株式会社小学館
選考委員は今野敏氏、月村了衛氏、東山彰良氏、柚月裕子氏。受賞作は2026年1月刊行予定。

小学館主催 第4回警察小説新人賞は2025年6月26日(木) に選考会が行われ、最終候補作3作のうち、選考委員の厳正な選考の結果、下記のように受賞作を決定いたしました。
【受賞作】
「それぞれの正義」
吉良信吾
【選考委員】
今野敏、月村了衛、東山彰良、柚月裕子(敬称略、五十音順)




写真:浅野剛
受賞作「それぞれの正義」について、東山氏は「書きぶりは堂に入っており、プロとしてやっていける風格をたたえていました」、柚月氏は「スピード感もあり掴みは抜群」と選評で述べています。受賞作は、2026年1月に小学館より単行本として刊行する予定です。
受賞の言葉と選評の全文は、警察小説新人賞特設サイトに掲載いたします。また、賞の贈呈式は2026年1月に都内にて開催する予定です。
【警察小説新人賞について】
文芸エンターテインメントの世界で、警察小説は今も昔も衰え知らずの人気を博しています。警察小説の名作は文芸の世界のみならず、常にその時代のエンターテインメント界を牽引してきました。
時代を動かす新たな書き手を発掘し、原作を映画化、コミック化など多面的な展開につなげていくため、2017年に警察小説大賞は創設され、2022年に「警察小説新人賞」にフルリニューアルしました。
警察小説というジャンルの、さらなる発展を目指します。
■警察小説新人賞特設サイト
https://shosetsu-maru.com/pr/keisatsu-shosetsu/
【受賞作概要】
「それぞれの正義」吉良信吾
■あらすじ
熊本県警察本部監察係の阿玉清治(あだまきよはる)は室長から非違事案の調査を命じられる。昨日発生した爆発事件に巻き込まれて意識不明になっている澤守という刑事が、数日前に居酒屋で男性に殴る蹴るの暴行騒ぎを起こしていた疑いがあるというのだ。澤守が悲劇の刑事として報道されている手前、詳細な調査による状況把握とともに、警察の威信に傷がつかない無難な着地を求められた。
時を同じくして、熊本地震をきっかけに失声症を患っている小学生の息子が、動物殺しの容疑をかけられるという問題が発生。阿玉は妻や息子との関係に心を砕きながら非違事案の調査を進めるのだが、爆発事件には思いもよらない真実が隠されていて――。
■著者略歴
吉良信吾(きら しんご) ※ペンネーム
1977年沖縄県生まれ、熊本県在住。男性。現在、会社員。