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痩せ群の不定愁訴代表は「冷え」 背景に栄養素不足によるエネルギー産生・造血能の低下

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マイウェルボディ協議会

~「日本人女性の痩せ率と不定愁訴の実態調査」より~

 マイウェルボディ協議会(代表幹事 田村好史:東京都文京区本郷、以下当協議会)と一般社団法人ラブテリ(代表理事 細川モモ:東京都中央区日本橋、以下ラブテリ)は、17歳から70歳までの日本人女性3,086名(非妊婦・授乳婦)のデータを解析し、体型ごとの不定愁訴(※1)の特徴を明らかにしました。

 ラブテリは、2024年9月より、健康支援技術の開発や啓発のため、当協議会の連携会員となりました。今後、本格的に研究やイベント等を協業していく予定です。

(※1)不定愁訴:明確な病名や検査結果が見つからないものの、体調不良を訴える症状が現れる状態

目次

■ 結果サマリー

① 調査対象者のうち20代の「痩せ」率が最も高く22.3%がBMI18.5未満の「痩せ」に該当

② 「痩せ」該当者では、不定愁訴のうち「冷え性」を感じる割合が有意に高い

③ その背景にタンパク質をはじめとした栄養素の不足によるエネルギー産生の低下や造血能の低下が存在する可能性があることが示唆された

調査の背景

 日本では、痩せた女性の割合が先進国の中で最も高く(※2)、月経異常や骨粗鬆症、糖尿病など様々な疾患のリスクとなっていることが新たな問題となっています。一方で、不定愁訴は疾患ではないにも関わらず、日常生活のパフォーマンスを大きく低下させます。社会での女性活躍が推進される中、女性の労働生産性を低下させる不定愁訴の原因や対策を明らかにすることが求められています。

 本調査は、ラブテリが2014年から2022年にかけて全国各地で行った「まるのうち保育室」などのイベント会場で実施した体組成測定、食事調査(brief-type self-administered diet history questionnaire; BDHQ)、生活習慣に関するアンケートにより取得・蓄積したデータを改めて解析。現代女性の痩せ率や体型と不定愁訴の関連について検討しました。

(※2)Lancet. 2024 Mar 16;403(10431):1027-1050. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38432237/

■ 調査概要

調査期間:2025年3月10日~3月12日

調査方法:レトロスペクティブ研究

調査機関(主体):一般社団法人ラブテリ

調査対象:17歳~70歳までの日本人女性 3,086名(非妊婦・授乳婦)

内容

①  調査対象者の年代別の痩せ率

図1:各年代の痩せ率

 

 調査対象者の年代別の痩せ率を見てみると、10代(n=94)の11.7%、20代(n=873)の22.3%、30代(n=1,572)の18.6%、40代(n=462)の17.3%、50代以上(n=85)の18.8%が、BMI 18.5(kg/m2)未満の「痩せ」に分類されました(図1)。

 
体型と不定愁訴の関係性

図2.不定愁訴ランキング

 対象者3,086名のうち、20歳から49歳までの2,907名の不定愁訴について解析を行ったところ、症状の1位は「肩こり」(67.2%)、2位は「冷え性」(52.8%)、3位は「疲れやすい」(47.9%)でした(図2)。

 さらに、BMIが18.5未満の「痩せ」、18.5~25未満の「普通体重」、25以上の「肥満」の三群比較を行うと、「痩せ」群で有意に“冷え性”を感じる割合が高い (p<0.001) 一方、肥満群で“むくみ”(p<0.001)および“腰痛”(p=0.015)を感じる割合が有意に高いという結果になりました(p<0.001)(図3)。また、「痩せ」群では、“肌荒れ”を感じる割合が多い傾向があることも分かりました。(p=0.081)。

図3.体格による不定愁訴の違い

③ 冷え性に関連する栄養素

 「冷えを感じている」群と「冷えを感じていない」群について栄養素等摂取状況を比較すると、「冷えを感じている」群は、動物性タンパク質(p<0.001)、動物性脂質(p=0.002)、カルシウム(p=0.013)、マグネシウム(p=0.005)、鉄(p=0.002)、亜鉛(p=0.005)、ビタミンB2(p=0.011)、ビタミンB6(p=0.016)、ビタミンB12(p=0.024)など、エネルギー産生に関わる栄養素の摂取量が少ないという結果になりました。鉄、亜鉛、ビタミンB12は、ヘモグロビンや赤血球など造血に寄与する栄養素でもあります。

 今回の調査では、「冷えを感じている」群では、推定ヘモグロビン値が有意に低く(p=0.01)、これらの栄養素の不足が冷えにつながり、貧血のリスクを高める可能性が示唆されました。

 

まとめ

 体型ごとの不定愁訴の特徴から、特に「痩せ」群では冷えを感じる割合が多く、その背景にタンパク質や必須ビタミン・ミネラルの不足があることが明らかとなりました。働く女性は忙しいことが原因で食事時間を確保できなかったり、子供の世話を優先して自身の健康管理の優先順位が低いことが、痩せや栄養不足の原因となり得ます。企業内での休憩時間の確保や軽食の提供など、環境面の改善や個人に対する知識の啓発が求められます。

マイウェルボディ協議会について

  マイウェルボディ協議会は人生100年時代において、誰もが自分らしく健康な身体=“ウェルボディ”を選択できる社会の実現を目指す産官学の協議会です。2023年に設立され、内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「包摂的コミュニティープラットフォームの構築」の一環として、「女性のボディイメージと健康改善のための研究開発」を背景に活動を開始しました。誰もが健康な心と身体について学び、自分に合ったウェルボディを選び、それが尊重される社会を目指して取り組んでいます。

マイウェルボディ協議会 公式HP・SNS

・公式サイト      https://mywellbody.jp

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・Instagram      https://www.instagram.com/mywellbody_official

・TikTok            https://www.tiktok.com/@mywellbody_official

出典:PR TIMES

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企業プレスリリース詳細へ (2025年4月21日 11時00分)

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