旧香川県立体育館再生委員会
アンケート調査では香川県民の7割以上が協議を要望、再生委員会が追加資料を提出し香川県に解体案の再検討を求める
世界的建築家、丹下健三氏が設計した「旧香川県立体育館(通称:船の体育館)」を解体するという香川県の方針に対し、保存・利活用を求めるオンライン署名が約10日で2万筆を突破しました。
また、県民を対象としたアンケート調査では、73%が香川県による協議・協力を望んでいることが明らかになりました。
また、文化庁文化審議会文化経済部会建築文化ワーキンググループ(WG)から建築が持つ文化的価値を客観的に評価した資料、この建物が大地震時にも建物の倒壊などはせず、耐震改修も可能であることを専門家の知見から示した構造性能評価レポートなどを追加資料とし、旧香川県立体育館再生委員会は改めて香川県に対し、建物の保存・利活用に向けた議論の機会を設けることを強く要望しました。
【署名活動とアンケート調査の結果】
■署名活動
7月28日に開始した旧香川県立体育館の保存・再生を求める署名活動は、わずか10日間で20,000筆を超える賛同が集まりました(オンライン/紙の合算※継続中)。
この結果は、多くの人々が建物の保存を強く願っていることの表れと考えています。


■アンケート調査詳細
香川県による解体方針に対する世論を問うアンケート調査では、以下の結果となりました。


〇香川県内調査結果
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「民間事業者に積極的に協力すべき」が37%
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「解体手続きをいったん保留し、協議に応じるべき」が36%
〇全国調査結果
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「民間事業者に積極的に協力すべき」が33%
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「解体手続きをいったん保留し、協議に応じるべき」」が32%
香川県内では73%、全国の回答でも65%が協議・協力を求める結果となりました。
これらの結果は、多くの人々が単なる解体ではなく、建物の価値を見出し、未来に残していくことを望んでいることを示しています。
調査方法:インターネット調査(無作為抽出)
調査対象:全国及び香川県内在住の18歳以上の男女
調査期間:2025年7月29日~8月3日
有効回答数:1,000件
(香川県内在住者 500人)
(香川県外在住者 500人)
調査会社:株式会社サーベイリサーチセンター
■追加資料①文化庁ワーキンググループ提出資料
旧香川県立体育館の保存再生に関する文化庁のワーキンググループ座長 後藤治教授による提出資料を、ホームページに公開しました。
この資料は、この建築が持つ文化的価値を客観的に評価したものです。
文化庁ワーキンググループ提出資料
■追加資料②構造性能評価レポート
旧香川県立体育館の構造性能評価レポートを公開しました。
専門家による詳細なレポートは、この建物が大地震時にも建物の倒壊などはせず、耐震改修も可能であることを示しています。
構造性能評価レポート
■追加資料③香川県知事への手紙
旧香川県立体育館の保存再生について、知事への手紙をホームページに公開しました。
私たちはこの建築を救うため、知事に直接対話の場を求めています。ぜひご一読ください。
■再生委員会からの要望
旧香川県立体育館再生委員会は、署名活動とアンケート調査の結果と各種追加資料を踏まえ、香川県に対し以下の要望を改めて伝えます。
旧香川県立体育館の解体方針に対する世論を真摯に受け止め、議論の機会を設けること。
2025年7月23日の記者会見で提案した「民間による自己資金での全額改修・保存、および宿泊施設等への利活用案」について、改めて検討・協議すること。
■各種リンク
※記者会見時の提案資料は下記リンクよりご確認いただけます。
旧香川県立体育館再生委員会公式Web
※署名サイト
丹下健三の名建築「旧香川県立体育館」を救おう!
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