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【梅田 蔦屋書店】文学コンシェルジュによる個人文学賞「河出真美賞」の第1回 受賞作を決定

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2025年8月9日(土)より、梅田 蔦屋書店「河出真美賞」特設売場にて第1回 受賞作を拡大展開

梅田 蔦屋書店(大阪府大阪市)で文学コンシェルジュを務める河出真美が、2025年8月6日(水)に個人文学賞「河出真美賞」を創設、第1回 受賞作を決定しました。

河出真美賞は、過去半年の間に出会った文学作品のなかで、新作・旧作を問わず本当に読んでほしい本を選出する個人文学賞です。

芥川賞・直木賞「該当作なし」

2025年7月16日、第173回芥川賞・直木賞の選考会が行われました。結果は残念ながら、両賞とも「該当作なし」となりました。ともに該当作がなかったのは実に27年ぶりのことでした。

年に2回選定される芥川賞・直木賞は、共に大きな注目を集める賞です。書店にとっては大きな売り上げを見込める機会となります。「該当作なし」の発表後、SNSではそれを悲しむ声が溢れましたが、書店で働く人々は、芥川賞・直木賞の受賞作を売ることができなくなったかわりに、候補作を集めて展開する、自店ならではの「受賞作」を選定するなど、思い思いに素晴らしい本を売るための試みを行っています。

個人文学賞を創ろう

そうした試みを知り、何か本を売るためのアクションを起こさなければと思った河出が思い出したのは、いろいろな書店で行われている個人文学賞のことでした。書店員がこれはという一冊を選び、自分の名を冠した賞を授賞するというものです。たとえば、高知県高知市のTSUTAYA中万々(なかまま)店で選定される「山中賞」の場合、同店では受賞作が芥川賞・直木賞の受賞作よりも売れるといわれています。

▼書店員によるおもな個人文学賞(梅田 蔦屋書店調べ)

個人文学賞名

書店員名

書店名

開始年月

最新の受賞作

ほんま大賞

本間悠

佐賀之書店

2018年12月

月花美人

呼人は旅をする

山中賞

山中由貴

TSUTAYA

2019年7月

三毒狩り

島田賞

島田優紀

今井書店

2020年6月

イグアナの花園

魂婚心中

ウェイワードの魔女たち

飯田賞

飯田正人

くまざわ書店

2021年1月

帰れない探偵

「本当に売りたいと思う本、いいと思う本を、こんなふうに多くの人に届けたい。」そう強く思い、今回「河出真美賞」を創設しました。

先に挙げた個人文学賞はいずれも主に過去一年に刊行された本を対象にしていますが、自分で個人文学賞を創るのであれば、今まで売るチャンスのなかった旧作も対象にしたいと考え、選定基準を定めました。それは、新作・旧作を問わず、心から読んでほしい本であること。一人でも多くの人に読んでほしい本であること。それだけです。

目次

第1回受賞作は『レモネードに彗星』

その基準に照らし合わせ、第1回の「河出真美賞」に選出したのは、『レモネードに彗星』(KADOKAWA刊)です。2025年7月に刊行されたばかりの一冊で、灰谷魚さんのデビュー短編集です。

2025年8月9日(土)より、梅田 蔦屋書店「河出真美賞」特設売場にて拡大展開します。

フェア情報:https://store.tsite.jp/umeda/event/shop/48936-1601390731.html

この本の収録作はどれも、一風変わっています。スカートと体が一体化してしまったり(「スカートの揺れ方」)、友だちが宙に浮きはじめたり(「かいぶつ が あらわれた」)、望んだ姿になれる宇宙人が登場したり(「宇宙人がいる!」)、と不思議な出来事が起こる。また、いろいろなものへの軽蔑で繋がったふたりの関係を語る「純粋個性批判」では、あれも嫌い、これも嫌いといろいろなものを拒んでしまうような、誰もが程度の差こそあれ経験したであろう、「青い」時代が鮮やかに描かれているのですが、そういった不思議な出来事は起こらないにしても、その語り方が圧倒的に新しい。収録作品中最長の「新しい孤独の様式」では、とても美しいが人に触れることのできない彼女と主人公のおかしな関係がどう転がっていくのかまったくわからず、予想外のところに連れていかれました。この本を読んでいる間、他のどこでも読んだことのない、新しい感覚で書かれたこれらの小説を、いつまでも読んでいたいような気持ちでした。今からすでに、灰谷魚さんが次にどんなものを書くのかが気になって仕方がないです。

第1回 河出真美賞『レモネードに彗星』をどうぞよろしくお願いします。

(梅田 蔦屋書店 文学コンシェルジュ 河出真美)

第1回「河出真美賞」受賞作 書誌情報

タイトル レモネードに彗星

著者 灰谷魚

出版社 KADOKAWA

定価 1,815円 (本体1,650円+税)

発売日 2025年7月1日

判型 四六判

ページ数 240

ISBN 9784041163641

次回(第2回)「河出真美賞」は、2026年1月の発表を予定しています。以後、毎年7月と1月の年2回、梅田 蔦屋書店ホームページおよび店舗公式SNSにて発表いたします。

コンシェルジュプロフィール

河出真美(かわで・まみ)

東北で育ち大阪に移住。子どものころから海外文学を愛好する。特技は語学で、日本語、英語、スペイン語、フランス語を解する。映画にも詳しく、映画原作本の梅田 蔦屋書店オリジナルカバーの制作や、映画のパネル展なども行っている。「三つ編み」(早川書房)「中央駅」(彩流社)などの書評を執筆。

梅田 蔦屋書店で文学コンシェルジュとして勤務するかたわら、主に日本語と英語で本を読み、数々の書籍にレビュー、コメントを寄せ、本に関するイベントへの出演など、読まれてほしい本を広めるため活動している。「左岸 Life for Books」としてブログ「夜になるまえに」を運営する他、選書なども行う。2025年10月に第1回大賞が発表される「10代がえらぶ海外文学大賞」の選考委員も務めている。


店舗情報

梅田 蔦屋書店

2015年5月にオープン。1,000坪を超える売り場では、本はもちろん、文具・雑貨、個性豊かなショップなどをシームレスにお楽しみいただけます。ファッションやトレンドに敏感な方やビジネスパーソンに向けて、仕事や私生活の時間をより豊かに過ごすためのライフスタイルをご提案いたします。

住所 〒530-8558 大阪府大阪市北区梅田3-1-3 ルクア イーレ9F

電話番号 06-4799-1800(代表)

営業時間 8:30~21:00(不定休)

ホームページ https://store.tsite.jp/umeda/

オンラインストア  https://shopping.geocities.jp/umd-tsutayabooks/index.html

Instagram https://www.instagram.com/umedatsutayabooks/

X https://X.com/umetsuta

Facebook https://www.facebook.com/UMEDATSUTAYABOOKS

出典:PR TIMES

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企業プレスリリース詳細へ (2025年8月6日 10時00分)

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