QO株式会社
“今後の日本・世界は平和になる”と思う人は約1割9割超が平和を願うものの、平和のために行動を起こすことへは8割弱がハードルを感じている
人と社会のために問いを探究する、リサーチとプランニングの会社であるQO株式会社(代表取締役社長:恒藤優/本社:東京都中央区、以下「QO」)は、社会課題に光を当てるSocial Issue Lab(以下、SIL)の一環として、「平和」をテーマとした調査レポートと、調査を踏まえ着目した生活者の生声をまとめたソーシャルレターを発表しました。
本調査は、NPO法人ボーダレスファウンデーション(以下、ボーダレスファウンデーション)との共同プロジェクトとして、一般生活者約2,000人を対象に実施したものです。調査結果は、平和について考える“総量”を増やすことを目指し共催する企画展「へいわのつくりかた展(開催日:2025年8月9日〜11日)」のなかでも公開いたします。
▼調査レポート・ソーシャルレターのダウンロードはこちら

SILは、調査の力で社会の声なき声を拾い、社会課題を知るきっかけを届ける研究機関です。QOが培ってきたリサーチの技術や知見を社会に届けることを目指して2023年より活動を開始し、これまでに「ジェンダーギャップ」や「震災支援」「防災・減災」「環境問題における揺り戻し」などをテーマとした調査レポートやソーシャルレターを発信してまいりました。
今回は、終戦から80年を迎えるにあたり、ボーダレスファウンデーションと共同でおこなうプロジェクトで『データで読み解く、日本の平和意識の現在地』調査を実施。人々の平和に対する考えを客観的に可視化することで、日常のなかで遠いテーマになっている人であっても、多くの人が自身にも関係する事柄として平和について知り、考える「総量」を社会に増やすきっかけを届けます。
【主な結果内容(一部抜粋)】
— 現代の平和への評価と、今後の平和への予想 ・・・ 図1,2,3,4
— 平和への願望と高いハードル ・・・ 図5,6
■調査結果の詳細
— 現代の平和への評価、今後の平和への予想
「日本の平和」は相対的に高く、「世界の平和」と比べると30点近く高い
しかし、「今後、平和になる」と考える人は、日本についても世界についても、共に1割に留まる
・現在の「日本の平和」と「世界の平和」について、点数をつけ評価してもらったところ、各平均点は「日本の平和」が63.5点、「世界の平和」が38.3点となり、世界と比較すると「日本の平和」の点数は30点近く高いことが分かります(参照、図1*1)。
・その他の社会課題の点数も尋ねたところ、平均点は40点~50点となり、その他の社会課題と比較しても「日本の平和」の点数は際立って高いことが分かります。点数が比較的高い社会課題でも、「防災・減災(50.0点)」や「気候変動(47.9点)」など50点前後に留まり、点数が低い課題には「政治不信・政治離れ(36.8点)」などが並びました(参照、図2*2)。
*1,2 社会にとって理想の状態を100点として、0から100点の間でそれぞれ自由に回答いただいた結果




— 平和への願望と高いハードル
9割が平和を望んでいるものの、8割が平和のために行動を起こすことへハードルを感じている
・今後の「日本」や「世界」が平和であってほしいと望んでいる割合は9割を超える結果となり、日本・世界を取りまく状況が悪化していく予想を抱きながらも、平和を求める恒久的な思いは根強く存在することが明らかになりました(参照、図5)。
・しかしながら、約8割の人が、平和について考えたり行動したりすることに対して「ハードルになっていることがある」ことが分かりました。具体的には、上位に「考えても答えがでないこと(29.6%)」、「自分ができることは何なのか、分からないこと(23.8%)」「金銭的に余裕がないこと(23.4%)」が並び、自己効力感の喪失等の心理的要因、また物理的要因が、平和のために行動を起こすことを難しくしている実態が明らかになりました(参照、図6)。


