一般社団法人AICX協会
社会実装フェーズに入ったAIエージェントの現在地と未来を議論。満足度95%超のセッションアーカイブを会員向けに限定配信中
生成AI技術を活用したAIエージェントの社会実装を推進し、顧客体験(CX)の変革を目指す一般社団法人AICX(AI Customer Experience)協会(東京都、代表理事:小栗 伸、小澤 健祐、以下、AICX協会)は、2025年7月9日(水)〜11日(金)に国内最大級のAIエージェントカンファレンス「AI Agent Day 2025 Summer」を開催しました。
本カンファレンスには、生成AIの実務活用に関心を寄せる約5,600名が参加登録し、業界の垣根を超えた知見共有と具体的な実装ノウハウの獲得を目的に、3日間にわたって活発な議論が繰り広げられました。清水建設、ライオン、セールスフォース・ジャパン、NVIDIAをはじめとする実務責任者41名が登壇し、「事例」「組織」「未来」という3つの視点から、多様な導入事例・制度設計・課題意識を共有しました。

アンケート結果においても、95%超の満足度を記録するなど、AIエージェント活用の現在地を体感できる実践的なイベントとなりました。一部セッションは、会員向けに期間限定でアーカイブを配信しています。
<アーカイブ配信期間:2025年8月4日まで>
AICX協会に無料会員登録を頂くことで、今回に限りアーカイブ動画の視聴が可能です。
開催の背景
生成AIの普及により、「AIエージェント」という言葉は日常的に耳にするようになりましたが、実際の導入現場での課題や制度設計のリアルは、まだ十分に共有されていません。そこでAICX協会は、こうした語られにくい現実に光を当てるべく、現場の事例、導入を支える組織・体制、そして技術と制度の未来像という3つの切り口から、AIエージェントの実装と活用を深掘りする本カンファレンスを企画しました。
本カンファレンス「AI Agent Day」は、AIエージェントの社会実装と活用促進を目的に、AICX協会が主催するイベントです。「分断を超え、体験を変える」という共通テーマのもと、顧客体験(CX)から従業員体験(EX)まで、AIが現場にもたらす変化を多角的に議論します。
今回の「AI Agent Day 2025 Summer」では、経営層に示せる数値、現場がすぐに使える運用知見、未来を見据えた技術と制度のロードマップなどの情報を提供。参加者は、自社の意思決定や実装に直結する情報をそのまま持ち帰られる実践的な3日間を体験できるように構成しました。
参加者の属性について
今回のカンファレンスには、幅広い業界・企業規模・役職層からの参加がありました。
業種別では、IT/ソフトウェアが35%と最多で、製造業、サービス業、教育・研究機関、金融・保険と続きました。IT・コンサルティングを中心に、実装支援を担う企業だけでなく、自社活用を視野に入れた製造・サービス・公共セクターからの関心も高く、生成AIの社会実装が特定業種にとどまらない広がりを見せていることがうかがえます。
企業規模では、1,000人以上の大企業が全体の43%を占める一方で、50人以下の中小企業も26%と、AIエージェントの導入・活用が企業規模を問わず進んでいることが示されました。試行・実装のフェーズにある企業の多様性が反映されています。
役職では、一般社員が45%を占める中、管理職(26%)、主査・リーダー(14%)、社長・役員(15%)といった企業の意思決定層の参加も目立ちました。 導入推進における実務者と経営層の両方が関心を持って参加していることから、現場と上層部の接点として、AIエージェントの活用が戦略的テーマとなりつつあることがわかります。

アンケート結果
本カンファレンスでは、計925件のアンケート回答が寄せられました。参加者の職種・業種・企業規模など多様なバックグラウンドをもとに、AIエージェント導入に対する意識や行動の傾向、今後の導入課題について多角的に分析を実施しました。
<カンファレンスを通じて検討したいアクション>
アンケートによると、参加者の54%が「生成AIツールを実際に使ってみる」と回答。次いで「社内で勉強会を開催」(37%)、「自社導入プロジェクトの立ち上げ」(19%)が続きました。自ら手を動かして理解を深め、社内に展開していこうとする主体的な姿勢が読み取れます。
今回のカンファレンステーマである“社内を動かす『答え』”を見つけたという参加者も多く、AIエージェント活用が“検討段階”から“実装フェーズ”へと着実に進んでいる様子がうかがえます。一方で、「特に具体的なアクションは予定していない」とする声も約2割あり、支援策の拡充や情報提供の継続が今後の課題です。

<今後生成AI導入で課題となりそうなこと>
最大の懸念として挙げられたのは「セキュリティ・プライバシー」(51%)。次いで「初期投資・運用コスト」「既存システムとの連携」(各35%)が続き、技術面だけでなく経済面やインフラ整備の重要性も浮き彫りになりました。
また、「法的・コンプライアンス対応」(29%)や「従業員の抵抗・不安」(27%)といった非技術的な壁も多く、導入を阻む要因は多面的であることが明らかです。今後は単なるツール導入にとどまらず、人材育成やルール整備を含めた包括的なアプローチが必要とされています。

今後の展望
今回のアンケート調査を通じて、AIエージェントに対する社会的関心の高さとともに、導入・実装に向けた現場の期待と葛藤が浮かび上がりました。AICX協会では、こうした現場の声を丁寧に受け止め、技術・制度・人材の各側面からAIエージェント活用を後押しする取り組みを強化していきます。さらに、「AI Agent Day」を一過性のカンファレンスではなく、継続的な対話と学びの場として育てていくことで、社会全体のAIリテラシーと実装力の向上を支援してまいります。
一般社団法人AICX協会
一般社団法人AICX協会(AI Customer Experience Consortium)は、「分断を超え、体験を変える」をミッションにAIエージェントの社会実装を通じて、革新的な顧客体験を最適化する業界団体として設立されました。
当協会は、AIエージェントの社会実装を通した顧客接点の包括的な変革を目指し、さまざまな活動を展開してまいります。
・生成AI技術の実践的な応用を促進する教育・研修プログラムの提供
・顧客データ統合プラットフォームの構築
・普及支援、業界標準の策定を通じた健全な市場形成
・企業間連携の推進やカンファレンス・セミナーの開催
これらの取り組みを通じて、組織や業界の垣根を超えた統合的なアプローチを実現し、顧客一人ひとりに価値ある、一貫性のある体験を提供できる社会の実現を目指してまいります。
公式サイト:https://aicx.jp/
お問い合わせ
一般社団法人AICX協会 広報
E-mail:support@aicx.jp