一般財団法人草月会
2025年8月7日(木) 13時30分より公開制作、8月8日(金)〜10日(日)まで展示
いけばな草月流は長崎原爆資料館で31回目の献花を行います。
1996年、長崎原爆資料館の開館より毎年、草月会長崎県支部は献花を行って参りました。
この活動が認められ、長崎県支部は草月会より「2024年度草月最優秀賞」を受賞しています。
「いけばな」を通じて、原爆で亡くなられた方々を慰霊し、平和への願いを世界の人々に伝えたい。
戦後80年という節目の今年は、支部の活動に共鳴した家元・勅使河原茜がともに献花を行います。

【 日 時 】2025年8月7日(木) 13時30分より公開制作 / 8月8日(金)〜10日(日)まで展示
【 会 場 】長崎原爆資料館
【 制 作 】勅使河原茜(草月流第四代家元)、草月会長崎県支部有志
企画説明・みどころ
平和でなければ花はいけられない。だから、花を愛するものは平和を願う。
長崎原爆資料館での献花のあゆみ
草月流による長崎原爆資料館での献花は、1994年ごろ、草月会長崎県支部のメンバーが「長崎国際文化会館が、原爆被爆50周年記念事業の一つとして新たに建て替えられる」との計画を知ったことから始まりました。「新築のお祝いと、亡くなられた被爆者への慰霊として、いけばなを献花してはどうか」という提案が生まれ、会館に相談したところ快諾。そして1996年4月1日、長崎原爆資料館開館にあわせた献花が実現しました。この時の献花には、しだれ柳を中心に桜など春の花々がいけられました。同年8月には資料館側から献花の依頼をいただき、以降、毎年続けられています。献花は約30年続き、長崎県支部の重要な活動のひとつとなっています。
当初は長崎県支部内の一部メンバーが中心となって取り組み、現在もその志を受け継いだ有志によって継続されています。制作やメンテナンスには多い年で40名近くが参加。近年は高齢化やコロナ禍の影響もあり少人数で行っていますが、地元のメンバーに加えて、県外に転居したメンバーも引き続き参加しています。
2019年からは、世界中から資料館に寄せられる千羽鶴のうち、役目を終え再生紙になる直前の折鶴をお借りし、いけばなに取り入れています。
2024年には長年の献花活動が認められ、草月会より「2024年度草月最優秀賞」を受賞しています。受賞理由として家元・勅使河原茜は「これまで紡いできた直向きな思いと地道な努力は賞賛に値する。私自身もいけばなで何ができるのか、考えるきっかけとなりました」と語っています。受賞を機に、家元は献花への参加を決めました。


平和といけばな
「平和でなければ花はいけられない。だから、花を愛するものは平和を願う。だが、花だけいけていればいいというものでもない。花を通じた人々との交流、もてなしの心、それをさらに広げた世界との文化のコミュニケーションをどう図っていくのか。だれもに、広く世界に関心を向けた生きかたが求められている。そういう時代に入った。いけばなもそういうことに自覚的でありたい」。これは第三代家元・勅使河原宏が残した言葉です。
いけばなを通じて私たちにできることは何か。献花はいけばなができる最大の平和貢献と捉え、多くの方の心に響くような竹のモニュメントを制作します。


草月について
いけばな草月流について

1927年、初代家元・勅使河原蒼風が形式主体のいけばなに疑問を持ち、個性を尊重した自由な表現を求めたことから草月のいけばなは始まりました。
草月のいけばなは「型」にとらわれることなく、常に新しく、自由にその人の個性を映し出します。いつでも、どこでも、だれにでも、そして、どのような素材を使ってもいけられるのが草月流。いけ手の自由な思いを花に託して、自分らしく、のびやかに花をいけていきます。
また、時代とともに変化してきた草月のいけばなは、それぞれのご家庭で楽しむことはもちろん、ウインドーディスプレーや舞台美術など、社会のあらゆる空間に植物表現の美と安らぎをもたらしています。
第四代家元・勅使河原茜

2001年第四代家元就任。自由な創造を大切にする草月のリーダーとして、全国道府県に49支部(うち東京には3支部)、そして世界各国にある約120の支部とスタディグループの会員を束ねる。
「〝花はいけたら、人になる〟
初代家元・勅使河原蒼風のこの言葉が草月いけばなの原点です。いけばなにはいけた人の心がそのまま映し出され、いけた人そのものとなるのです。
だからこそ、いけばなは果てしなく広く深く自由でおもしろい。1本の花を手にして何かを表現したいと願った時から、あなただけの創造の世界が始まります。いつも新しく、いつも美しく—。
めまぐるしく変化し続ける時代に向き合いながら、植物を手に創造する喜びを、世界中の多くの方々と分かち合いたいと切に願っています。」
開催概要
イベント名: 第31回長崎原爆資料館献花
開催日時
[公開制作] 2025年8月7日(木) 13時30分ごろより
[献花展示] 2025年8月8日(金)〜10日(日)
[開場時間] 8時30分〜20時(入館は19時30分まで)※10日は16時まで
アクセス
■️JR長崎駅から
[市内電車]赤迫行で原爆資料館下車徒歩5分
[バス]長崎バス1・2・9番系統で浜口町下車徒歩5分
■️長崎空港から
[リムジンバス]浦上経由長崎駅前行で平和公園下車徒歩約5分
■️JR浦上駅から 徒歩15分

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入場料: 無料 ※献花が展示される円形パビリオンは入場無料。 展示室観覧は別料金となります。
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会場: 長崎原爆資料館(〒852-8117 長崎県長崎市平野町7-8)
お問い合わせ先
取材、素材の提供など、お気軽にお問い合せください。
一般財団法人 草月会 広報部
TEL : 03-5411-5100 / E-mail : pr@sogetsu.or.jp
公式ホームページ https://www.sogetsu.or.jp/