富士商グループホールディングス株式会社
~環境負荷低減と地域社会への安心・信頼を両立するプラントが誕生~

山口県を拠点に展開する富士商グループホールディングス株式会社(本社:山口県山陽小野田市稲荷町10-23 代表取締役:藤田 敏彦)の中でも、産業廃棄物処理・リサイクル事業を手掛ける都市産業株式会社(本社:山口県宇部市、代表取締役社長:中村 光)は、2025年6月に工場敷地内(所在地:宇部市船木)において省エネ化や災害対策の強化につながる新型の焼却施設を完成させ、同年7月7日には火入れ式が開かれました。


本施設は、持続可能な社会の実現に向け、環境負荷の低減と高効率処理を両立させた最新技術を結集したものであり、今回の新焼却施設の他にも3月には破砕・圧縮固化のフォーミング抑制剤「エコマイト®」の製造を開始し、ケミカルリサイクルにも力を入れています。

安全性・効率性・環境配慮を兼ね備えた焼却炉システム
今回稼働を開始した新焼却炉は、燃焼過程で発生したガスは、焼却炉の再燃焼室でさらに加熱した上で減温塔に送り、排ガスを冷却設備で一気に200℃まで急速冷却してダイオキシン類の再合成を防止します。
さらには、電気集塵機でばいじんを除去し、重曹や消石灰を吹き込んで酸性ガスを中和し取り除き、活性炭を噴霧することで臭気を軽減。ダイオキシン類を吸着させた後バグフィルターで重ねてばいじんを除去し、最新の触媒設備によって、最後まで残ったダイオキシン類を分類する仕組みにより、有害物質の排出を極限まで抑制し、周辺環境への影響を最小限にとどめ、地域住民の安心を支える仕組みを確立しています。
さらに、燃焼温度の適正管理と排ガスのリアルタイム監視を可能にする中央制御室の自動化システムにより、施設全体の運転を高精度に制御し、安全かつ効率的な運用を実現しています。

廃棄物処理とエネルギー回収を両立した環境型施設
今回の新施設内には、廃棄物の焼却時に発生する熱エネルギーを有効活用する「バイナリー発電機」を設置。
装置を保護するための水冷構造があり、そこから出る温水を使って発電します。
最大送電端発電能力は20キロワット。今まで利用していなかった熱エネルギーを活用でき、発電した電気は工場内で必要な電力に充てる事ができます。
上部・下部のドラム缶投入設備では、ドラム缶を容器に入れたまま廃油を処理できる仕組みとなっているので、上部設備ではエレベーターを利用して再燃焼室に投入します。
下部設備では、専用の処理室でガス化させ、再燃焼室で適正に処理する仕組みとなっています。

地域との共生を重視した設計
本施設は、処理能力や技術面だけでなく、地域社会との共生も強く意識した設計となっており、騒音や臭気の対策にも万全を期しています。

SDGsを意識した次世代型の産業インフラ
都市産業は、本焼却施設をSDGs(持続可能な開発目標)の観点からも重要な社会インフラとして位置づけ、積極的なSDGsへの取り組みを行い「地球環境との共生」をテーマに持続可能な事業運営を目指します。
【Target 2030】
■環境・資源・創造の確立
■環境負荷の低減
■地域社会への貢献
■ワークライフバランスの実現
また、地域や自治体とのパートナーシップ(目標17)を大切にし、地元雇用の創出や情報公開にも積極的に取り組むことで、開かれた事業運営を実践してまいります。

循環型社会の旗手として、SDGs実現を担う存在へ
本焼却施設の稼働により、都市産業は単なる処理能力の強化だけでなく、「環境・社会・経済」の三側面にわたる企業価値の向上を実現しました。
今後も同社は、産業廃棄物の適正処理を軸に、「脱炭素社会」「資源循環型社会」「地域と共に歩む社会」の実現に貢献し続けていきます。
そして、SDGsの視点を経営の中心に据え、「廃棄物から価値を創出する企業」として、次世代に誇れる環境づくりを使命として邁進してまいります。

【施設概要】
焼却方式:向流式ロータリーキルン
主な処理対象:廃油、廃アルカリ、廃酸、汚泥、廃プラスチック類など
排ガス処理方式:減温塔、乾式電気集じん機、バグフィルター、触媒
特徴:中央制御、エネルギー回収、環境配慮設計
会社名:都市産業株式会社
所在地:〒757-0216 山口県宇部市大字船木61-41
代表者:代表取締役社長 中村 光
URL:https://www.toshisangyo.co.jp/
会社名:富士商グループホールディングス株式会社
所在地:〒756-8501 山口県山陽小野田市稲荷町10-23
代表者:代表取締役社長 藤田 敏彦