株式会社三菱総合研究所
グローバルに活躍する創薬スタートアップの輩出を加速
株式会社三菱総合研究所(代表取締役社長:籔田健二、以下 MRI)とアステラス製薬株式会社(代表取締役社長CEO:岡村直樹、以下 アステラス製薬)は、MRIが厚生労働省より委託を受けて実施する「医療系ベンチャー・トータルサポート事業(MEDISO: Medical Innovation Support Office)」における、創薬スタートアップ支援業務での提携に関する基本合意書を締結しました。
1. 背景
日本政府は、昨今のドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロス問題や医薬品産業の国際競争力の低下等の課題を受け、2023年12月に「創薬力の向上により国民に最新の医薬品を迅速に届けるための構想会議」を立ち上げました。2024年5月に公表された中間とりまとめでは、国内外の製薬企業やベンチャーキャピタル(VC)等のノウハウや資金を積極的に呼び込むことで、日本の創薬力の強化を図る方針が示されました。また、「経済財政運営と改革の基本方針2024 ~賃上げと投資がけん引する成長型経済の実現~」(骨太方針2024)では、MEDISOの機能強化が明記されています。
厚生労働省より委託を受けてMEDISOを運営しているMRIは、国内外のさまざまなステークホルダーと連携し、相談助言およびアクセラレーションプログラムを実施し、海外VCとのマッチングイベントの開催等を通じて、革新的な医療ソリューションの実用化を目指す医療系スタートアップ・アカデミアを支援しています。
2. 提携の概要と見通し
本提携は、MRIがMEDISOで提供する日本の医療系スタートアップやアカデミアのシーズの実用化支援において、日本を代表する製薬企業であるアステラス製薬の創薬開発における専門性を活かし、支援をより高度化させるものです。
本契約に基づき、アステラス製薬は、MEDISOで実施するさまざまな支援プログラムのうち、創薬スタートアップに対するアクセラレーションプログラムにおいて、つくば研究センターの敷地内に設立されたSakuLabTM-Tsukuba内の研究スペースおよびオフィススペースの利用権の提供を行います。
創薬スタートアップがSakuLabTM-Tsukubaに入居した場合、アステラス製薬の各分野の専門家による相談対応の支援に加え、他の入居者やアステラス製薬の研究者とのネットワークを活用することで、創薬研究を加速させることが可能になります。
今回の提携について、MRIの執行役員 公共イノベーション部門長の鈴木啓史は「アステラス製薬と、MEDISOにおける創薬スタートアップ支援で提携できることを大変心強く思います。創薬スタートアップが研究シーズの実用化を進める上で、最新の知見やノウハウを外部に求めることは不可欠です。グローバルに活躍する製薬企業であるアステラス製薬の視点を早期に入れることで研究シーズの実用化が加速され、日本の創薬エコシステムに有効に作用することが期待できます。私たちは両社の強みを活かし、革新的な医療ソリューションを、日本そして世界の患者にいち早く届けられるようにしていきます。」と述べています。
アステラス製薬の研究開発担当CRDO(Chief Research & Development Officer)の谷口忠明は、「MRIとMEDISOの創薬スタートアップ支援業務に関する基本合意書を締結できたことを大変嬉しく思います。アステラス製薬は、これまでの研究開発で培ってきた知識・経験や海外ネットワークを、イノベーションに挑戦するスタートアップやアカミデアのニーズに応じて提供することで、革新的なアイデアや技術を共に育み、花開かせたいと考えています。今回の基本合意書の締結により、日本の創薬スタートアップによる創薬研究がさらに強化、加速され、革新的な医療ソリューションの創出につながることを期待しています」と述べています。
三菱総合研究所とアステラス製薬は、両社の協働を通じて、日本発の革新的な医薬品の創出を目指します。
関連情報
厚生労働省「医療系ベンチャー・トータルサポート事業(MEDISO)」を受託(ニュースリリース 2025.6.13)
本件に関するお問い合わせ先
株式会社三菱総合研究所
〒100-8141 東京都千代田区永田町二丁目10番3号
【MEDISOに関するお問い合わせ】
ヘルスケア事業本部 MEDISO事務局
メール:mediso@ml.mri.co.jp
【報道機関からのお問い合わせ】
グループ広報部
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アステラス製薬株式会社
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