クウジット株式会社
~ AI 画像生成技術により手術後の顔貌予測と成長後の顔貌予測を実現、患者・家族のインフォームドコンセント向上に貢献 ~
「空と実をつないで社会に貢献」をミッションに笑顔計測や因果情報分析などセンシング&AI データ解析事業を展開するクウジット株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:末吉隆彦、以下「クウジット」)は、株式会社電通総研および東京大学医学部附属病院と連携して、口唇口蓋裂患者の手術後・成長後の顔貌予測に AI 画像生成技術を活用する研究開発に着手します。
口唇口蓋裂について
口唇口蓋裂は、生まれつき唇や口蓋(口の中の天井部分)に裂け目がある先天性疾患で、日本では新生児約 500 人に 1 人の割合で発症する比較的頻度の高い疾患です。患者さんやそのご家族にとって、手術による治療効果や将来の顔貌の変化を事前に理解することは、治療方針の決定や心理的な準備において非常に重要な要素となっています。
しかし、従来は医師の経験に基づく説明や過去の症例写真による説明が中心であり、個々の患者さんに特化した具体的な予測画像を提供することは困難でした。
開発技術の概要と期待される効果
本プロジェクトでは、最新の AI 画像生成技術を活用し、以下の 2 つの予測機能を実現します:
1. 手術後の顔貌予測
手術前の患者さんの顔写真から、手術後の顔貌を高精度で予測し、視覚的に分かりやすい画像として生成
2. 成長後の顔貌予測
現在の顔貌から、成長に伴う将来の顔貌変化を予測し、長期的な治療効果を可視化

これらの技術により、以下の効果が期待されます:
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•患者・家族のインフォームドコンセントの向上: 手術の効果や将来の変化を視覚的に理解できることで、より納得感のある治療選択が可能
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医療従事者の説明支援: 客観的で分かりやすい予測画像により、医師の説明がより効果的に
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治療計画の最適化: 予測結果を参考に、より個別化された治療計画の立案が可能
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患者の心理的負担軽減: 将来への不安軽減と治療への前向きな取り組みを促進
東京大学医学部附属病院 星和人先生・成田理香先生からのコメント
東京大学医学部附属病院 星和人先生コメント
「口唇口蓋裂の治療に AI 技術が導入されるようになると、治療計画が立てやすくなり、より正確で確実な医療が提供できるようになると期待されます。」
東京大学医学部附属病院 成田理香先生コメント
「本技術により、口唇口蓋裂の患者さまとそのご家族が、より安心して治療に臨んでいただけることを期待しております。AI 技術と医療の融合は、患者さまの満足度や生活の質の向上に寄与し、より質の高い医療の提供につながる重要な一歩となるものと考えております。」
今後の展開
クウジットは、星先生・成田先生との本プロジェクトを通して、口唇口蓋裂患者さんとそのご家族により良い治療体験を提供できるよう、AI 技術の精度向上と実用化に向けて継続的に尽力してまいります。
以上
【本リリースに関するお問い合わせ】
クウジット株式会社 広報 メールアドレス: pr@koozyt.com
株式会社電通総研について
電通総研は、「HUMANOLOGY for the future~人とテクノロジーで、その先をつくる。~」という企業ビジョンの下、「システムインテグレーション」「コンサルティング」「シンクタンク」という 3 つの機能の連携により、企業・官庁・自治体や生活者を含めた「社会」全体と真摯に向き合い、課題の提言からテクノロジーによる解決までの循環を生み出し、より良い社会への進化を支援・実装することを目指しています。テクノロジーや業界、企業、地域の枠を超えた「X Innovation(クロスイノベーション)」を推進し、これからも人とテクノロジーの力で未来を切り拓き、新しい価値を創出し続けます。
*2024 年 1 月 1 日、電通国際情報サービス(ISID)は、電通総研へ社名を変更しました。
クウジット株式会社について
クウジット株式会社は、2007 年 7 月にソニーコンピュータサイエンス研究所のメンバーを中心に設立され、「空」と「実」をつなぐ技術で社会に貢献することを理念とする事業伴走、研究支援型の企業です。因果情報分析技術「CALC」を核に AI・データ解析や笑顔計測などのセンシング技術を提供しています。近年は、ウェルビーイングをテーマにした共創事業や、高齢者の社会的つながりを支援するアクティブエイジング事業を推進。2025 年には建築 AI の SAMURAI ARCHITECTS と共に、空間ウェルビーイングに特化したクリエイティブファームである合弁会社「Maison Technology」を設立しました。
※ 本リリース記載の社名、商品名は、各社の登録商標または商標です。