようにし、もっとより豊かで多様性のある社会の形成及び発展に寄与することを目的としています。

一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ:https://djs.dialogue.or.jp/

ダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森」:https://taiwanomori.dialogue.or.jp/


出典:PR TIMES

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企業プレスリリース詳細へ (2025年4月17日 15時17分)

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