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【三浦工業株式会社】船舶用アンモニアDFバーナ搭載ボイラの試験設備が完成~海運業界の脱炭素化を目指す~

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三浦工業株式会社

産業用ボイラメーカーの三浦工業株式会社(東京本社:東京都港区、代表取締役:米田剛、以下「三浦工業」という)は、アンモニアを燃料とする船舶用ボイラの製品開発・製造を行うための専用設備を松山本社の堀江工場内に完成させました。4月より実証開発試験を開始したことをお知らせいたします。次世代環境船舶に搭載する舶用機器開発にあたり、一般財団法人次世代環境船舶開発センター※2(所在地:東京都千代田区、代表理事:三島愼次郎)とも協力して開発を進めております。

 

船舶用補助ボイラなどの舶用機器の主燃料である重油は、燃焼時に二酸化炭素を排出するため、海運業界の脱炭素化には新たな燃料を使用した製品の開発が必要です。アンモニアは炭素を含まないため、燃焼しても二酸化炭素が発生せず、脱炭素化に向けた有力な燃料の一つとして注目されています。

三浦工業では、DFバーナ※1を搭載したボイラの小型試験機を用いたアンモニア燃焼基礎試験を2025年2月に完了し、実用化に向けた開発を進めています。また、アンモニアだけでなく、LNGやメタノールといった低炭素燃料を使用したDFバーナ搭載ボイラの開発にも積極的に取り組み、海運業界の温室効果ガス削減を支援し、カーボンニュートラルな社会の実現に貢献してまいります。

 

目次

施設の概要 

1.安全に配慮した機構設計

今回の専用設備は、約500kg/hのアンモニアを用いた実機レベルの燃焼試験が可能です。アンモニアを使用する際には、未燃のアンモニアの排出(アンモニアスリップ)や燃焼過程で生成されるNOx(窒素酸化物)およびGWP※3が約300倍もあるN2O(亜酸化窒素)の排出に注意が必要です。このため、排気ガスを処理する設備を含め、安全に配慮した機構を設けており、燃焼排ガス成分にこれらの生成物を含まないバーナ開発を行います。

2.検証試験・製造試運転を考慮した専用設備

アンモニア燃焼ボイラにおいては、船舶の運転状況にあわせてアンモニアや重油を燃料として蒸気供給する場合や、N2(不活性ガス)を含むBOG※4の処理を目的とした運転が求められます。これらに対応するため、船上での運転を想定した検証試験が可能で、さらに、製品化した後の製造試運転も考慮した拡張性に優れた設備となっています。

(左)アンモニアボンベ架台 (中央)アンモニア気化器・希釈槽 (右)アンモニア除害設備

※1.DFバーナとはDual Fuelバーナの略で、2種類の燃料(アンモニアDFバーナの場合、アンモニアガスと重油)を燃焼させることができるバーナです。

※2一般財団法人次世代環境船舶開発センター(GSC)は2020年10月に設立され、国際海運のゼロエミッション化を目指して、会員企業である各社の技術を統合し、最先端の船舶を企画・発信する組織です。主な活動には、新コンセプト船の開発・設計、船の使用環境や国際規制の調査、具体的なソリューションの評価、関連技術の開発が含まれます。

※3.GWPとはGlobal Warming Potential(地球温暖化係数)の略で、特定の温室効果ガスが大気中でどれだけ温暖化に影響を与えるかを示す指標です。

※4.BOGとはBoil Off Gasの略で、液化天然ガスやアンモニアのような低温液体を輸送・貯蔵する場合に、貯蔵タンク外部からの自然入熱により気化するガスのことです。

出典:PR TIMES

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企業プレスリリース詳細へ (2025年6月18日 14時34分)

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