カテゴリー

リサイクル率16回日本一の鹿児島県大崎町が企業連携による実証事例を創出。国内肥料利用拡大に向けた取組も協働へ

  • URLをコピーしました!

一般社団法人大崎町SDGs推進協議会

〜大崎町SDGs推進協議会とオークネットが生ごみ堆肥化プロセスのデジタル化実証実験を完了。全国各地の堆肥化における負担軽減や作業効率向上を目指す〜

一般社団法人大崎町SDGs推進協議会(所在地:鹿児島県大崎町、代表理事:千歳 史郎、以下:大崎町SDGs推進協議会)は、株式会社オークネット(本社:東京都港区、代表取締役社長CEO:藤崎 慎一郎、以下:オークネット)と連携(※1)し、リサイクル率日本一(※2)の鹿児島県大崎町(以下:大崎町)において、大崎町のリサイクルシステムの一部である生ごみ堆肥化ノウハウをデジタル化するための協働実証実験を2024年4月から2025年3月まで実施しました。

実証の結果、堆肥づくりのプロセスにおける遠隔での温度変化と攪拌と散水のタイミングをデジタルデータで記録することに成功しました。

大崎町SDGs推進協議会とオークネットは、この実証成果をもとに今後も協力の上、全国各地での堆肥化における作業負担の軽減や効率化に寄与してまいります。

また、大崎町SDGs推進協議会では、本実証で得た企業連携の知見を生かして、サーキュラーエコノミーを社会に実装するための新たな実証実験を多様な企業と展開してまいります。地域との連携や実証実験に関心のあるメディア及び企業のご担当者におかれましては、お気軽にお問い合わせください。

大崎町SDGs推進協議会 お問い合わせフォーム

https://www.osakini.org/contact/

■実証実験の背景と概要

 リサイクル率日本一(※2)の大崎町は、すべてのもの(資源)がリユース・リサイクルされて循環する持続可能な社会のモデルとなる「サーキュラーヴィレッジ・大崎町」実現のため、家庭ごみの6割以上を占める生ごみや草木等の有機物を堆肥化しています。

 その堆肥化工程の中で最も重要なのが、60℃〜90℃の間で変化する発酵過程においての温度管理ですが、堆肥の状況確認は職員が現場で行っており、職員に負担がかかっていました。また、攪拌・散水は職員が個別の判断で行っており、作業の効率化や汎用化が課題となっていました。

 今回の協働実証実験はこれらの課題解決に向けて取り組んだもので、大崎町の家庭ごみを堆肥化している有機工場(※3)の堆肥ピットに、本実験のために開発した高温腐食環境下で温度管理可能でかつ温度変化データが自動記録できる温度センサー(※4)を差し込んで実施しました。また、センサーは、オークネットのIoTプラットフォームを通じてダッシュボードで温度データの確認ができるようになっており、センサーによって温度変化と攪拌と散水のタイミングを記録できるかを実験しました。

※1:2025  年  7  月よりオークネットが子会社株式会社オークネット・アイビーエス(所在地:東京都港区、代表取締役社長:有村 祐二)から本実証実験事業を引き継ぎました。

※2:環境省発表資料にて、自治体として16回リサイクル率日本一を獲得。
※3:有限会社そおリサイクルセンター(所在地:鹿児島県大崎町、代表取締役:宮地 光弘)が所有。
※4:株式会社アドバネット(所在地:岡山県岡山市、代表取締役社長:ルドヴィコ・チフェッリ)が設計・製造を担当。

■実証実験の成果と考察

ロッド型無線温度センサーを堆肥山に挿す様子

堆肥温度測定場所

3か所(大崎町有機工場、志布志市松山有機工場、岐阜県郡上市)

測定対象の堆肥山数

10山

堆肥温度センサー個数

12個

外気温湿度センサー個数

3個

LoRaWANゲートウェイ台数

3台

堆肥温度測定開始時期

2024年5月30日〜2025年3月31日

<成果>
本実証実験では、ロッド型無線温度センサーを12個(うち2個は予備)用意し、1時間ごとに温度を自動取得できるよう堆肥山の中心部に設置しました。センサーは通信機能を備えており、取得したデータはリアルタイムでクラウド上のダッシュボードに送信される仕組みとしたことで、堆肥内部での発酵過程の進行を遠隔かつ定量的に把握することが可能になりました。

またダッシュボードでは、取得された温度データがグラフ形式で可視化され、発酵温度の推移を一目で確認できるようになりました。ダッシュボードはWebブラウザからアクセス可能であり、担当者が現場や遠隔地から温度の状況を随時確認することが可能になりました。

