認定NPO法人キープ・スマイリング
最大の課題である「食」の支援を通じて、付き添い家族の心と体を支える
認定NPO法人キープ・スマイリング（東京都中央区、代表理事：光原ゆき）は、「親が元気で、笑顔でいることが、子どもの早期回復につながる」との信念のもと、2015年から付き添い家族への食支援に取り組んできました。食支援事業「ミールdeスマイリング」において、2025年6月時点で提供数が１万食を突破しましたことをご報告いたします。
■背景：「空腹を満たす」だけでは足りない——食事に困る付き添い家族の現実
医療の進歩により子どもの命が助かるようになった反面、障害や後遺症、病気の治療のために長期入院が必要な子どもが増えています。子どものケアは大人以上に人手を要するにも関わらず、医療制度により看護師の配置人数は大人と同じであるため、家族のサポートが不可欠な現状があります。
家族が付き添いを行う中で最も課題となるのが食事。時間がない、食べ物が入手できない、節約のためなどの理由から3食食べられないケースも多く、食べる場合も約7割が病院内のコンビニや売店で購入したおにぎりやカップラーメンで済ませており（※）、栄養の偏りから体調や心のバランスを崩す家族も多いのが現状です。
■取り組み内容：手作り食の提供や弁当配布で付き添い家族の心身の健康をサポート
認定NPO法人キープ・スマイリングは、病気の子どもが早く回復するためには『親が元気で、笑顔でいることが大切である』という理念のもと、2015年から子どもの入院に付き添うご家族への食支援を行ってきました。現在、定期的に食支援を行っている拠点数は4箇所（ドナルド・マクドナルドハウス・せたがや、聖路加国際病院、東京科学大学病院、佐賀大学医学部附属病院）であり、2025年6月、食事提供数が累計１万食を突破しました。
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認定NPO法人キープ・スマイリングが実施する食支援のかたち
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（1） 手作り食の提供
入院中の子どもに付き添うご家族が滞在する施設「ドナルド・マクドナルド・ハウスせたがや」（国立成育医療研究センター隣接）にて実施。
入院中の子どもに付き添うご家族に向け、季節の食材を取り入れたバランスの良い手作り弁当を毎回40〜50食調理し、提供しています。病院内では感じにくい「季節」を、食を通して届けることを大切にしています。調理は、米澤文雄シェフや料理家・奥田ここさんの監修のもと、ボランティアスタッフと共に心を込めて行っています。
また、企業とのコラボレーションも進めており、食材提供や従業員による調理ボランティアの受け入れを通じて、付き添い家族の実態への理解と支援の輪が広がっています。
さらに、年に1度、米澤文雄シェフがプロのシェフ仲間と共にフルコースをふるまう特別企画「ハウスdeレストラン」も開催。家族揃ってレストランに行くことが難しいご家庭にとって、心に残る特別なひとときとなっています。
（2） 飲食店のお弁当の提供
地域の飲食店様と協働して、聖路加国際病院や東京科学大学病院、佐賀大学医学部附属病院へ、お弁当を定期的にお届けするほか、ドナルド・マクドナルド・ハウスふちゅう、同・東大にはおせち料理など季節の食事を不定期でお届けしています。
銀座の洋食「つばめグリル」や味噌カツ「矢場とん」など一度は食べたい名店の味、季節の食材を使った体にしみるお弁当など、付き添い家族の皆様が食事を通じて明るい気持ちになったりほっと一息つけるようなお弁当を各地域で選びお届けしています。
理事長メッセージ
病気と闘う子どもたちのそばには、昼夜問わず寄り添い続けるご家族の姿があります。病院という非日常の中で忘れがちな季節を感じたり、ふっと心が少し軽くなるような瞬間があること。それが先の見えない付き添い入院の日々において、明日への小さな活力につながると私たちは信じています。「空腹を満たす」だけではない、心を支え、日々の活力となるような食事をこれからも丁寧に届け続けながら、今後も付き添い家族が少しでも笑顔になれる時間を増やしていきたいと思います。
※出典 「入院中の子どもに付き添う家族の生活実態調査2022」 より
■認定NPO法人キープ・スマイリングについて
キープ・スマイリングは、入院中の子どもに付き添う家族を支える認定NPO法人です。全国の付き添い家族の物資支援を中心に、付き添い環境の改善に取り組んでいます。
団体ウェブサイト：https://momsmile.jp
【本件に関するお問合せ先】
認定NPO法人キープ・スマイリング（広報担当）
E-mail：pr@momsmile.jp
電話：03-6822-5371
取材のお申し込み：https://momsmile.jp/contact/media/