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博報堂キャリジョ研プラス「結婚による名字の変更に関する意識・困りごと調査」

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株式会社博報堂

仕事の重要度が高い既婚女性の6割が、名字の変更に関して不便を実感 就業中の女性の不便・不利益につながる「実績ロス」「時間ロス」が明らかに

株式会社博報堂(本社:東京都港区、代表取締役社長:名倉健司)は、社内プロジェクト「博報堂キャリジョ研プラス」を通じた生活者発想に基づく視点で、就業中の女性の意識に関する調査・研究を進めています。この度、就業中の20-50代既婚女性に向けて「結婚による名字の変更に関する意識・困りごと調査」を実施しました。選択的夫婦別姓は近年、国政等でも大きなテーマとして注目されていますが、今回の調査からは、結婚による名字変更経験があり、人生・生活における仕事の重要度に関して「かなり高い」と回答した人のうち6割が「名字変更に関する不便」を感じていることや、「夫婦別姓にしたい」考えも4割にのぼることが明らかになりました。以下に主な調査結果をお伝えします。

なお本レポートの調査対象は「就業している女性(年収200万円以上、学生・専業主婦は除外)」とし、日本成長戦略の中核である女性の活躍推進との関連について調査分析しております。選択的夫婦別姓の制度に対して賛成/反対の立場はとらず、結婚により名字が変わることによって実際に困りごとやキャリアへの阻害要因があるのか、あるとしたら具体的にどのようなものがあるのかを客観的に調査し、世の中の議論のきっかけとすることを趣旨としています。

《調査結果POINT》

  • 就業中の既婚女性の9割が名字の変更経験あり

  • 仕事の重要度に関して「かなり高い」と回答した既婚女性の6割が名字の変更に「不便を感じている」

  • 特に仕事やキャリアに関する「実績ロス」「時間ロス」の存在が明らかに

  • 選択的夫婦別姓が法的に認められていた場合は「相手の名字に合わせて夫婦同姓にしたい」60.5%

     一方で、「自分の名字に合わせて夫婦同姓にしたい」が5.4%、「夫婦別姓にしたい」が30.2%と回答

    仕事の重要度がかなり高い人においては、「夫婦別姓にしたい」は41.6%と1割以上も高い結果に

【調査概要】

調査名:結婚にともなう名字の変更に関する意識・困りごと調査

実施期間:2025 年 4月 30日(水)~5月 1 日(金) 

調査手法:インターネット調査(マクロミルパネル)

調査地域:全国 

調査対象:日本全国の20〜59歳の既婚女性,年収:200万円以上,学生・専業主婦は除外

回答数:本調査1,000名

ウェイトバック:各年代の既婚女性母集団構成を基にウェイトバックを実施

クロス集計:「人生・生活における、あなたにとっての仕事の重要度を教えてください」という設問に対し、「仕事の重要度はかなり高い」「仕事の重要度はそれなりに高い」「仕事の重要度はそこまで高くない」「仕事の重要度は高くない」の4段階で回答した結果を基に分析

調査主体:博報堂キャリジョ研プラス 

調査委託先:QO 株式会社

【調査結果詳細】

1)就業中の既婚女性の9割が名字の変更経験あり

就業中の20-50代既婚女性に対して名字の変更の経験について聞いたところ、93.6%が「自身が名字を変更した」、4.7%が「相手が名字を変更した」、1.7%が「事実婚(互いに名字の変更なし)」と回答しました。

2)就業中の既婚女性は5割以上、そのうち仕事の重要度に関して「かなり高い」と回答した既婚女性の6割が、名字の変更に関して「不便を感じている」

就業中の婚姻に伴い名字を変更した20-50代既婚女性のうち、「婚姻に伴い、戸籍上の姓(名字)の変更をすることで、何かしら不便さ、不都合、不利益が生じましたか」と聞いたところ、「非常に不便を感じた」が17.1%、「やや不便を感じた」が37.3%となり、計54.4%が不便を感じたと回答しました。

また人生・生活における仕事の重要度に関して「仕事の重要度はかなり高い/それなりに高い」と回答している人についてみると、いずれも6割が非常に不便/やや不便と回答しており、仕事の重要度が下がるにつれて「不便を感じない」という回答が増える傾向となりました。

