株式会社ライズ・スクウェア
職場で古いと感じる価値観に関する意識調査
株式会社ライズ・スクウェア(大阪府八尾市、代表取締役:馬場栄和)は、お仕事をしている男女500人を対象に「職場で古いと感じる価値観に関する意識調査」を実施し、そのデータをランキング化しました。
あなたは職場で「その考え方、今どきアリ?」と感じたことがありますか。時代錯誤な習慣や考え方が残っている会社では、無駄やストレスが発生し、働きにくくなってしまうこともあります。
そこで今回、株式会社ライズ・スクウェア( https://www.rise-square.jp/ )運営の「特定技能外国人の採用サポート( https://rs-webmedia.com/ )」は、お仕事をしている男女500人に「職場で古いと感じる価値観」についてアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめました。
調査結果に対して、人材育成・コミュニケーション教育者の桑野麻衣氏よりご考察いただいております。
※データの引用・転載時のお願い
本リリースの調査結果・画像をご利用いただく際は、引用元として「ライズ・スクウェアの特定技能外国人の採用サポート」の公式サイトURL( https://rs-webmedia.com/ )へのリンク設置をお願い致します。
【調査概要】
調査対象:お仕事をしている人
調査期間:2025年6月21日~24日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:500人(女性323人/男性177人)
回答者の年代:20代 23.4%/30代 38.6%/40代 24.6%/50代以上 13.4%
【調査結果サマリー】
・職場で「その価値観は古い」と思うことがある人は93.2%
・職場で古いと感じる価値観1位は「長時間労働が評価される」
・職場で古い価値観を目の当たりにしたら「指摘する」
・職場で価値観がアップデートされるために必要なことは「風通しのいい雰囲気をつくる」
職場で「その価値観は古い」と思うことがある人は93.2%

職場で「その価値観は古い」と思うことがあるかを聞いたところ、「よくある(40.6%)」「たまにある(52.6%)」が合わせて93.2%にのぼりました。
「全くない(2.4%)」はかなり少なく、職場で価値観の古さを感じることは多くの人にとって「あるある」だとわかります。
職場で古いと感じる価値観1位は「長時間労働が評価される」

「職場でどのような価値観を古いと感じるか」を聞いたところ、1位は「長時間労働が評価される(11.2%)」でした。次いで2位「紙資料を重視する(9.2%)」、3位「男女で仕事の内容が違う(8.6%)」がランクインしています。
効率軽視やプライベート軽視の価値観について、古いと感じている人が多数。また、紙資料重視や対面主義など、テクノロジーの活用が進まない点にも不満が見られます。
「男女で仕事の内容が違う」などジェンダーに関する価値観の古さも3位で、全体的に効率性や多様性への意識の違いが不満の背景になっていると考えられます。
<1位 長時間労働が評価される>
・「残業している人ほど頑張っている」という雰囲気があり、定時で帰ることに少し気まずさを感じることです(30代 男性)
・仕事の効率が悪いだけなのに、残業をしている人が頑張っていると思われる(40代 女性)
現代では成果や効率を重視する人も多く、同じ仕事量をより短時間で完了できる人が評価されるべきという価値観が一般的になりつつあります。そのため、労働時間の長さで評価されると古いと感じる人も。
工夫や努力の結果、効率良く仕事を終えられるようになったのに、「工夫せず効率が悪いために残業している人」よりも評価が低くなってしまうので、理不尽に感じるのは当然です。
効率的に働こうとする社員ほど評価のうえで損をするため、「より効率的に働こう」「成果を出そう」というモチベーションが低下する可能性もあります。
<2位 紙資料を重視する>
・重要な通達は必ず紙面で配布されていること(30代 男性)
・「コピーをして保管」「スキャンしたのに紙を保管」など、保管用に紙資料を作成。パソコンで共有できるのに、メモをよこせという上司がいる(50代以上 女性)
災害やシステム障害の発生時など、「資料を紙で残しておいて良かった」と感じる場面も、あるにはあります。ただ最近では「デジタル化やクラウド共有できる資料は、極力紙資料を使わない」という考えが一般的。紙資料がメインだと、「情報の検索・共有のスピードが落ちる」「手書きでミスが発生する」「保管に場所を取る」などの無駄が発生するからです。
実際に「連絡事項が紙での張り出しなので、掲示板を物理的に見に行く必要があって手間」という声もありました。