ダッシュボードに表示された発酵過程の温度推移

<考察>
発酵温度に関する切返しの有効性を確認

実証は大崎町と志布志市で実施しましたが、両地域ともに、最高温度70~80°C台までの到達が多数確認され、堆肥化条件としては一定の成功を示しました。なかでも切返し頻度が高いセンサーでは高温が長期間維持される傾向があり、発酵温度の維持に関する切返しの有効性が明瞭に現れたといえます。

なお、切返し回数が少なくても高温に達するセンサーもありました。これは自然由来の好条件が要因と推測されます。

現場運用における課題
一方、切返しが実施されていても記録されていない(押し忘れ・後押し)ケースが多数確認されました。センサーの測定開始が手動操作のため、押し忘れ・遅延がしばしば発生したことに起因しています。この結果、測定期間に極端な短期(9日)や長期(129日)が混在し、発酵段階ごとの比較が困難になり、温度変化と切返しの因果関係の明示やデータ分析の精度を下げる要因になっています。

今後の主な改善点
有用なデータを安定して取得する上では、測定開始・終了の定義を明確化し、すべての現場で統一することが求められます。また、開始ボタンを押し下げるタイミングの運用ルールとしての統一や、切返しボタンを切返し作業前に必ず押すルールの明確化が求められます。

実証で得られたデータをダッシュボードで確認する関係者

■今後の展望

大崎町SDGs推進協議会とオークネットはこの実証成果をもとに今後も協力の上、全国各地での堆肥化における作業負担の軽減や効率化に寄与してまいります。

また、2社は農林水産省「国内肥料資源の利用拡大に向けた全国推進協議会」会員にも登録しました。同協議会は国内資源の肥料利用の拡大に向け、関係団体・関係事業者の取組方針等を共有するほか、関係事業者間のマッチング等を進めることなどにより、原料供給から肥料製造、肥料利用まで連携した取組を各地で創出していくことを支援するもので、2者は協議会の取組に協力しながら、国内肥料資源の利用拡大に貢献したい考えです。

参考:国内肥料資源の利用拡大に向けた全国推進協議会

https://www.maff.go.jp/j/seisan/sien/sizai/s_hiryo/kokunaishigen/zennkokusuishin.html
___________________________________________

※協働実証実験に至った背景はこちらのプレスリリースをご参照ください

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000036.000085406.html

【大崎町SDGs推進協議会法人概要】

法人名:一般社団法人大崎町SDGs推進協議会

所在地:鹿児島県曽於郡大崎町菱田1441 ジャパンアスリートトレーニングセンター大隅管理棟2F

代表者:代表理事 千歳 史郎

設立日:2021年4月

事業内容:12年連続を含む合計16回リサイクル率日本一を獲得した大崎町を舞台に、多様なパートナーと協働して研究開発・人材育成・情報発信などに取り組み、サーキュラーエコノミーと言われる「循環型のまちづくり」を推進。 

URL:https://osakini.org/

【オークネット会社概要】

社名:株式会社オークネット
本社:東京都港区北青山二丁目5番8号 青山OMスクエア (〒107-8349)
代表者:代表取締役社長CEO 藤崎 慎一郎
創業年月日:1985年6月29日
資本金:1,807百万円 (2024年12月31日現在)
連結売上高:55,910百万円(2024年12月期)
連結従業員数:1,060名(2024年12月31日現在)
事業内容:循環型マーケットデザインカンパニー。中古車、中古デジタル機器、ブランド品、花き、中古バイク、中古医療機器などのオンラインオークション、および流通に付随するサービスを提供。
株式:東証プライム(証券コード:3964)
URL:
https://www.aucnet.co.jp/

<本実証実験に関するお問い合わせ>

一般社団法人大崎町SDGs推進協議会 大保
TEL:099-478-1487

株式会社オークネット 間宮
TEL:03-6440-2680

<本件に関する報道関係者様からのお問い合わせ>

一般社団法人大崎町SDGs推進協議会 大保
TEL:099-478-1487

株式会社オークネット 新井、伊藤、新
TEL:03-6440-2530
E-MAIL:request@ns.aucnet.co.jp

出典:PR TIMES

本プレスリリースの内容や詳細についてのお問合せは以下までご連絡ください。

企業プレスリリース詳細へ (2025年7月25日 17時00分)

大手通販サイトのあらゆる商品の価格を比較、最安値を検索!

まずはお好きなキーワードや商品名を入力して探してみましょう
×
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次