株式会社ブランド総合研究所
全国3万人の消費者による、SDGs評価が高い上位100位までの企業はどこ?

国内の有力企業300社のSDGsへの取り組みについて消費者が評価する「第6回企業版SDGs調査」をインターネットを使い、年代や性別が均等となるように全国3万人の回答を集めて実施(今回が6回目)。
その調査結果から、SDGs評価が高い上位100位までの企業を公表する。
指標「SDGs評価」の算出方法
1人の回答者に対して10社を示し、「あなたは各社がSDGs(持続的な開発目標)への取り組みをしていると思いますか」との問いに対し、それぞれ「本格的に取り組んでいる」、「少し取り組んでいる」、「どちらともいえない」、「あまり取り組んでいない」、「全く取り組んでいない」、「名前も知らない」の5中からあてはまる選択肢を選んでもらった。
その各社の回答結果をもとに、以下の式から「SDGs評価(点)」を算出した。
SDGs評価(点)=「本格的に取り組んでいる(%)」+「少し取り組んでいる(%)」/2-「あまり取り組んでいない(%)」/2-「全く取り組んでいない(%)」
なお、設問の補足説明として『SDGs(持続可能な開発目標)とは、「貧困に終止符を打ち、持続可能な未来を追求する」ことを掲げて2015年の国際サミットで採択された世界共通の目標です。2030年までに地球規模の課題を解決するための17の目標(ゴール)に向けて、各企業でも様々な取り組みが行われています。』と記載している。
関連ページ https://news.tiiki.jp/articles/4964
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SDGs評価の高い企業ランキング100
1位~20位

最も評価が高かった企業はトヨタ自動車で21.5点となり、6年連続1位となった。同社はSDGsに「本格的に取り組んでいる」の回答が15.0%、「少し取り組んでいる」が20.1%と、計35.1%の回答者が同社の取組を評価しており、この割合は300社の中で最も多い。
2位はサントリーで21.0点。同社の順位は2023年は2位、2024年は7位で推移している。なお、「本格的に取り組んでいる」との回答は15.6%で、1位のトヨタ自動車を上回っており、300社中最も回答者割合が高くなっている。
3位はユニクロで18.4点となった。同社は2023年が15.9点(6位)、2024年は17.4点(5位)と、点数・順位が上昇している。
4位の花王は前年よりひとつだけ順位を下げたが、「紙・化学・繊維」の業種グループの中では前年に引き続いて最も評価が高い。
5位のセブン-イレブンから10位の住友林業まではいずれも前年より点数が大きく増加し、順位も上昇している。
6位のキリンビールは「作る責任、使う責任」が前年の6.0%から7.8%へと急増している。
7位のキユーピーは「貧困をなくす」が全社2位(前年3位)、「飢餓をゼロに」は4位(同6位)といずれも評価が高まっている。また、同社は17ゴールのうち1つ以上を選んだ人が44.2%を占めており、これは全社の中で最も多い(前年は22位)。
8位のパナソニックは前年14位から上昇。「質の高い教育をみんなに」が6位(同31位)、「安全な水とトイレをすべての人に」も6位(同87位)、「気候変動に具体的な対策を」は13位(同106位)と大きく評価を上げている。なお、同社は17ゴールの合計点は85.6点で、これは4位と高い。
9位のカゴメは前年24位から急上昇。「飢餓をゼロに」が9位(同14位)、「陸の豊かさも守ろう」が8位(同5位)、「じぇんだ平等を実現しよう」が19位(同51位)などの評価が高い。
10位の住友林業は、建設・不動産グループで最も評価が高く、前年28位からの上昇となった。「住み続けられるまちづくりを」は16.7%(前年は11.0%)で初の全国1位(同4位)となった。
11位から20位の中では、18位のEPSON位からの急上昇となった。「本格的に取り組んでいる」と評価した人が10.5%(同8.7%)、「少し取り組んでいる」が15.8%(同12.1%)の合計26.3%(同18.8%)と、前年より大幅に増加している。
「作る責任、使う責任」が10.9%(同4.7%)で3位と評価が高くなっているのが特徴的だ。
同じく18位のスズキも前年の132位からの急上昇で、伸び幅は全企業の中で最も大きい。自動車製造業ではトヨタ、ホンダに次いで3番目に高い。
「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」が10.5%(同6.9%)の14位(同33位)と評価が前年より高くなっている。また、「産業と技術革新の基盤をつくろう」も12.0%(同8.0%)の6位(同32位)と急上昇していることが、SDGs評価の上昇につながったようだ。
21位~50位

