コリアーズ・インターナショナル・ジャパン株式会社
〜大阪オフィス市場、需給タイト化で賃料上昇加速〜
大手総合不動産コンサルティングサービス・投資運用会社であるコリアーズ・インターナショナル・ジャパン株式会社(代表:小笠原 行洋、本社:東京都千代田区、NASDAQおよびTSX:CIGI、以下コリアーズ・ジャパン)は、本日、「大阪オフィスマーケットレポート|2025年第2四半期(4‐6月期)大阪市中心部・グレードAオフィス ※1」を発表しました。当レポートは、コリアーズ・ジャパンが、大阪市のグレート A オフィスビルの賃貸オフィス市況と今後の見通しについて、独自に収集したデータに基づいて分析したものです。
空室率と賃料トレンド:空室率は年末までさらに低下、賃料水準は継続的に上昇
2025年第2四半期(4-6月期)における大阪市中心部の新規供給量は10,600坪と前期から減少しました。一方で、ネットアブソープションは10,100坪と供給とほぼ同水準となり、結果空室率は前期から横ばいの3.3%となりました。
大阪市中心部では当面大規模オフィスの新規供給は少なく、タイトな需給バランスが継続すると予想されます。一方で、賃料の上昇トレンドが明確になったことで、一部のビルオーナーは建替え計画を具体化し始めており、中長期的には建替えに伴う新規供給の増加やテナントの移転需要が発生する可能性もあります。
空室率は前期から横ばいで推移する中、空室在庫の減少により需給環境はタイトな市況になっています。この結果、平均賃料は前期比2.1%上昇の18,200円/坪と上昇が加速し、大阪市中心部の主要エリアすべてで賃料の上昇が確認されました。特に梅田エリアでは、新築ビルだけでなく、既存物件でも賃料値上げが見られます。
2026年以降も新規供給量の見通しは限定的であるため、需給がタイトな市境が続き、空室率のさらなる低下と賃料水準は継続的に上昇すると予想されます。特に2027年にはグレードAオフィスの供給予定がなく、需給環境が一段と厳しくなる可能性が考えられます。

エリア動向:大阪中心部を基盤に、全エリアで賃料上昇
梅田駅周辺エリア
空室率は前期比0.4ポイント低下の3.6%となり、昨年竣工の新築ビルで残空室の消化が進んでいるとみられます。賃料は前期比1.9%上昇の25,400円/坪となり、新築物件を中心に既存物件でも値上げが進み、エリア全体の賃料水準を押し上げる要因となっています。
中之島エリア
空室率は前期比0.1ポイント低下の4.2%となり、賃料は前期比2.7%上昇の23,700円/坪と主要エリアの中で最も高い上昇率を記録しました。梅田エリアに次ぐ高い賃料水準が継続しています。
淀屋橋エリア
空室率は前期比2.6ポイント上昇の4.9%となり、これは一部ビルでの空室が反映された影響と見られます。賃料は前期比2.5%上昇の19,400円/坪と、新築ビルの成約進捗を背景に、エリア全体の賃料も底上げされつつあります。
本町エリア
空室率は前期比0.3ポイント上昇の4.3%とわずかに上昇しました。賃料は前期比2.4%上昇の15,800円/坪となり、上昇基調を維持。梅田エリアの賃料高騰を受け、コストパフォーマンスを重視するテナントからの需要が流入しています。
なんばエリア
空室率は前期比0.1ポイント低下の0.8%と、主要エリアの中で最も低い水準を維持。賃料は前期比0.8%上昇の17,200円/坪と、需給のバランスが取れた安定した市況が続いています。
新大阪北エリア
空室率は前期から変わらず1.1%と低水準を維持。賃料は前期比2.7%上昇の16,200円/坪となり、主要エリアの中で中之島に次ぐ高い上昇率を記録しました。

「大阪オフィスマーケットレポート|2025年第2四半期(4‐6月期)大阪市中心部・グレードAオフィス」は、以下のリンクよりダウンロードいただけます。
https://cms.colliers.com/ja-jp/research/osaka-office-market-q2-2025
※1 グレードAオフィス:基準階面積が概ね100坪以上の主に賃貸に供されるオフィスビルから、弊社独自の基準で選定。
コリアーズについて
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