ソーシャルレター
現代は、緊迫する世界情勢や痛ましいニュースを日々見聞きし、平穏な日常の脆さを思わされる時代です。多くの人が平和を願わざるを得ない状況に置かれ、「平和ボケ」はもう過去のものともいえます。
今回のソーシャルレターでは、「平和ボケしていないわたしたち」と題して、現代の日本に生きる生活者の葛藤や困難、心に秘める平和への思いを明らかにしていきます。
ソーシャルレターはちら:ソーシャルレター
本調査が、一人ひとりが「平和」の当事者として、「平和」への思いを巡らすきっかけなることを願います。
■調査概要
調査対象者:全国の15-79歳 ※中学生以下は除く
回答者数 :2,200人
割付方法 :一般生活者:2,000人 令和2年国勢調査の性年代構成比に基づいて割付し、世の中の縮図を再現
平和について活動したことがある人:200人
調査方法 :インターネットリサーチ
調査期間 :2025年5月16日(金)~5月19日(月)
調査企画 :QO株式会社
調査委託先:株式会社マクロミル
調査内容 :・平和の点数や平和予想、平和願望
・平和に関する事柄の認知や関心、課題認識
・平和について学んだ経験や行動していること、ハードルになっていること
・平和に関する価値観
【共催イベントについて】
日常のなかで遠いテーマになっている人であっても、当事者として平和について考え表明する総量を増やす、そのための「知るきっかけ」を届ける企画展です。
展示会場を4つのゾーンに分け、平和について考えを深め、実際に行動を起こすまでの体験を提供します。

名称:へいわのつくりかた展
日程:2025年8月9日(土)〜11日(月・祝)
会場:日比谷スカイカンファレンス
共催:NPO法人ボーダレスファウンデーション、QO株式会社
協力:株式会社DE
来場想定:3,000名
URL: https://howtomakepeace.peatix.com/
■Social Issue Lab「SIL」の研究活動
・第1弾_ガールズ、ジェンダーギャップ:https://www.q4one.co.jp/news/20231011_2.html
・第2弾_生活者が向き合う震災支援のリアル:https://www.q4one.co.jp/news/20240311.html
・第3弾_防災格差、防災あとまわし社会:https://www.q4one.co.jp/news/20240809.html
・第4弾_誹謗中傷:https://www.q4one.co.jp/news/20241202_2.html
・第5弾_環境問題:https://www.q4one.co.jp/news/20250310.html
【QO株式会社 会社概要】
QO 株式会社は、人と社会のために問いを探究する、リサーチとプランニングの会社です。
博報堂のストラテジックプラニングの知見と、マクロミルのデータアセットおよびリサーチケーパビリティを掛け合わせたJV 企業として、マーケティング機会の発見、戦略策定、コンセプト開発、施策実行のPDCA まで一連のマーケティング活動に伴走します。
代表取締役社長:恒藤優
本社:東京都中央区京橋2-7-19 京橋イーストビル9F
設立:1965年6月
事業内容:リサーチソリューション事業、マーケティングプランニング事業
コーポレートサイト:https://www.q4one.co.jp/
SIL:https://socialissuelab.com/
【NPO 法人ボーダレスファウンデーション概要】
NPO 法人ボーダレスファウンデーションは、課題の根を見極め、連携を設計し、さらに現場に立って実行する「オペレーティング・ファウンデーション」です。ソーシャルビジネスしかやらない会社として世界13 カ国で50 事業を展開する株式会社ボーダレス・ジャパンの姉妹団体として、昨年末に立ち上がりました。
代表理事:田口一成
本社:福岡県福岡市中央区天神3-1-1 天神フタタビル4 階ソーシャルベンチャーPARK 福岡
設立:2024 年12 月
事業内容:社会課題解決を目的としたモデルケースの構築と運営事業、社会課題およびその解決に関する教育研修事業、他
URL:https://borderless-foundation.org/
【本件に関するお問い合わせ先】
QO株式会社 広報室
MAIL:corporate.info@q4one.co.jp