STマイクロエレクトロニクス
ST独自の技術で構築されたチップ・スケールICにより、超低消費電力の小型IoT機器で最初から最適化されたRF性能を簡単に実現

STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、STM32WL33ワイヤレスSoC(システム・オン・チップ)向けに、アンテナとインピーダンス整合された高集積整合フィルタを発表しました。同製品は、IoT機器、スマート・メータ、遠隔モニタリング機器の開発を簡略化します。
新しい「MLPF-WL-01D3」 / 「MLPF-WL-02D3」 / 「MLPF-WL-04D3」は、ST独自の集積型受動デバイス(IPD)テクノロジーを採用しており、インピーダンス整合回路と高調波フィルタを1枚のガラス基板に集積することで、主要な無線のRF性能を最適化します。高精度を超小型パッケージで実現するこの高集積フィルタは、開発期間を短縮し、部材コストと基板面積を削減しながら、最初から最適化された性能を実現できます。
同製品にはアンテナに対するESD保護が組み込まれているため、SoCに接続するRF回路が大幅に簡略化されます。インピーダンス整合回路とフィルタを集積することで、性能を最適化できるだけでなく、多くのディスクリート部品を組み合わせる必要がなくなるため、信頼性を高めながら総コストを削減できます。
同製品シリーズとして合計7製品が提供される予定で、設計者は,高帯域(826MHz ~ 958MHz)、低帯域(413MHz ~ 479MHz)、高出力(16dBm / 20dBm)、低出力(10dBm)、4層または2層基板の各条件にて、無線通信動作を最適化できるようになります。非導電性ガラス基板は温度ドリフトが極めて小さく、卓越した性能を実現します。超小型チップ・スケール・パッケージの寸法はわずか1.47 x 1.87mmで、リフロー後の部品高さは630µmです。
STM32WL33ワイヤレスSoCの長距離Sub-GHz無線は413MHz~479MHzあるいは 826MHz~958MHzのライセンス・フリー帯域で動作し、世界各地の規制で許可される限り最大20dBmの出力を送信します。この高集積ワイヤレスSoCにはArm® Cortex®-M0+ コアと厳選されたペリフェラルも搭載されており、スマートシティやスマート農業、スマート・インダストリ向けのリモート・モニタリング機器の設計を簡単にします。対象となるアプリケーションには、スマート・メータや安全システム、アセット・トラッキング機器、近接検知などがあります。また、STM32WL33向けに微調整された、認証取得済みの一連のリファレンス設計(STDES-WL3xxxx)も提供されています。
MLPF-WL-0xD3は現在量産中で、CSPGチップ・スケール・パッケージ(5バンプ)で提供されます。単価は、1000個購入時に約0.15ドルです。
詳細については、ウェブサイトをご覧ください。
STマイクロエレクトロニクスについて
STは、約50,000名の従業員を擁し、包括的なサプライ・チェーンと最先端の製造設備を有する世界的な総合半導体メーカーです。約20万社を超えるお客様や数千社のパートナー企業と協力しながら、お客様のビジネス創出や持続可能な社会をサポートする半導体ソリューションの開発ならびにエコシステムの構築に取り組んでいます。STのテクノロジーは、スマート・モビリティ、電力エネルギー管理の効率化、クラウド接続型自律デバイスの普及を可能にします。STは、すべての直接・間接排出(スコープ1および2)、ならびに製品輸送、従業員の出張・通勤による排出(スコープ3の注力分野)におけるカーボンニュートラル達成に向けた取り組みを進めており、2027年末までに再生可能エネルギーの使用率を100%にする計画です。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト(http://www.st.com)をご覧ください。
◆ お客様お問い合わせ先
STマイクロエレクトロニクス(株)
パワー・ディスクリート製品グループ
〒108-6017 東京都港区港南2-15-1
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TEL : 03-5783-8250