河出書房新社
米文芸総合誌 Literary Hub「Most Anticipated Books of 2025」で最高評価。単行本初版から26年、著者没後11年、猫と作家の愛の一冊が、いま欧米圏から注目。

株式会社河出書房新社(東京都新宿区/代表取締役 小野寺優)が刊行してきた、稲葉真弓さんの愛猫エッセイ『ミーのいない朝』(単行本発売日:1999年4月12日/文庫版発売日:2001年9月7日、2015年8月6日新装版 現在いずれも品切れ重版未定)は、日本の猫文学の金字塔的作品です。
その26年前の日本文学作品が、いま世界的に注目されています。
2014年に刊行されたフランス版 20 ans avec mon chat (翻訳者:Élisabeth Suetsugu 版元:Éditions Philippe Picquier)は、累計4万部を超える異例のヒットとなりました。フランスが火付け役となり、イギリス、アメリカ、スペイン、イタリア、ポルトガル、オランダ、マレーシアなど各国での翻訳刊行が続々と決定。2024年10月にイギリス版 Mornings With My Cat Mii (翻訳者:Ginny Tapley Takemori 版元:Harvill Secker)、2025年2月にアメリカ版 Mornings Without Mii (翻訳者:Ginny Tapley Takemori 版元:Farrar Straus & Giroux)が刊行になり、特にアメリカでは発売前から「2025年アメリカで最も期待される本」にも選ばれました。




女流文学賞、平林たい子文学賞、川端康成文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)、谷崎潤一郎賞、紫綬褒章…数々の賞を受賞し、日本を代表する作家の故・稲葉真弓さん。その稲葉さんが、愛猫と過ごした日々を紡いだ一冊に、世界各国のメディアや読者から感動の声がやむことはありません。
●アメリカの大手文芸総合誌 Literary Hub「Most Anticipated Books of 2025(2025年の最も期待されている本)」より
愛、悲しみ、執筆、猫についての瞑想的な回顧録。
●アメリカの書評誌「Kirkus Reviews」より
人間と動物との肉体的な親密さについて、稲葉の臆面もない描写が、この本をユニークなものにしている。愛する生き物と私たちの生活と心を融合させる。
●イギリスの全国紙「The Times」より 「Book of the Month」2024年10月12日掲載
穏やかで瞑想的な物語。猫好きは泣く準備を。
●フランスのライフスタイル雑誌「Simple Things」より
詩が散りばめられたページは、日常生活の素朴な喜びで結ばれた猫と飼い主の親密な世界へと私たちを誘う。
●フランスの女性誌「Même pas mâle」より
ネコの愛撫のように繊細な筆致で、著者は20年にわたる優しい愛着、彼女が「奇跡」と呼ぶ繊細な目覚めを語る。
●フランスのAmazonレビューより
猫についてだけでなく、女性について、日本社会について、そして書くことの喜びを語る素敵な本。
2025年8月6日、稲葉真弓『ミーのいない朝』を、装丁も新たに河出文庫から発売いたします。

1970年代、東京の片隅で出会った作家と一匹の子猫。作家はいつしか子猫を”ミー”と呼ぶようになり、ともに暮らしはじめます。本書はそれから20年間、精神的に深く繋がり続ける一人と一匹の記録であり、劇的に変貌していく東京の記録でもあります。暮らしが長くなるにつれて人間と動物の関係性を超えた敬愛に満ちていき、最後は涙なしに読み進められない別れを迎えます。
26年の時を経て、世界中の読者を魅了する『ミーのいない朝』。猫を愛するすべての方に読んでいただきたい名作の発売に、ぜひご注目ください。
●著者 稲葉 真弓 Mayumi Inaba

1950年生まれ。『エンドレス・ワルツ』で女流文学賞、『声の娼婦』で平林賞、『海松』で川端賞、芸術選奨文部科学大臣賞、『半島へ』で谷崎賞、中日文化賞、親鸞賞受賞。2014年紫綬褒章受章。同年8月逝去。
●新刊情報

書名:ミーのいない朝 愛する猫との二十年(河出文庫)
著者:稲葉真弓
文庫解説:小池真理子
仕様:文庫判/224ページ
新装版発売⽇:2025年8⽉6日
税込定価:880円(本体800円)
ISBN:978-4-309-42208-4
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309422084/
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