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AIで生成した臨床ビネットとダイアログの精度向上を目指して千葉大学病院とOPQRST社が共同研究を開始

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国立大学法人千葉大学

医学生が患者との対話スキルや診療技術を学ぶ教材などに活用へ

千葉大学医学部附属病院(病院長 大鳥精司)は、総合診療科と株式会社OPQRST(代表取締役社長 栁田育孝)が5月1日に開始した共同研究により、さまざまな症例をあらかじめ定義された形式や構造で整理した「臨床ビネット」と、医師と患者さんの対話データ「臨床ダイアログ」を、ChatGPTなどの「大規模言語モデル(以下、LLM)」で生成し、医療現場の教育や研究での活用、臨床現場での実用化を目指しています。

LLMで生成した上記データは、医師や学生たちの診療技術やコミュニケーションスキル向上に有用な教育資材となることが期待されている一方で、その精度をいかに高めていくかが課題です。本研究では、当院の総合診療医の問診スキルや経験、OPQRST社のダイアログ生成のノウハウを活かして、精度向上の方法論を探求していきます。

【研究方法】※以下①~③を繰り返し、精度向上へ

①OpenAI社のChatGPTを用いて臨床ビネットとダイアログを生成

(ビネットは「仮想の人物の描写」で「構造化された事例記録」のこと。診療記録(カルテ)や症例報告とは異なり、研究や調査に使用するもの。)

②医学的正しさ、言語的正しさ、生成時間やトークン(LLMが識別するテキストの最小単位)数について評価

③LLMに入力する命令の内容や入力方法の変更により、生成される臨床ビネットやダイアログがどう変化するかを調査する

【今後の展望】

LLMで生成した臨床ビネットとダイアログの精度を高めることにより、学生が臨床現場での医師と患者さんの対話から診断スキルを身につけることができるようになるなど、医療人の育成に寄与することを目指します。また、研究結果をオープンアクセス化することにより、日本国内のLLM研究の発展に貢献します。

【研究者コメント:総合診療科 科長代理 上原孝紀】

本研究では、患者さんの言葉から診断の糸口を探っていく総合診療医ならではの技術と経験を活かして、LLMで生成されたデータの信頼性の向上に挑戦します。臨床の現場でしか学ぶことのできない患者さんとの対話を学生がいつでもどこでも模擬体験できる教育資材の開発を目指します。

【株式会社OPQRST について】※OPQRSTは「オーピーキューアールエスティー」と読む。

千葉大学発のスタートアップ企業(本社:東京都渋谷区)。医療教育の現場において、より実践的な学習機会を提供できるよう、AI技術を活用した問診シミュレーションの開発を進めています。全国の医療機関や教育機関と連携し、医学生や研修医が効果的に学習できる環境を整えていくことを目指しています。

<研究に関するお問い合わせ>

千葉大学医学部附属病院 総合診療科 横川

Tel:043-226-2680 E-mail:chiba_u_soshin@mac.com

<取材申し込み・お問い合わせ>

千葉大学医学部附属病院 病院広報室 大嵩・松浦・室田

Tel:043-226-2225 E-mail:byoin-koho@chiba-u.jp

出典:PR TIMES

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企業プレスリリース詳細へ (2025年6月3日 13時39分)

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