株式会社商船三井
株式会社商船三井(社長:橋本 剛、本社:東京都港区、以下「当社」)は、三井物産株式会社(社長:堀 健一、本社:東京都千代田区、以下「三井物産」)と共同でジーイージーホールディングス(GEG (Holdings)Limited、本社:英国スコットランド、以下「GEG」註1)が保有する英国ニグ港に係る基地港湾事業および洋上風力・石油・ガスを中心とするエネルギー産業向け鋼材加工・機器製造事業を買収することに合意し、株式売買契約を締結しました。今後買収対象事業は三井物産が51%、当社が49%出資するグローバルエナジーサービスホールディング(Global Energy Service Holding Limited、本社:英国スコットランド、以下「GESH」註2)にて運営します。なお、本買収は2025年夏ごろの完了を予定しています。

GEG社は2012年4月に三井物産からの25.5%出資を受け入れ、英国のエネルギートランジションに併走する形で事業展開しており、当該事業は当社のクリーンエネルギー普及を推進する事業方針とも合致することから、三井物産と連携することとなりました。英国では、エネルギー自給率向上および2050年ネットゼロ達成にむけ、石油・ガスの安定供給と洋上風力を主とする再生可能エネルギーの導入加速が見込まれます。特に洋上風力においては、ニグ港が近接するスコットランド北海地域に世界最大の開発エリアがあり、今後は着床式のみならず、浮体式洋上風力のハブ港として重要性が高まることが期待されます。当社はニグ港を欧州の洋上風力発電や海洋開発における最重要拠点と位置づけ、今後も堅調な需要が見込まれる将来性のある港と捉えています。
本買収を通じ、当社の海運会社としての船舶・港湾事業アセットと、三井物産の総合商社としての幅広い産業ネットワークを掛け合わせることで、基地港湾事業、鋼材加工・製造事業並びにそれらを核としたサプライチェーンの強化を目指します。
当社は洋上風力事業を、グループ経営計画「BLUE ACTION 2035」の重点領域ととらえています。今般の買収を通じて、 洋上風力発電における港湾ロジスティックスおよび海上輸送サービスの高度化を推進し、再生可能エネルギーの普及と脱炭素社会の実現に寄与してまいります。
(註1) GEG (Holdings)Limited概要
英国スコットランドの企業で石油ガス業界向け海底機器の製造加工や洋上風力向け資機材の搬出入・仮置き・保管サービスの提供が可能なヤード・岸壁の保有・運営を行う。

(註2) Global Energy Service Holding Limited概要
英国スコットランドを拠点とし、重厚長大な資機材の保管、港内での輸送、水切り等に加え、設備の製造・加工・補修等、洋上風力発電向けおよびOil and Gas開発向けのサービス事業を展開する。