<3位 男女で仕事の内容が違う>
・来客へのお茶出しは女性の仕事。飲み会で偉い人の隣に若い女性社員を座らせる(20代 女性)
・女性だけ掃除があって、男性は掃除なし(40代 女性)
・女性蔑視。女性が何年経っても役職につかない(50代以上 男性)
現代の価値観では、性別に関係なく能力や適性で仕事を任せることが当然とされています。
しかし古い価値観が残る職場では、女性が「お茶出し」「掃除」など本質的でない雑用を押し付けられたり、管理職への昇進が阻まれたりすることも。「食事会で若い女性が役職者の隣に座る」「取引先との打ち合わせに、若い女性社員が連れていかれる」など、セクハラと捉えられかねないケースも散見されました。
女性が昇進しにくいという環境も含め、女性のモチベーションを下げてしまう環境だと言えます。
<4位 対面での仕事が基本>
・リモートワークをしていると、仕事をしていないと思われること(30代 男性)
・テレワークが普及しても、重要な打ち合わせは面直でやりたがる人がいること。ソフトウェア担当部署なら、テレワーク+カメラONで十分(40代 女性)
リモートワークが浸透しているものの、対面での仕事を基本としている会社も多いとわかりました。
職種によっては対面での業務が大切になることもありますが、一律にリモートワークを禁止されると、社員に移動の負担がかかり、モチベーション低下につながることも。リモートでも支障がない職種であれば、出社を強いられることに納得できないので、従業員は不信感を抱きます。
また制度としてリモートワークはできるものの、「リモートワークしているとサボっていると思われる」という声も。リモートワーク実施者への風当たりが強い会社もあるとわかります。
<5位 業務時間外で交流をはかる>
・飲み会をすればコミュニケーションを取りやすくなり、仕事がスムーズに進むと考えているところ(40代 女性)
・昭和世代の上司や社員が飲み会を呼び掛けること。20代・30代の社員はプライベートまで職場の人間と関わりたくないというスタンスが当たり前なのに、半強制的に出席させ、指導やダメ出しをする。昔は職場でのコミュニケーションのひとつであり、若手が仕事を覚えるための前向きな機会ではありましたが、今は「老害」でしかない(50代以上 女性)
「ワークライフバランス」という言葉が浸透し、仕事とプライベートの切り替えを大切にしている人も多くなっています。プライベート重視派は、勤務時間外で給料の発生しない食事会やイベントを回避したいと考えることが多く、強制参加だと「古い」と感じやすくなります。
「仕事第一」「上司・同僚との人間関係が第一」という考え方は万人に通用せず、プライベート重視への配慮が求められているのですね。
また業務時間外の飲み会で、酔っぱらった上司などから説教されるとストレスにもなり、コミュニケーションが深まるどころか「もう関わりたくない」を感じてしまう可能性もあります。
<6位 始業時間より早く出勤する>
・「新人は早く出社して下準備とか情報収集をすべきじゃない?」という発言(20代 女性)
・時間外に来て、仕事の準備をすること(40代 男性)
職場によっては、「新人は朝早く来て勉強をする」「始業時間前に掃除や準備をする」といった行動が美徳とされます。
朝早く出社するのは、確かにやる気を感じやすい行動です。しかし、実際に仕事の成果につながっているのかが考慮されず、ただ「早く来る人はやる気があって偉い」という評価だと、業務時間内で効率的に仕事をする人は不満を抱きやすくなります。
評価基準が「姿勢」や「上司から見て、やる気を感じるか」になっていることで、実際の成果が無視されやすく、不公平感や不満につながりやすいのですね。
<7位 仕事は見て覚える>
・「先輩の仕事姿を見て、どう動くべきか見て学べ」と言われたとき、価値観が古いなぁと感じた(30代 女性)
・職人系の仕事なのでやっぱり「仕事は見て覚えろ」「良いところを見て盗め」といつも言われました。でも昔に比べたら、最近は「見て覚えろ」とはあまり言わなくなってきてると思います。今後はそれでいいと思いますし、私も後輩には一切言いません(50代以上 男性)
OJT(On-the-Job Training)の一環として、自発的に見て学ぶ姿勢も大切ではあります。しかし「見て盗め」一辺倒の指導・教育は属人的かつ非効率で古いと感じている人も。
現代ではマニュアル化や計画的な教育研修システムが重視される傾向にあるので、体系的なシステムがないと「人材育成に消極的な会社」と捉えられかねません。
ただ「見て覚えろ」が根強いと考えられる職人の世界でも、少しずつ教育体制が変わりつつあることも示唆されました。
職場で古い価値観を目の当たりにしたら「指摘する」