21位から50位の中では、21位のスターバックス(前年は51位)、27位のシャープ(同93位)、28位の味の素AGF(同48位)、30位のコスモ石油(同73位)、31位のアイリスオーヤマ(同77位)、ハウス食品(同82位)、34位のマツダ(同54位)、オムロン(同133位)、リコー(同162位)、38位の大王製紙(同90位)、41位の日本航空(同75位)、47位のブリヂストン(同87位)などの評価が高くなっている。
味の素AGFは14.6点で前年の13.0点から1.6点の上昇。同社は「全く取り組んでいない」が1.2%、「あまり取り組んでいない」が2.7%と否定的な意見が少ないのが特徴的だ。「すべての人に健康と福祉を」が9.9%(同6.2%)で12位(同52位)と評価が高い。
アイリスオーヤマは「作る責任、使う責任」が10.3%(同7.8%)で7位(同14位)の評価が高まっている。
シャープも同様に「作る責任、使う責任」が10.0%(同6.1%)で11位(同69位)と上昇している
日本航空(JAL)は「平和と攻勢をすべての人に」が3.4%(同3.0%)で6位(同18位)より上昇した。
ブリジストンは17ゴールの中では「産業と技術革新の基盤をつくろう」が10.6%(同9.3%)で20位(同21位)と高いが、ESGの項目で「スポーツや文化活動に熱心」は7.0%(同6.0%)で16位(同26位)と評価されている。
51位~100位

51位から100位までの中には順位を大きく上げている企業が多く含まれている。
ユニ・チャームは13.0点で52位と、前年の10.4点で135位からの上昇。「ジェンダー平等を実現しよう」が7.1%(前年3.9%)と全社で3位という高い評価になっている。
54位の三菱重工は12.9点(同9.6点)で前年の160位から上昇。「産業と技術革新の基盤をつくろう」が11.5%(同8.3%)で12位(同29位)と評価が高まっている。
69位の小岩井乳業は138位からの大幅上昇。「陸の豊かさを守ろう」が4.6%(同3.9%)で3位(同11位)と評価が高い。
98位の日本生命は前年の188位からの大幅アップ。「パートナーシップで目標を達成しよう」が3.2%(同2.8%)で8位(同23位)と評価が高くなっている。
そのほか、52位の三菱電機(同113位)、54位の富士通(同129位)、JT(日本たばこ)も54位(同139位)、59位の三菱地所(同112位)、64位のソフトバンク(同130位)、三井不動産(同171位)、79位の東京ガス(同141位)、ミサワホーム(同148位)、85位のヤフー(同150位)、95位のYKK(同146位)などが大きくSDGs評価を高めている。
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調査概要
企業版SDGs調査2025の調査対象は業界別に売り上げ規模の大きな企業と、SDGsやESGに積極的に取り組んでいる企業を中心に、ブランド総合研究所が独自に300社を選出しました。
調査は20代から60代以上までの年代別(5区分)で同数ずつ回収するとともに、世代ごとに男女均等となるように回収。合計3万人の回答を集めた。1人の回答者は10社に対して評価を行ったため、300社を30グループに分けて調査を実施。すなわち各社の評価対象人数は1000人ずつです。
ただし、集計にあたり、回答内容の信頼性の低いレコードを除く(クリーニング)ことにより、調査精度を高めるようにした結果、有効回答数は25,165人となりました(1社当たり839人)。
・調査方法 企業版SDGs調査(第6回)
・調査方法 インターネット調査
・調査対象 登録調査モニター(20歳以上)から年代・性別に均等に回収
・調査票 300社を10社ずつ30の調査票に分けて作成
・総回収数 計30,000人 (各社1,000人となるように回収した)
・有効回答数 計25,165人 (不完全回答および信頼性の低い回答は集計対象外とした)
・調査時期 2025年5月29日~6月2日
・調査項目 SDGs意識: 購入・利用時のSDGs意識
SDGs評価: SDGs取組評価、ゴール別評価、情報入手経路、ESG活動
企業評価: 企業認知度、好感度、利用経験、就職意欲、投資意欲
回答者属性: 年齢、性別、婚姻、子供の有無、世帯年収、居住形態など
企業版SDGs調査2025リリース(印刷用)
d266-108-ef199d5429ecc358d302cb4dcb1e32fe.pdf
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企業版SDGs調査2025リリース(パンフレット)
d266-108-b6cf7105103dd245db7ef9dc2c5c71aa.pdf
調査報告書のご案内
・報告書冊子 (価格は税込)
基本セット:165,000円 総合報告書+個別報告書+データCD
総合報告書: 99,000円 A4判 約160ページ
総合報告書デジタル版:99,000円
(冊子のPDFおよび各社データのExcelデータ(個別除く))
個別報告書: 55,000円 A4判 約25ページ (3年分の結果付)
・個別調査パッケージ(価格は税込)
追加調査パッケージ: 385,000円
特定企業(3社まで)の具体的なSDGsへの取組について、具体的な評価を行う
お得な追加調査のパッケージです。また、調査対象に含まれていない企業でも、
企業版SDGs調査と同様の追加調査を行い、300社の結果と比較できます。
・報告会・セミナー (価格は税込。交通費、報告書は別途)
調査結果を基にセミナーまたは研修会を実施: 110,000円
申し込みはお申し込みフォームから
本件に関する問合せ先
株式会社ブランド総合研究所
Tel. 03-3539-3011(代) Fax.03-3539-3013
E-mail: sdgs★tiiki.jp (★を半角@に変更してお送りください)
企業サイト: https://tiiki.jp
特設ページ: https://news.tiiki.jp/sdgs