3)名字変更にともなう名義変更や資格類の本人確認などに関して9割以上の方が不便だと回答

1・2を踏まえ、婚姻に伴い名字を変更し、かつ「非常に不便/やや不便」と回答した方(N=509名)に、実際に不便に感じたことについて聞いたところ、「運転免許証やパスポートなどの名義変更手続きが必要で、時間と労力がかかる」が96.7%と一番高くなりました(そう思う/ややそう思うの合計)。次いで「会員サービスなどで旧姓でデータが登録されたままになり、名義変更が必要/混乱が生じることがある」が94.3%、「以前の名字で発行された資格証明書が無効になるわけではないが、本人確認に時間と労力がかかる」は91.0%となりました。

4)仕事の重要度に関して「かなり高い」と回答した既婚女性は、「旧姓の職歴が現在の戸籍名と異なるため、過去の経歴が正しく伝わらないことがある」「自分自身が育った家庭を表す旧姓を利用しなくなることで、自分らしさやルーツが失われると感じる」などの『実績ロス』、「契約書や役員手続きが戸籍姓となるため、職場で毎回説明や修正の手間がかかる」などの『時間ロス』について、そう思う/ややそう思うと回答する割合が10%以上高い

3に関連して、婚姻に伴い名字を変更し「非常に不便/やや不便」と回答した方のうち、さらに人生・生活における仕事の重要度に関して「仕事の重要度はかなり高い」と回答した人については、全ての項目で回答が高くなっていました。

差分の上位を見てみると、旧姓の職歴が現在の戸籍名と異なるため、過去の経歴が正しく伝わらないことがある」が20ポイント以上の差となりました。次いで「自分自身が育った家庭を表す旧姓を利用しなくなることで、自分らしさやルーツが失われると感じる」「契約書や役員手続きが戸籍姓となるため、職場で毎回説明や修正の手間がかかる」「旧姓で行った過去の活動に対して同一人物とみなされず、築いてきたキャリアへの喪失感を感じる」「結婚前に築いた職場や業界に名字変更の周知が必要になり、手間がかかる」で10ポイント以上の差分がありました。

上記からは、人生・生活における仕事の重要度の意識が高い既婚女性で特に、名字変更に伴う「実績ロス」「時間ロス」の不便を感じている様子が伺えました。

5)婚姻時に選択的夫婦別姓が認められていた場合は「相手の名字に合わせて夫婦同姓にしたい」が60.5%に。「自分の名字に合わせて夫婦同姓にしたい」は5.4%、「夫婦別姓にしたい」が30.2%と回答。「仕事の重要度はかなり高い」と回答した人においては、「夫婦別姓にしたい」は41.6%と高い結果に

就業中の20-50代既婚女性に「もしあなたの婚姻時に選択的夫婦別姓が認められていたとしたら、どのようにしたと思うか」聞いたところ、「相手の名字に合わせて夫婦同姓にしたい」が60.5%、「自分の名字に合わせて夫婦同姓にしたい」が5.4%、「夫婦別姓にしたい」30.2%となりました。

また人生・生活における仕事の重要度に関して「仕事の重要度はかなり高い」と回答した人においては「夫婦別姓にしたい」が41.6%と、全体と比較して10ポイント以上高い結果になりました。

【調査レポート・定性インタビューについて】

今回の「結婚に伴う名字の変更に関する調査レポート」では、定性インタビューもあわせて実施しています。インタビューからは、仕事の重要度が高い女性たちにとって、本件は単なるお困りごとを超え、自らが築き上げたキャリア実績を失うことや、限られた業務時間での対応による時間ロスに加え、他人まで巻き込むような時間ロスを伴っており、精神的にも苦しさやつらさを感じている一面も見えてきました。本レポートにご興味がある方は、博報堂キャリジョ研プラスまでお問い合わせください。

【博報堂キャリジョ研プラスについて】https://www.hakuhodo.co.jp/kyarijoken-plus/

「女性の幸せを起点に、すべての人が生きやすい“ニュートラルな社会”づくり」をビジョンに掲げて活動する、博報堂のスタッフによる社内プロジェクト。2013 年より、働く女性(キャリジョ)に関するインサイト発掘、調査や情報発信を行う。 現在は、女性たちを取り巻く社会課題にも専門領域を拡大し、多様な立場にある生活者の声に向き合い、情報発信を行うほか、共創パートナーとともにマーケティング支援や事業・サービスの構想支援、教育機関での講演・企業内研修などに取り組む。ひとりひとりが性別に関わらず、自分の選択肢や自己実現を叶えられる未来、ひいては”キャリジョという言葉を使わなくなる未来”の実現を目指して、活動を行っていきます。

出典:PR TIMES

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企業プレスリリース詳細へ (2025年7月24日 13時00分)

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