「FOR THE METAL PEOPLE」プロジェクト
バリ島デザインイベント「Jia CURATED 2025」に出展

インドネシア・バリ島のBali Festival Park にて、開催されたデザインイベント「Jia CURATED 2025」に、新潟県 燕三条エリアのものづくりを世界に発信する「FOR THE METAL PEOPLE」が出展しました。[開催期間:(2025年8月14日(木)~ 18日(月)]
金属加工の産地として知られる燕三条エリアでは、包丁、鋏、大工道具、台所用品、アウトドア用品、酒器など、幅広い道具や作品が制作されています。この地域の魅力であり強みのひとつに、伝統を守り高度な技術を守りつつ、時代に合わせてものづくりの形を柔軟に変化させてきたことがあります。
「Jia CURATED 2025」の今年のテーマ「変わりゆく視点(Evolving Perspectives)」を受け、燕三条地域で続く、ものづくりの変遷とその広がりを紹介しました。
今回参加しているのは、金属加工を行う工場11組。
「Jia CURATED 2025」の5日間、歴史と技術を守りつつ、時代とともに変化しながら、燕三条が取り組む今のものづくりを、バリ島にて発信しました。
FOR THE METAL PEOPLE
https://www.instagram.com/for_the_metal_people/
展示風景





「FOR THE METAL PEOPLE」
燕三条エリアのものづくりと文化を国内外に発信するために、2013年よりスタートした「燕三条 工場の祭典」の立ち上げに携わったメンバーを中心に構成される新たなコレクティブ。
「FOR THE METAL PEOPLE」 Collaborators
主催:ドッツアンドラインズ、マグネット / DOTS AND LINES、MGNET
監修:メソッド / method Inc.
アートディレクション&デザイン:スプレッド / SPREAD
写真:神宮巨樹、古平和弘 / Ooki Jingu, Kazuhiro Kodaira
プロジェクション:岸本 智也 / Tomoya Kishimoto
広報:ハウ / HOW INC.
FOR THE METAL PEOPLE「Jia CURATED 2025」参加工場
IPS PLIERS(アイピーエスプライヤ) http://ips-tool.co.jp/
1940年に燕三条で創業した日本唯一のプライヤ*専業メーカー。MADE IN JAPANに拘った高品質かつお客様の声から生まれる高機能な工具を「IPS®」ブランドとして国内外に展開。
*プライヤ:ペンチやニッパを含む、挟み工具全般
<展示アイテム>
限定ウォーターポンププライヤ、限定コンビネーションプライヤ、他

玉川堂 https://www.gyokusendo.com/
1816年の創業以来、200年を超えて銅器づくりに励む金属加工メーカー。無形文化財である鎚起銅器の技を継承し、茶器や酒器、花器など幅広い銅器を製造する。1枚の銅板から打ち出される銅器は使うほど手に馴染み光沢を帯び、何世代にも渡って使うことができる。長い歴史がある一方、多くの若い職人が新製品の開発や技術研究に積極的に取り組んでいる。
<展示アイテム>
急須、カップ、コーヒーポット、ワインクーラー、他

諏訪田製作所 https://www.suwada.co.jp/
1926年創業。ニッパーの前身とも言える釘の頭を切るための『喰切』と呼ばれる道具の製造からスタート。以来90余年、「刃と刃を合わせて切る」ニッパー型刃物の製造に特化し、つめ切りなど「美」を高める製品を生み出 している。商品開発・材料選びから仕上げまで、全て自社の職人が手がけていることが特徴。機能美を追求した製品は国内外で高い評価を受け、数々のアワードを受賞している。
<展示アイテム>
つめ切り、ネイルクリッパー、キッチンシザーズ、骨抜きトング、他

タダフサ https://www.tadafusa.com/
1948年創業の包丁・刃物メーカー。漁業・農業収穫用の刃物製造をルーツとし、現在は、家庭用・本職用包丁や蕎麦切りなどを中心に製造販売。2012年に、「庖丁工房タダフサ」シリーズを発表し、パン切りや三徳が根強い人気を誇る。プロから家庭まで、国内外に幅広いファンを持つ。
<展示アイテム>
庖丁工房タダフサ「基本の3本」、積層筋引、積層ペティ、他

燕物産株式会社 https://www.tbcljp.com/
金属洋食器製造専門メーカー。江戸時代、燕三条地域の金属製品を扱う商人として1751年に創業したのがそのはじまりで、明治時代(1911年)に金属洋食器専門メーカーに転身。現在は、万人に愛される金属洋食器の製造だけでなく、社員の2人に1人が20代~30代で、技術継承にも取り組んでいる。
<展示アイテム>
「Ten」カトラリー、「Smart」カレー・ヨーグルトスプーン、他