「職場で古い価値観を目の当たりにしたときどうするか」と聞いたところ、1位は「指摘する(21.2%)」、僅差の2位は「さらっと流す(20.4%)」でした。
3位「転職を考える(19.2%)」、4位「受け入れる(18.2%)」、5位「何もしない(13.4%)」が続きます。
「指摘する」が1位ではあるものの、全体的には「さらっと流す」「受け入れる」「何もしない」など、是正に向けた働きかけをしない人が多くなりました。積極的に働きかけない理由としては「波風を立てたくない」「言っても変わらないだろうから」などがあります。
「指摘しても改善されないなら、転職を検討する」など、職場における価値観の古さが退職・転職行動につながることもわかりました。
職場で価値観がアップデートされるために必要なことは「風通しのいい雰囲気をつくる」

「職場で価値観がアップデートされるために必要なこと」として最も多かった回答は「風通しのいい雰囲気をつくる(28.0%)」でした。
2位「質の高い研修を実施する(20.0%)」、3位「人を入れ替える(17.4%)」と答えた人も多くなっています。
「風通しのいい雰囲気」「上層部の意識改革」はソフト面の最たるものです。一方で「質の高い研修」「外部評価」が会社のシステムとして取り組むべきものと考えられています。
なお「経営層・管理職こそ研修が必要」「上層部を入れ替える」など、会社の上層部に変化を求める声が多かったのも特徴です。価値観がアップデートされるためには、古い価値観をもつ上層部の自覚が重要だとわかります。
<1位 風通しのいい雰囲気をつくる>
・「価値観が古い、おかしい」と認識させるために、役職が上の人に対しても、物怖じせずに意見を言えるような職場環境が必要(20代 女性)
・職場の価値観がアップデートされるためには、まず多様な意見を尊重し合える環境づくりが必要だと思います(30代 男性)
価値観が古いと感じていても、部下から上司に意見を言いづらい職場環境では、声をあげられません。価値観の問題を感じやすい若手が指摘できないことで、問題が表面化しないのですね。
そのため自由または気軽に意見できる雰囲気を求める人が多数。雰囲気を変えるのはなかなか難しいため、「面談の機会を増やす」「匿名で会議する」など、風通しのいい雰囲気をつくれるような制度の導入を提案してくれた人もいました。
<2位 質の高い研修を実施する>
・研修を行っているものの社内講師がほとんどで、外部講師を呼んでも社長や上層部と関係がある人ばかり。違う視点をもっている人の研修を取り入れたほうが良いと思う(20代 女性)
・研修などはやはり必要だと思います。今と昔じゃ指導の仕方も全然違うので、考え方をアップデートしていかないと、若い人はついてこないと思います(50代以上 男性)
とくに外部講師を招いての研修や、会社外で受ける研修の重要性をあげた人が多くなっています。内部での研修は価値観の多様性に限界があるからです。とくに上層部と考え方が近い講師による研修では、価値観の変化をもたらす効果は薄いと考えられます。
そのため忖度なく固定観念を揺さぶり、社内に新たな気づきをもたらす研修を求める人が多くなっています。
<3位 人を入れ替える>
・どうしても田舎で価値観の古い人が多いため、世代交代を気長に待つしかないのかなと思ってしまう(20代 女性)
・私みたいな古い人間が退職していなくなり、代わりに若い人が入ってくるとアップデートされると思います(50代以上 男性)
研修を受けたり他人の意見を聞いたりしても、長年染みついた価値観を変えるのは、なかなか難しいものがあります。人によっては「時代遅れだとしても、いい部分もあるから、自分の価値観を変える必要はない」と考えたり、意固地になったりすることもあるでしょう。
そのため古い価値観の人に発想の転換を促すのではなく、若手や外部からの人材を登用することによって、人ごと価値観を入れ替えてしまおうという意見も。人が入れ替わることで、自然と価値観の見直しが進むことを期待する人も多くなりました。
「上層部や本社の人間を入れ替える必要がある」という声も多くなっています。
<4位 上層部が意識を変える>
・社長や役員が、今の時代に合うような価値観をもつこと(30代 女性)
・下からの意見も必要ですが、やはり上層部に危機感がないと、変化は困難(50代以上 男性)
組織の方針や文化は、経営層や各部門長など、トップの考え方に強く影響されるもの。そのためいくら若手レベルや現場レベルで変えたいと思っても、上層部の価値観が変わらなくては、根本的な変化は起こりにくくなります。
一方で上層部が率先して最新の「考え方」「ツール」「働き方」を取り入れれば、現場にも変化が広がりやすくなります。スピーディーな変化のために、トップダウンでの意識改革を求めている人も多くなりました。
