株式会社バイク王&カンパニー
対象期間2025年3月~2025年5月
バイク業界のよりよい未来を考え、新しい価値を調査し、分析した内容を広く社会に発信することを目的に活動を行うバイク未来総研(所在地:東京都世田谷区、運営:株式会社バイク王&カンパニー)は、2025年3月~2025年5月の期間を対象に、「再び売却した際、高値の付くバイク」=「“リセール・プライス”の高いバイク」上位10車種を、バイク王が運営するバイク情報サイト『Bike Life Lab』にて発表いたしました。
『“リセール・プライス”の高いバイク』は、需要の高いバイク、つまり『人気のあるバイク』と言い換えることもできます。53回目となる今回は、2024年、3回首位獲得するなどランキングにおいて圧倒的な強さを見せた「ホンダ・X-ADV」が二期連続で首位に輝きました。
◇『ホンダ・X-ADV』が二期連続の首位獲得!

※本リリースの調査結果を転載される際は、必ず「 バイク未来総研調べ (https://www.8190.jp/bikelifelab/bikefuture/resale-ranking/) 」とご明記ください。
総合ランキング

順位 |
メーカー・車種 |
リセール・プライス |
---|---|---|
1 |
ホンダ・X-ADV |
116.7 Pt |
2 |
カワサキ・ELIMINATOR |
110.0 Pt |
3 |
ホンダ・CRF1100L Africa Twin DCT |
105.2 Pt |
4 |
カワサキ・Z900RS SE |
104.8 Pt |
5 |
ホンダ・Gold Wing Tour |
103.0 Pt |
6 |
ホンダ・リード125 |
101.7 Pt |
7 |
カワサキ・ELIMINATOR SE |
99.2 Pt |
8 |
ホンダ・CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES DCT |
97.4 Pt |
9 |
ホンダ・ADV160 |
97.2 Pt |
9 |
ホンダ・スーパーカブ C125 |
97.2 Pt |
◇2025年3月~2025年5月
53回目となる『リセール・プライス』ランキングは、二期連続で『ホンダ・X-ADV』が首位に輝きました。
二期連続!『ホンダ・X-ADV』が首位獲得!海外需要が約7割
2022年7月発表のランキングで初登場となったX-ADVは、直近5回のランキング発表で4回首位を獲得する人気の高さを見せています。ビッグスクーターとアドベンチャーの要素を掛け合わせたデザインと性能は、街乗り・ツーリング・アウトドアレジャーとオールラウンド機として国内に留まらず、海外でも需要が高く、2位の『カワサキ・ELIMINATOR』とは6.7ポイントの差をつけました。
特に今回集計対象となった2025年3月~5月までの集計期間の3か月間、取り扱ったX-ADVの車両はすべてリセール・プライスが100ポイントを超え、新車価格を上回るほどの人気を集めました。為替相場における円安の影響により海外需要が高まり、バイク王においても、集計期間中は国内外比で約7割の海外需要を占めたX-ADVがさらに人気を高めた結果となりました。
2位には『カワサキ・ELIMINATOR』が前回より4ポイントアップし、ランクイン!“乗りやすさ”が新生活を始めるライダーにウケた!?

2位にランクインしたのは『カワサキ・ELIMINATOR』。ランキングの常連で3位~5位に位置することが多い人気の車種ですが、前回より約4ポイントアップの2位にランクインしました。
存在感のある見た目である一方で、400ccという排気量であるにも関わらず車両重量は170kg台と、絶版となっているモデルも含め国内メーカーからラインナップされる400ccのクルーザーモデルと比較すると大変軽量となっています。
その軽量さもさることながら、軽快なハンドリングとクルーザーモデルならではの重心の低さによる取り回しのしやすさ、シート高735mmという優れた足つき性により、初心者ライダーや女性ライダーからの支持も多く集めているバイクです。
集計期間の3月~5月は新生活スタートをまたぐ季節であり、それにあわせて免許を取得しバイクを購入されるライダーが多い時期です。
現行の400ccのなかで唯一のクルーザーという希少性と見た目の存在感にくわえて、抜群の乗りやすさにより『カワサキ・ELIMINATOR』は、この時期さらに人気を高めたひとつのポイントといえます。
『ホンダ・リード125』が6位にランクイン!2024年から続くスクーターのランクインは物価高による影響!?

