マインヘルスケア株式会社
ワクワク病院賞(第二位)は石巻健育会病院(宮城県石巻市)、ベストプレゼン賞は済生会横浜市東部病院(神奈川県横浜市)が受賞し、W受賞となりました。
看護師支援事業を行うマインヘルスケア株式会社(所在地:熊本県宇城市、代表:西山 妙子)が運営するオンラインコミュニティ「ナースライフバランス研究室」の有志メンバーによる「ナースまつり2025」内で行われた「日本一働きやすい病院アワード2025」において、済生会横浜市東部病院が大賞を受賞しました。ワクワク病院賞は石巻健育会病院(宮城県石巻市)、済生会横浜市東部病院はベストプレゼン賞も受賞しW受賞という栄誉に輝きました。

「日本一働きやすい病院アワード」とは?
日本では少子高齢化が進む中で、看護師の約8割が仕事を辞めたいと感じているという現実に直面しています。看護師は医療機関内で最も多くの人数を占める職種であり、彼らがやりがいを感じられず、辞めたいと思っている状況は、医療機関全体の士気を低下させる深刻な問題です。日本一働きやすい病院アワードでは看護師がワクワクできる(働きやすい、やりがいをもって働ける)取り組みをおこなっている優れた事例を共有することで看護師が働く職場全体の活性化を目指すことを目的としています。今年は全国各地より20の医療機関がエントリーし、オンラインによる予選会を4月に開催、予選会を勝ち抜いた第1位から第7位までの計8医療機関(同率3位あり)が東京ビッグサイトで開催された「ナースまつり2025」内の本選に出場しました。審査は、会場およびオンライン参加者による投票で決定。「看護師がいきいきとして働いている」「働きがいがある」と思う医療機関に投票し、得票数がもっとも多い医療機関に大賞、第二位(ワクワク賞)を決定しました。「最も会場を盛り上げながらプレゼンテーションをしている」投票数が多い医療機関に「ベストプレゼン賞」が授与されました。
本戦出場病院(本戦プレゼンテーション順に掲載)
済生会横浜市東部病院の働きやすい取り組み3選

働きやすさを創る急性期看護のプロ済生会横浜市東部病院では、「働きやすいから挑戦できる、挑戦できるから看護が楽しい」をモットーに看護部を大改革中です。
①人を大切にする:
急性期病院の離職理由の第一位が人間関係であることに注目。雰囲気が良い、声をかけてくれる人が多かったなどの理由でインターンシップ参加者の入職応募率は85%という高さ。新入職員へ華やかなウェルカムボードを作成し人に優しくを体現しています。さらに、夜勤時間の短縮、情報収集の時間は勤務内にあり、前残業ゼロを実現しています。残業対策として日勤・夜勤でストラップの色を分ける工夫や、離床センサー付きベッドの導入、LINEWORKSやAI議事録などDXも推進し業務負担を軽減しています。
②挑戦への支援:
新人教育の充実はもちろん、院内認定研修制度や特定行為研修参加への支援に加え、日本唯一の小児プライマリーケアが学べる課程もあります。切磋琢磨できる仲間と将来を描きながら働いています。
③未来を見据えた看護師:
病期の先を考え「今、何が必要か」を判断できるのが急性期のプロと考え、急性期以外の領域にも研修に行ける制度を設けています。視野を広げる機会を提供し「患者さんに東部でよかったと思ってもらえる看護」を提供しています。
ワクワク賞は石巻健育会病院(宮城県)が受賞!!
東日本大震災からの早期復旧がハーバードビジネススクールのケーススタディ事例に選ばれた経験を持ち、地域の後方支援病院としての役割を果たす石巻健育会病院。「地域の皆さまの心豊かな生活を支援」を掲げ職員への理念教育へ熱心に取り組む様子を発表しました。2022年医療機能評価では5つのS評価を獲得。特に身体抑制ゼロの11年間継続は高く評価されたという実績が印象的です。福利厚生も充実しており、結婚祝い金30万円・出産祝い金50万円に加え、自販機無料制度などユニークな制度が職員満足度向上に貢献。iPhoneや生成AIを活用した看護DXも進み、業務効率化とケアの質向上を両立しています。

それぞれの医療機関のワクワクな取り組み
ボトムアップで職員からの声を反映し、就業時間の変更や30分単位での有給取得、入職直後の新人もすぐに有給取得が可能な仕組みへと切り替えている(三重ハートセンター・三重県)
測定したバイタルサインを入力すると電子カルテに反映されるだけでなく、EWS(早期警告スコア)をMET(メディカルエマージェンシーチーム)が確認し必要に応じてラウンドする仕組み。(岐阜市民病院・岐阜県)
病院理念実現時の映像化を全演者職員で行い、1回/年の年初の研修で自身の役割・取り組みを多職種で言語化し理念の実践につなげる。また身体抑制ゼロは11年連続。(いわき湯本病院・福島県)
医師、看護師、薬剤師、リハビリ、栄養士、ソーシャルワーカーが病棟に常駐し、全員が同じ目線・場所から患者さんを本気で支え、スタッフが垣根なく連携できタスクシェアの促進も可能。(社会医療法人近森会・高知県)
患者さんの思いを叶えるチーム医療として、終末期患者さんのドライブを実現したエピソードを発表。ドッグセラピーや歌手復帰希望の方のコンサート開催を実現。(世田谷記念病院・東京都)
自称日本一活動する認定看護師チームとして、クリティカルケア認定Nsで構成されたチームは「RRT」「グループ病院への出張研修」「地域への医療講演」などを実施。(岸和田徳洲会病院・大阪府)






福利厚生だけでなく自施設での看護としての様々な取り組みや実例がプレゼンテーションされた今年の発表は、看護師であれば「そんな事が叶っているなんてすごい!」「私の職場でも導入したい!!」と思うものばかりだったと思います。また、発表者のみなさんが自施設での働きやすさを実感し、ワクワク働けている様子がイメージできる発表ばかりで、受賞の有無を問わず様々な医療機関に取り入れてほしい要素が散りばめられた時間となりました。
ナースまつり2025の来場者数は3069名。41の充実したコンテンツ
3回目の開催となった「ナースまつり2025」の、3日間述べ来場者数は3069名でした。ナース服ファッションショー「Nurse Decoration2025」や「看護DXアワード」をはじめとするステージ、看護知識のセミナーに留まらず、看護師の日常生活に役立つ講義、様々な働き方をする看護師たちとの交流など、自施設では得られない知見を深める場となりました。




【開催概要】
イベント名称 :「NURSE MATSURI ナースまつり 2025」
開催期間 : 2025 年 7⽉ 16⽇(水)10:00~17:00
2025 年 7⽉ 17⽇(木)10:00~17:00
2025 年 7⽉ 18⽇(金)10:00~17:00
会場 : 東京ビッグサイト 西展示棟アトリウム
(国際モダンホスピタルショウ会場内)
主催 : ナースまつり実行委員会
事務局 : マインヘルスケア株式会社
テーマ : 看護の未来、無限大!〜新たな一歩を踏み出すあなたへ〜
参加費 : 無料
参加者 : 計3069名
出展社数 : 47事業者
協賛企業数 : 全73事業者

日本一働きやすい病院アワード発表の様子はYouTubeにて配信しています。
https://www.youtube.com/live/o-fx4Qit1bc
(執筆:ナースまつり実行委員会 副大会長 押川映子)
(写真:エンドステージフォトグラファー看護師 SCRAPPY KEIKO)