<5位 外部評価を受ける>
・問題を指摘できる外部組織を入れる(30代 女性)
・外圧。私の働く会社では内部指摘しても変わらないが、同じ指摘を外部がするとすぐ変えるため。内部で変革を起こそうとする気持ちがない(40代 男性)
中立性や専門性をもつ外部からの評価は、説得力があります。また第三者視点での診断やアドバイスにより、問題・課題が客観的に明示される効果も。
身内からの不満には鈍感な上層部も、権威のある外部有識者やコンサルタントなどから問題を指摘されると、「自分の会社は古いのかな」と気づきやすくなる効果があるとわかりました。
ただ「過去に一度外部コンサルを入れたようだが、時間が経つと元に戻るので、定期的にやることが重要」という声も。一度やって終わりではなく、継続的な取り組みが重要であることもわかります。
まとめ
アンケート調査の結果、「長時間労働の美徳」「紙文化」「性別による役割分担」など、時代にそぐわない価値観がいまだ多くの職場に存在していることが明らかになりました。
ただ古い価値観に違和感を覚えながらも「指摘せず受け流す」「何もしない」など、受け身の対応をしている人も多数。職場で「その価値観は古い」と声をあげる人がいなくても、不満を我慢しているだけかもしれません。「不満が大きくなりすぎると転職する」という声も多かったので、価値観が古い会社は働きにくい会社と捉えられ、人手不足に陥る可能性もあります。
反対に古い価値観が脱却することで、生産性向上や人材確保につながる可能性も。意見を言わない理由としては「波風を立てたくない」「どうせ変わらない」という声が多かったので、不満を言いやすく、かつ意見を受け止める職場環境の醸成が求められています。
▽桑野麻衣氏の考察
ランキング結果からも、世の中がタイパ(タイムパフォーマンス)重視になっていることがうかがえます。古い価値観そのものが悪いわけではありませんが、ワークライフバランスの充実や働き方の多様化は、世代に関わらず、ビジネスパーソン全体にとっても大切です。改善できるところから取り組む必要があります。
「職場で古い価値観を目の当たりにしたときどうするか」のアンケートでは、全体的には是正に向けた働きかけはしない結果となりましたが、「指摘する」が1位だったのは少し意外に思う人もいるのではないでしょうか。
昨今では、多様性の時代と言われつつも、自分とは異なる価値観に対して過敏に反応したり、拒絶反応を起こす人も少なくありません。本来、価値観は年齢の違いに起因するものだけでなく、人によって異なって当然です。「指摘する」ことは良いことですが、「古い」「新しい」にあまりとらわれすぎず、一人一人が相手にリスペクトを持ち、お互いの価値観を共有し、歩み寄れる組織を目指したいですね。
▽監修者紹介

桑野 麻衣
人材育成・コミュニケーション教育者
大学卒業後、ANA入社。教育訓練インストラクターを務める。その後ジャパネットたかたや再春館製薬所グループ企業にて教育研修を担当し、独立。現在では、コミュニケーション、リーダーシップ等をテーマに学生から経営者など幅広い層に向けて、企業研修や講演を行う。取材、メディア出演も多数。
■著書
『部下を元気にする、上司の話し方』
『「また会いたい!」と言われる 一流の話し方』
『好かれる人の話し方、信頼される言葉づかい』等
桑野麻衣Official Site:https://kuwano-mai.com/
※データの引用・転載時のお願い
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■ライズ・スクウェアについて
人材を必要とする様々な事業にチャレンジしていきます。現在では、人材派遣・業務請負事業、飲食事業、グローバル事業、環境衛生事業、シミュレーションゴルフ施設の運営などに取り組んでいます。
以下、関連会社と主なサービスとなります。
・株式会社R&G
事業内容:人材派遣業・コンサルティング業
URL : https://r-andg.jp/
・株式会社エミリス
事業内容:飲食業
URL : https://emiris.net/
・ニコゴルフ
事業内容:シミュレーションゴルフ施設
URL : https://nicogolf.net/
※事業内容の詳細はこちら
https://www.rise-square.jp/business.php
■会社概要
社名 : 株式会社ライズ・スクウェア
所在地 : 〒581-0802 大阪府八尾市北本町2丁目12-24 北本町マルシゲビル3F
代表者 : 代表取締役 馬場 栄和
設立 : 平成21年6月
資本金 : 2,000万円
事業内容: 人材派遣業・飲食業
URL : https://www.rise-square.jp/