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2025年7月26日(土)・27日(日) 新潟県上越市・新潟市
一般社団法人海と日本プロジェクトin新潟は、海離れの現状に対して、実際に小学生が海を体験する機会の創出と安全に海を楽しむために必要な「そなえ」を学んでもらうことを目的に「うみあそラボ~そなえがあるから楽しめる。海とすごすとっておきの一日」を7月26日、27日の2日間、上越市と新潟市の2会場で開催いたしました。このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

イベント概要
・開催概要 新潟県内の海水浴場は市街地から比較的近くにあり、夏場には県外からの海水浴客も多いが、コロナ禍以降も海水浴場への入込客数は戻らず「海離れ」の問題は存在している。海を知らない子どもが予期せぬ水難事故などに巻き込まれることがないよう、安全に海を楽しむために必要な「そなえ」について考え、海洋体験を通してその「そなえ」を身に着けてもらうことを目的に県内3会場で開催する。日本財団「海のそなえプロジェクト」が制作した「これでおぼれた。おぼれ100」を活用したプログラムも実施する。
・日程 2025年7月26日(土)・27日(日)※8月に柏崎会場でも開催予定
・開催場所 新潟県上越市 居多ヶ浜海岸(26日)
新潟県新潟市 日和山浜(27日)
・参加人数 県内の小学4年生から6年生 計35名
・協力団体 NPO法人新潟海洋開発 上越海上保安署(海上保安庁)
子どもは目だけでなく、手が届くところに
初日の会場となった上越市の居多ヶ浜(こたがはま)海岸は、海の家の利用者の半数以上が隣の長野県から訪れるなど遠浅(とおあさ)で県外客にも人気の海水浴場だ。参加者10名と保護者、一般客を前に上越海上保安署の坂井雄一郎次長からは、昨年、保安署が管轄するエリアで起きた小学生の水難事故について報告があり、子どもは目が届く範囲でなく、手が届くところにいなくてはならないと強く訴えた。また、子どもの泳力を把握すること、ライフジャケットを着用する重要性についても強調した。

準備体操~海洋生物観察~波打ち際あそび
2日目も県内には熱中症警戒アラートが出たが、新潟会場には25名が参加。このうち5名は泳げない児童だったが、ライフジャケットを着用し全ての体験をクリアすることができた。参加者は、砂浜での準備運動を終えると5名ずつ5班に分かれ、今日の体験プログラムを進めていく。①波打ち際あそび②海洋生物観察③ビッグサップ体験④水上オートバイ体験⑤溺れそうになった体験集「おぼれ100」からそなえの大切さを考える。各グループをサポートする安全管理スタッフはそれぞれ2名、沖へ延びる突堤(とってい)で行った生物観察は、元水族館職員が講師を務め、危険生物の例とした「オコゼ」を実際に捕まえて参加者の喝さいを浴びる場面もあった。

溺れそうになった1,000人を調査「おぼれ100」から考える
事故に遭ってから考えるのでなく、事故に遭わないようにそなえる。今回メインテーマとした「海のそなえ」の教材としたのが、溺れそうになった1,000人の調査から分かった100個の実体験「これでおぼれた。おぼれ100」だ。各回7、8例を題材に取り上げ、おぼれる原因を参加者に問い、意見を交わしながら何ができるのか考えていく。会場には体験エピソードにある「フロート」や「浮き輪」「サップ」も用意し、ブイで囲った監視エリア内で体験の再現もできるようにした。

参加者の一番人気は乗り物系
波打ち際で、ぷかぷか浮く浮き輪や岩場を巡る海洋生物観察も大いに人気を集めたが、参加者への人気調査のトップが水上オートバイ体験と8人乗りビッグサップ体験だ。ライフジャケットを着用し、水上オートバイで沖合へ移動した参加者は、バンジージャンプさながら大海原へ飛び込んでジャケットの浮く力を実感、沖から砂浜の様子を眺めて感動した!と叫ぶ参加者も。大人8人が乗れるビッグサップには、グループ全員で乗り込みオールで漕いだり、ふちに捕まって泳いだり。この日は沖からの風が強く、向かい風に苦戦しながら大きな声を上げて楽しむ様子が見られた。

参加した子ども・保護者からの声
参加者:新潟市内の他の海に行ったことがあるけど、この海はきれいだった(27日)
泳げないけどジャケットを着たら怖くなかった。(27日)
水上オートバイから海に飛び込んで楽しかった。(26日)
アメフラシを捕まえることができた。(27日)
保護者:暑くて海を避けていたが、この機会はありがたかった。(27日)
私もSUPに乗りたくなった。よいイベントです。(27日)
こどもに手が届くところにいるようにします。(26日)
<団体概要>
団体名称 :一般社団法人 海と日本プロジェクト 新潟実行委員会
URL :https://niigata.uminohi.jp
活動内容 : 日本財団 海と日本プロジェクトの一環として、次世代へ海を引き継ぐため、海を介して
人と人がつながることを目的として、本事業を実施しています。

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。