DOTS AND LINES(ドッツアンドラインズ) https://dotsandlines.co.jp/
新潟・燕三条の伝統技術を受け継ぐ、アイアンアーティスト集団。高度な金属加工技術と自由な発想で、職人たちが世界に通用する一点ものやプロダクトを生み出す。「点と点を線で繋ぐ」という名のもと、工場、技術、デザイン、挑戦を結び、燕三条から新たな価値を生み出している。
また、今回の会場什器も、DOTS AND LINESが制作。ナットをモチーフに、六角形の美しい什器を提供している。
<展示アイテム>
名刺入れ、チタンウエーブタンブラー、他

フチオカ https://www.fuchioka.co.jp/
ブラスト、ペーパー、オイルなど、切る、削る、磨く機械設備を燕三条エリア内外の工場に提供。
創造力と技術力というふたつのパワーで、ハイテクノロジーが活きるるフチオカは、研削研磨技術で高度な産業社会に貢献しています。
<展示アイテム>
砥石、他(タダフサコーナーに展示)
MGNET+中野科学 https://mgnet.jp https://www.nakano-acl.co.jp/
燕三条の金型工場から生まれた、もの・こと・まちのデザイン企業MGNET。 ミクロンレベルの仕上げで、美しさと上質さを形にするプレス金型の技術を用いた自社ブランド「FOR」。
そして、MGNETがディレクションを行い、金属の表面処理を専門に行う中野科学が製造を担うマテリアルラボブランド「AS IT IS」。
2社による共同出展。ともに、燕三条の技術とテクノロジーを活かしたものづくりに取り組んでいる。
<展示アイテム>
「FOR」メタルケース(名刺入れ)、「AS IT IS」カトラリー

ミノル製作所 https://minoruseisakusyo.jp/
2016年創業。金属板の塑性加工技法「へら絞り」を中心に、試作づくりから中ロットの生産まで対応できる金属加工工場。店舗も併設しており作品を手に取って購入もでき、体験型オープンファクトリーも人気です。
<展示アイテム>
銅製タンブラー、銅製球体型壺、銅製砲弾型オブジェ、他

1979年創業。漁具の金物卸商として設立され、現在はECサイト「村の鍛冶屋」を運営し、燕三条の鍛冶職人がつくる包丁・斧・鉈・鋏・鍬などを国内外に向けて販売するほか、キャンプ用品の企画・製造も手がけている。2017年には実店舗を構え、商品3万点のうち約1,000点を店頭で展示販売している。
<展示アイテム>
TSBBQスクエアケトル、レトロかわいいZ缶切、カトラリーセット、他

「燕三条 工場の祭典」とは
金属加工の産地である新潟県燕三条地域とその周辺地域の工場が10月の4日間、一斉にKOUBAを開放し、ものづくりの現場を見学体験できるイベントとして2013年に始まり、現在では100を超えるKOUBAが参加するイベントへ成長しています。
同時に、“365日、ものづくりの現場に触れ、見学できる地域になる”という目標を実現し、現在では、30前後の企業の工場見学が可能となりました。
2013年から2022年までは、東京のクリエイティブチームが実行委員に加わり実施してきましたが、10年目を節目として、2023年からは燕市・三条市の商工会議所⻘年部からの出向者と参加工場の有志メンバーが現在も開催を続けています。
「燕三条 工場の祭典」は、新潟県燕三条地域のものづくりを知っていただくことに加え、全国から若者が職人を目指すきっかけを創出することもテーマとしています。
Jia CURATED
Web : https://www.jiacurated.com/
Instagram : https://www.instagram.com/jia.curated/
開催期間:8月14日(木)-18日(月)12:00-22:00
会場:Bali Festival Park
2022年に「Jia Curated Kiosks」として初めて開催され、2025年に「Jia CURATED」として進化した、クラフト、デザイン、文化に浸る週末イベント。
中国語で「家」を意味する「Jia」の理念を基盤に、毎年新たなテーマを設け、展覧会、プログラム、イニシアチブを通じてつながりと対話を促進します。
その核には、インドネシアの共同協力の精神「Gotong Royong(ゴトン・ロヨン)」が息づき、この理念はイベント全体の交流とプロジェクトに反映され、イベントを超えて持続的な影響を残し、創造的なコミュニティを強化しています。
今年は、「変わりゆく視点(Evolving Perspectives)」をテーマに、見慣れたものに、新たなまなざしで向き合うことを提案し、思考を揺さぶり、新たな気づきを与え、心を動かすような展示を行います。