6位には、原付二種の『ホンダ・リード125』がランクインしました。第47回『リセール・プライス』ランキング以来の登場となります。
排気量を問わない総合ランキングに、10位にも原付二種の『ホンダ・スーパーカブC125』がランクインしており、昨今の125ccクラスの人気がうかがえます。
『ホンダ・リード125』は、シート下には同クラス最大級となる37リットルの大容量のラゲッジボックスが確保されており、優れた燃費性能と11馬力の動力性能を併せ持ち、利便性を求めるライダーから多くの支持を受けてきました。
2025年1月には2025年モデルが発売され、ハンドルカバーとフロントカバーのデザインが変更されるなど、より洗練された印象となりました。また、以前までのモデル同様にフロントインナーボックスには充電用のUSB Type-Cソケットやスマートキーなどの装備に加え、ラゲッジボックスには、トランクライトとパーテーションが追加され、ますます利便性が高まった車両となっています。
ランクインした要因として、新モデルが発売され注目車種となったことに加え、ランキングに原付二種のバイクが2台ランクインしたことから、前回のランキング同様「コストパフォーマンス」もひとつのポイントとなっていると考えられます。
原付二種のバイクは軽二輪以上のバイクと比較した場合に、車両本体と燃料費のコストパフォーマンスに優れているため、昨今の円安による海外需要や燃料費が高止まりするなか、出費を抑えられる点で時勢とマッチした排気量帯であることがうかがえます。さらに『ホンダ・リード125』は、前述の装備類や動力性能などからも利便性が高い点が特長であるため、コストパフォーマンスに「利便性」というプラスアルファの要素が加わり、人気を集めてランクインに至ったものと考えられます。
年間約10万台を取り扱うバイク王では人気のある良質な在庫を確保し、豊富な車種・車両を全国のバイク王で販売しております。今後も国内ライダーの皆さまの期待にお応えしてまいります。
前回に続き、5車種が100pt越えを果たした第53回『リセール・プライス』ランキング。次回のランキングの動きにもご注目ください。
※排気量別ランキングは、バイク王が運営するバイク情報サイト『Bike Life Lab』内にある、バイク未来総研の記事に掲載しております。
https://www.8190.jp/bikelifelab/bikefuture/resale-ranking/
『リセール・プライス』とは
バイクを再び売却(=リセール)するときの価格(=プライス)を指します。
2025年5月末現在、新車で購入が可能なバイクを対象とし、業者間オークションで売却した際の落札金額の平均値と新車販売価格を基に『リセール・プライス』をポイント化。ポイント数が高いほど、『リセール・プライス』が高いと想定できます。
本指標は、中古バイクの年間取扱台数約10万台の『バイク王』が取り扱うデータを基に、バイク未来総研が独自に集計したものであり、バイクユーザーが新車あるいは中古バイクを購入する際の参考情報として活用されることを目的としています。
算定基準
・国内主要4メーカーが、国内で販売しているバイク(2025年5月末現在・逆輸入車を除く)
・新車販売価格は2025年5月末現在の価格を基準。カラー等により価格が複数ある場合は、最安値を基準に算定
・モデルチェンジが実施された場合は、最新モデルのみを対象とする
・期間内に、バイク未来総研独自の規定台数に達する流通があるバイクを対象とする
バイク未来総研所長 宮城光のココがポイント
X-ADVが二期連続で首位を獲得しました。X-ADVをスクーターと見る場合、アドベンチャースクーターというジャンルは、昨今、一定の支持を集めている。「道なき道をゆく」ことを可能とするバイクのスペックは、海外での人気を獲得する大きな要素だろう。直近5回の『リセール・プライス』ランキングで、4回首位を獲った『ホンダ・X-ADV』の人気はまだまだ続きそうだ。
2位にはランキングの常連、『カワサキ・ELIMINATOR』が入り、前回より4ポイントアップしている。ELIMINATORはとにかく扱いやすいバイクなので、ジャンルに拘らないユーザビリティーの良さが浸透し、新生活が始まるシーズンにあわせて免許を取るライダーからの人気が高かったのでは、という考察にも納得だ。
そして6位には原付二種の『ホンダ・リード125』がランクイン。
ホンダのリードといえば1980年代のスクーターブームの中で正常進化してきた車両。
僕のイメージでは少しコンサバティブな印象だったが、それが故に信頼のブランディングを確立したとも言えるだろう。アップデートした2025年モデルはラゲッジボックスにLEDを装着、また、パーテーションを追加するなどのユーティリティー充実を図ったことで実用性が生まれ、そうした部分が今の時代求められているのではないか。
10位の『ホンダ・スーパーカブ C125』と合わせて、排気量を問わない総合ランキングに、原付二種が2車種もランクインしたのは大変興味深い。バイクの世界だけではないかもしれないが、やはり物価やガソリン価格が思うように下がらない中、少しでも出費を抑えたいという消費者意識を反映した結果といえるかもしれない。

バイク未来総研 について
2022年3月にバイク業界のよりよい未来を考え、新しい価値を調査し、分析した内容を広く社会に発信することを目的に発足しました。
国内外のレースで輝かしい成績を挙げ現在はモータージャーナリストのほか多方面で活躍する宮城光氏を所長に迎え、バイクライフの楽しさやバイク王が持つバイクに関する独自データ分析などの情報発信に加え、ライダーやバイク業界がこれから描く「未来」に切り込んだコンテンツを順次発信します。
