金乃竹
プランの報酬が社員に還元される社内副業制度での発案

神奈川県箱根町で旅館5施設、飲食店3店舗を運営する株式会社金乃竹(本社:神奈川県箱根町/代表取締役社長:八幡 正昭、以下 金乃竹)は、2024年1月より導入している着付けや茶道などの和のアクティビティを宿泊中に体験いただける「Ryocance(リョカンス)」の一環として、新たな文化体験プラン「握り寿司体験」を開始しました。
本プランは、社員の得意分野や知識・経験を活かす社内副業制度を通じて、社員自身が企画しています。ご宿泊のインバウンド客を中心に向け、日本文化をより深く、楽しく体感していただくことを目的としています。
|きっかけは“現場からの課題意識” 社内副業制度を活かした新提案
今回の「握り寿司体験」は、金乃竹が導入している社内副業制度の一環として誕生しました。
この制度は、社員の得意分野・知識・経験を提供をする事でお客様にも喜んでいただき、企画した社員にも収入を還元しさらなる自己成長への投資に費やすことを目的としています。
しかしながら、「金乃竹 塔ノ澤」では、他施設に比べ実績が少ないことが課題でした。さらに、これまで昼食にはおにぎりしか提供できていなかったため、お客様にとってはやや物足りなさを感じることもあり、視覚・触覚・味覚を通じて楽しめる体験を提供したいという想いがありました。
そこで、「現実的にスタッフが制度を活用しながら、新しい文化体験を提供できないか」という思いから、本プランが立ち上がりました。
|社員主導で実現した”握り寿司”体験 都内の人気寿司店の傾向を調査し反映

企画の中心を担ったのは、サービススタッフと調理スタッフです。寿司体験という繊細な食の文化を「体験」として成立させるためには、楽しさ・学び・品質のすべてを兼ね備える必要がありました。
サービススタッフが重視する「体験価値」や「楽しさ」の提供、一方で調理スタッフが大切にする「提供の現実性」や「品質」。その価値観の違いを乗り越え、お客様にとって本当に満足度の高い体験とは何かを巡り、何度も話し合いを重ねました。
まず取り組んだのはインバウンド客が何を求めているのかを具体的に把握することでした。東京都内の人気寿司店の傾向を調査し、それらを参考に調理場と協力して体験内容を一から構築していきました。中でも巻物については、海外のお客様の嗜好に合うネタや味付けを意識し、試作と試食を繰り返しながらブラッシュアップ。
また、お客様に“作って・食べて・学べる”体験型昼食を楽しんでいただきたいという想いから、あえて参加型の要素を取り入れ、自らの手で寿司を握る仕組みに。これにより、視覚・触覚・味覚を通じて、日本の食文化をより深く味わっていただけるよう工夫しました。
|企画者の声
日本文化をより身近に感じていただけるきっかけになればと思い、今回の企画を立ち上げました。「握り寿司体験」を通じて、海外からお越しの皆さまに、日本の食文化の奥深さや楽しさを味わっていただけたら嬉しいです。特に、見た目や具材の選び方など、それぞれの方がどんな“自分だけのお寿司”をつくるのか、私自身とても楽しみにしています。
|今後の展望
今後は「コト消費」や「滞在型観光」などのニーズに応えるため、寿司体験に続く新たな体験プランの開発を進めていきます。現在は、地元小田原で歴史的に有名な”小田原提灯”の手作り体験プランなど、地域ならではの体験を通じて、お客様の満足度と滞在価値をさらに高めていく予定です。
また、社内副業制度を通じて、社員一人ひとりの得意分野を活かした企画を後押しすることで、旅館業における新しい“働き方”と“おもてなし”のかたちをこれからも模索していきます。
|握り寿司体験プラン概要
お客様には、調理場スタッフのサポートのもと、酢飯(シャリ)の準備や、日本のスパイスである山葵(わさび)をすりおろす工程からご体験いただきます。
握り終わったあとは、出来たてのお寿司をお部屋にてお召し上がりいただけます。
提供開始日:2025年8月1日(金)
提供時間:60分(1部 12:00~/2部 13:00)
料金:お一人様あたり5,000円

|Ryocance(リョカンス)とは?

2024年1月より導入した「Ryocance(リョカンス)」は、「旅館×バカンス」をコンセプトに、茶道、着付け、よさこい踊り体験などの日本ならではの魅力を提供するプロジェクトです。本プロジェクトは、新たな体験価値を提供することで施設で過ごす顧客の滞在時間を増やし、それが顧客満足度に繋がり、連泊増加によりチェックインやチェックアウト・清掃の減少など業務効率化を図ることを目的としています。また、社内副業制度の一環でもある本プロジェクトは、10:30~13:00などの“アイドルタイム(隙間時間)”を有効活用することで、スタッフの副収入源を確保し、モチベーションやスキル向上にもつなげています。
|金乃竹 塔ノ澤について
渓谷の吊り橋を渡り、“癒しの森 塔ノ澤”へようこそ。敷地面積約20,000坪という広大な自然を背景として、塔ノ澤の自然に溶け込む為のこだわりの空間を提供しています。ノーラインリゾートという考えのもと、サービス・空間・環境の全てにおいて線を引かないという意味合いを実現した、まさに塔ノ澤の自然を肌で感じる事の出来る究極の癒しの旅館施設としています。客室は全9タイプ21の部屋は全室露天風呂付き。
|金乃竹リゾートについて
金乃竹リゾートは、1947年に神奈川県箱根町仙石原で最初の温泉旅館を開業いたしました。1999年には、当時ではまだ珍しい貸切露天風呂による「非日常」を通して、温泉旅館の新たな楽しみ方と価値を創出してまいりました。現在は、5つの旅館施設と3つの飲食店の事業を展開するとともに、新規事業であるクラフトビールなどの多角化や、これまでのターゲットを変えた新たな旅館施設の開業など、ポートフォリオの構築を進めています。これにより、外部環境の変化に対応して持続的な成長を目指します。