monolyst株式会社
Coreline Venturesからエクイティの資金調達を実施し、プロダクト開発・提供を加速
monolyst株式会社（本社：東京都渋谷区、代表取締役：伊関 洋介、以下「当社」）は、シードラウンドにてCoreline Venturesからエクイティで累計3億円の資金調達を実施したことを発表します。
■会社概要
当社は、2025年4月より製造業向けAIセールスプラットフォーム「monolyst（モノリスト）」の提供を開始しました。製造業では受発注の主たる手段がFAXであり、スペック・製品画像などの商品情報は紙カタログで流通するなどアナログ業務が半世紀以上も続いています。結果として、発注者が求めるEC化や海外輸出機運の高まりに対応できていない企業が多く存在します。これらの課題に対して、monolystはAIによって、製造業のフロント業務を劇的に効率化し、ECや海外の販路拡大・売上向上に貢献いたします。
■業界課題
日本の製造業を取り巻く環境は厳しさを増しています。その労働生産性は2000年1位から2021年18位と下落し続け、米国との差は2倍に近づいています。労働生産性は労働投入量(労働者数 x 労働時間)を分母、付加価値額(もしくは生産量)を分子に計算されます。極端に考えれば、労働時間を半分で同じ仕事量をこなすか、売上を2倍にしなければ追いつくことができません。
さらに、日本の労働供給は2040年には1,100万人の不足が予想され、何も手を打たなければ、縮小均衡に陥りかねません。
労働生産性が低い背景を深掘りすると、セールス・マーケティング領域に課題があると言えます。製造業ではエンドユーザーにモノが届くまでにメーカー、卸・商社、販売店のサプライチェーンが存在します。その中で労働投入量が多くかかっている原因の一つは、取引情報がアナログであることがあげられます。
具体的には、商品選定に必要な商品情報は紙カタログ、注文・見積依頼など取引の多くはFAXで行われ、莫大なコストがかかっています。100名規模の中堅の工具卸であっても約3,000時間、20人月もの時間が紙から基幹システムへの転記作業に投下され、前後工程のメーカー、販売店でも同様に無駄が発生しています。
また、付加価値額については成長著しいEC、海外の需要取り込みが非常に重要です。
3大BtoB ECであるアスクル、ミスミ(vona)、モノタロウの売上はこの20年で700%成長し、1兆円規模に近づいています。
他方、業界全体に目を向ければ、エンドユーザーの行動変容への対応の遅れが目立ちます。商品選定をするバイヤーの70%は営業担当にコンタクトする前にまずネット検索をする一方、販売する側のEC対応(受注システム、通販出店など)は8%にとどまるため、ミスマッチによる多大な機会損失が発生しています。
需要があるにも関わらず、なぜEC対応ができないか。それは既存の販売管理システムでは商品スペックや画像を取得・管理できないため、紙カタログからエクセルへの転記というアナログ作業に頼らざるを得ないためです。
海外販路拡大に関しては、経済産業省レポート『成長投資が導く2040年の産業構造』(2025年４月)で、輸出促進による売上向上を図るべきとの提言がありました。日本の製造業はそのGDP規模が近いドイツや韓国に比べ、輸出額が少なく海外展開はまだまだポテンシャルがある領域です。一方、中小企業においては海外事業に対応できる人材不足やコミュニケーションの課題を克服できておらず、その可能性を活かしきれていません。
■今後の展望
このような業界課題に対して、当社は、製造業のセールス・マーケティング領域においてAIを活用し、アナログ業務の撲滅と、EC・海外販路拡大による売上アップに貢献したいと考えています。今回の資金調達を通じて、商品情報管理システム、Web受注システム、FAX注文書解析システムなどのプロダクト開発・提供を強化して参ります。
■投資家からのコメント
Coreline Ventures ゼネラルパートナー 原 健一郎 氏
Coreline Venturesは、2025年1月にDCM Venturesから独立し、シリコンバレーを拠点に米国と日本を中心に投資を行うVCファンドです。
monolystはAIを使って、製造業の紙/FAXの情報をデジタル化し、8%しか進んでいないEC化を進め、製造業の生産性改善、販路拡大を助けるスタートアップです。
日本の基幹産業である製造業の労働生産性を高めるためには、販路拡大が重要です。そのなかでmonolystは、EC化の障壁の一つとなっている商品情報のデジタル化、電話とFAXの受注のAI化を進め、将来は製造業の海外展開の後押しとなるべく事業を進めています。
monolystはCoreline Atlasの卒業生で、創業前から1年間その成長を見てきています。monolystの強みはその開発速度で、プロダクト/機能のリリースサイクルは目を見張るものがあります。変化の大きいAI時代にはこのような素早く動けるスタートアップにこそチャンスがやってくると信じて、monolystを応援しています。
■創業者コメント
monolyst株式会社 代表取締役 伊関 洋介
monolystが取り組む事業は、1000兆円にものぼるモノづくり産業のセールス・マーケティングに関わる市場です。過去50年以上に渡り、非効率でアナログな商品・取引情報の流通が行われてきました。
ヒト・モノ・カネという経営資源の中で、ヒトはHRプロダクト、カネはオンラインバンキングや電子決済、クラウド会計などで最適化が進んできた一方、モノだけが非効率というのはいびつな状況であると同時に大きなチャンスがあると言えます。
日本が世界に対して一定のプレゼンスを持つモノづくり産業のフロント業務の改革を支援する中で、monolystも世界に羽ばたいていきたいと思います。私たちは半世紀の沈黙を破って業界に新風を吹かせたいと真剣に考えています。
シード期のスタートアップというカオスをともに楽しめる仲間をお待ちしています。
■採用情報について
今回の資金調達に合わせてオフィス移転を実施します。新オフィスにて投資家のCoreline Ventures原様をお招きし、monolystへの投資背景を伺いながら、今後の展望についてお話しします。monolystにご興味のある方は、以下のイベントページよりお気軽にお申し込みください。
▶︎ミートアップ「シード3億円調達の裏側と今後の野望」
開催日時：8月1日(金) 19:00~21:00＠渋谷 道玄坂オフィス
申込フォーム：https://monolyst.notion.site/meetup-21ee4cbcd885809984ccd69fa46ce3ee
monolystは現在エンジニア、セールスのポジションで積極採用を行っています。
▶︎採用ページ：https://corp.mono-lyst.com/jobs
■monolyst株式会社について
社 名：monolyst株式会社
代表取締役：伊関 洋介
事業内容：製造業向けのAIセールス&マーケティングプラットフォーム「monolyst」の企画・開発・運営・販売
設 立：2024年4月
本 社：〒150-0044 東京都渋谷区円山町5番5号 Navi渋谷Ⅴ3階
企業URL：https://corp.mono-lyst.com
※記載情報は、発表日現在のものです。情報は予告なしに変更されることがありますので、 あらかじめご了承ください。