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103万円の壁の引き上げで働き方はどう変わる?年収103万円以下の300名に調査

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エフアンドエムネット株式会社

「収入を増やしたい」でも「制度が複雑」、複雑化する”年収の壁”にどう向き合う?

エフアンドエムネット株式会社(本社所在地:大阪府吹田市、代表取締役社長:上枝康弘)は、管理部門向けのビジネスメディア「労務SEARCH(労務サーチ)」にて、年収103万円以下の男女300名を対象に、103万円の壁の引き上げに関するアンケート調査をおこないました。

300人が回答!103万円の壁の引き上げに関するアンケート調査【2025年】
目次

調査背景

 2025年から、所得税の支払い義務が発生するボーダーラインである『103万円の壁』が最大160万円まで引き上げられることが決まっています。この引き上げにより、現在年収103万円以下の方の働き方などは変わるのでしょうか?

 そこで労務SEARCH編集部では、103万円の壁の引き上げに関する影響を把握するため、年収103万円以下の男女300名を対象にアンケート調査を実施しました。これからも労務SEARCHでは、管理部門の悩みを解決できるようなアンケート調査を実施し、バックオフィス業務に役に立つ、価値のある情報を発信してまいります。

■■当調査の引用・転載に関するお願い■■

 当調査のデータを引用・転載する場合には、必ず「出典:労務SEARCH(https://romsearch.officestation.jp/report/50789)」と表記いただきますようお願いいたします。

主な調査結果

・半数以上が103万円の壁を意識して働いている

・103万円を超えないように「勤務日数や労働時間を調整している」方は43.9%

・160万円までの引き上げを「知っていた」方は74.3%

・引き上げによる影響は「なんとなく理解している」方が56.7%

・103万円の壁引き上げで「制度が複雑になったと思う」方は25.7%

・今後の働き方は「まだわからない/決めていない」方が19.7%

・今後の年収は「具体的な目標はないができる範囲で増やしたい」方が24.4%

●半数以上が103万円の壁を意識して働いている

Q. 現在、あなたは103万円の壁を意識して働いていますか?

 最初に、現在、あなたは103万円の壁を意識して働いていますか?と質問してみました。その結果「はい」が57.7%、「いいえ」が29.7%、「どちらとも言えない」が12.6%となりました。この結果から、年収103万円以下の場合、103万円の壁を意識して働いている方のほうが多い現状がうかがえます。これは、年収103万円を超えると所得税の負担の発生や配偶者控除などに影響するためと考えられます。

 そこで次に、この質問に「はい」と回答した方に向けて、103万円の壁を意識して実際におこなっていること、または考えていることに最も近いものを選んでもらいました。

103万円を超えないように「勤務日数や労働時間を調整している」方は43.9%

 その結果、第1位は「勤務日数や労働時間を調整している」で43.9%、第2位は「月の収入を調整し年収を把握している」で28.3%、第3位は「社会保険の加入対象とならないようにしている」で9.3%、第4位は「配偶者の所得税控除(配偶者控除・配偶者特別控除)が外れないように配慮している」と「本当はもっと働きたいが扶養を外れるのが不安で働いていない」が同率で6.9%、第6位は「年末調整や確定申告が面倒なので扶養内におさめている」で4.1%となりました。

 これらの回答から、103万円の壁を意識して働いている方は、働く日数や時間を調整したり、毎月の収入を細かく管理したりして、年収を103万円以内に抑えているようです。

Q. 前問で「はい」と回答した方にお聞きします。103万円の壁を意識して、あなたが実際におこなっている、または考えていることに最も近いものを一つお選びください。

●160万円までの引き上げを「知っていた」のは74.3%

Q. 2025年以降、103万円の壁が最大160万円まで引き上げられます。このことについてご存知でしたか?

 2025年3月、2025年予算案が衆議院を通過し、103万円の壁は最大160万円まで引き上げられることが決定しました。これにより、年収200万円以下の給与所得者は、所得税がかからないラインが160万円まで引き上げられることになります。

 今回のアンケート調査回答者300名のうち、2025年以降、103万円の壁が最大160万円まで引き上げられることについて「知っていた」方は74.3%で、7割以上の方が制度変更について認識しているようです。では、103万円の壁の引き上げによる影響を、しっかりと理解している方はどれくらいいるのでしょうか。

●引き上げによる影響は「なんとなく理解している」方が56.7%

 そこで次に、103万円の壁が160万円の壁となることによる影響について、どの程度理解していますか?と質問してみました。

 その結果「なんとなく理解している」が56.7%と半数以上を占め、次いで「あまり理解していない」が28.3%、「十分に理解している」が8.3%、「全く理解していない」が6.7%となりました。

 程度に差はあるものの「理解している」方は合計で65.0%、「理解していない」方は合計で35.0%となっています。しかし「十分に理解している」と回答した方は1割にも満たないことから、103万円の壁の引き上げに関する理解度は、やや低いといえるでしょう。

Q. 103万円の壁が160万円の壁となることによる影響について、あなたはどの程度理解していますか?

●103万円の壁引き上げで「制度が複雑になったと思う」方は25.7%

Q. 103万円の壁が160万円の壁となることについて、どのように感じていますか?

 次に、103万円の壁が160万円の壁となることについて、どのように感じていますか?と聞いてみたところ、最も多かったのは「制度が複雑になったと思う」で25.7%でした。

 次いで「収入が増えると思う」が24.3%、「特に何も感じない/わからない」が17.7%、「働きやすくなると思う」が16.7%、「十分な引き上げではないと思う」が14.3%と続きました。

 この結果から、103万円の壁の引き上げによって、収入が増やせるようになることへの期待感が一定数ある一方で、税金や社会保険の仕組みがさらにわかりづらくなったと感じている方も同程度存在することがわかります。

従業員への丁寧な周知が必要に

『年収の壁』問題は103万円の壁だけでなく、106万円、130万円、150万円など複数存在します。そこに新たに160万円の壁が追加されることで、労働者としてはどの年収ラインで何が変わるのかが把握しにくくなり、混乱を招きやすい状況になるといえるでしょう。そのため、扶養内で働く従業員やパートタイマー・アルバイトとして働く従業員がいる企業の場合、人事・労務担当者は各年収の壁についてわかりやすく説明できるようにしておく必要があります。

●今後の働き方は「まだわからない/決めていない」方が19.7%

 ここからは、現在年収103万円以下で働く方が、今後働き方をどう変える予定なのかについて聞いてみました。

 最初に、103万円の壁が160万円の壁となることで、あなたの働き方はどのように変わると思いますか?と質問してみたところ、第1位は「まだわからない/決めていない」で19.7%、第2位は「年収を少しずつ増やす方向で働き方を調整したいと思う」で19.0%、第3位は「勤務日数や労働時間を増やしたいと思う」で18.0%、第4位は「現在の生活スタイルを重視しているため、働き方は変えない」で17.3%となりました。

 第2位と第3位の回答を合わせると、37.0%の方が今回の引き上げをきっかけに、収入を増やす方向で働き方を変えたいと考えていることがわかります。

Q. 103万円の壁が160万円の壁となることで、あなたの働き方はどのように変わると思いますか?

●今後の年収は「具体的な目標はないができる範囲で増やしたい」方が24.4%

Q. 103万円の壁が160万円の壁となることで、どの程度の年収の増加を考えていますか?

 103万円の壁が160万円の壁となることで、どの程度の年収の増加を考えていますか?という質問では、第1位が「具体的な目標はないができる範囲で増やしたい」で24.4%、第2位が「年収を160万円程度まで増やしたい」で20.7%、第3位が「まだわからない」で20.4%となりました。

 「社会保険の加入義務が発生しないラインまで年収を増やしたい」と回答した方も11.3%おり、収入は増やしたいが社会保険には加入したくないと考えている方も少なくないことがわかります。

 また「年収を200万円程度まで増やしたい」という方は7.3%おり、今回の制度変更を、大幅な収入アップの機会と捉える方も一定数いるようです。

調査結果まとめ

 今回のアンケート調査で、年収103万円以下で働く多くの人が『103万円の壁』を意識して働き方を調整していることがわかりました。2025年からの最大160万円への引き上げについては、7割以上の人が知っているものの、具体的な内容や自分への影響を「十分に理解している」人は1割未満でした。

 制度変更への感じ方はさまざまで、収入アップや働きやすさへの期待がある一方、制度が複雑になることや将来への不安を感じている人も多くいます。今後の働き方については、労働時間を増やして収入を上げたい人が多い反面、社会保険への加入義務など他の『年収の壁』を気にして慎重になる人も一定数います。

 複数の年収の壁が複雑に関わり合う現在の制度では、個人が自分に合った最適な働き方を選ぶために、正確でわかりやすい情報が欠かせません。企業は、従業員が年収の壁について正しく理解し、安心して働き方を検討できるよう、制度に関する情報を積極的に提供しましょう。労務SEARCHではこれからも、こうしたアンケート調査を通じて、人事・労務管理に関する課題を解決する手助けとなる情報を発信してまいります。

<調査の実施概要>

調査対象

10代以上の年収103万円以下の働いている男女300名

調査方法

インターネット調査

調査日

2025年4月30日~2025年5月9日

掲載記事

103万円の壁引き上げで働き方はどう変わる?年収103万円以下の300名に調査

■労務SEARCHについて

労務SEARCH

労務SEARCHとは、管理部門の日々の業務課題を解決する記事コンテンツや、管理部門のニーズに合ったBtoBマッチングに役立つ資料を提供するビジネスメディアです。会員数は2万人超え、そのうち半数は管理部門の役職者です。またコンテンツの高い専門性から、士業の方々からも支持されています。
サイトURL:https://romsearch.officestation.jp/

■エフアンドエムネット株式会社 概要

会社名

エフアンドエムネット株式会社

代表者

代表取締役社長 上枝 康弘

設立

2000年9月

資本金

5,800万円

事業内容

・SaaSの提供
・ホームページ制作
・業務用システムの企画・開発・運用代行

事業所

大阪・東京

サイト

https://www.fandmnet.com/

出典:PR TIMES

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