ランクセス株式会社
ドイツの特殊化学品メーカーのランクセス(LANXESS)は、2025年8月19日、東京で創立20周年記念イベントを開催しました。ランクセスは、2005年1月に独バイエルグループ(以下、バイエル)から分離・独立し、ドイツ証券取引所に上場しました。以来、事業ポートフォリオの変革を経て、中間体、添加剤、コンシューマープロテクション製品に焦点を当て、日本の特殊化学品市場での地位を確立してきました。ランクセスは、東京都千代田区丸の内に日本法人の本社を置き、愛知県豊橋市に生産施設と品質管理ラボ、神奈川県川崎市にテクニカルセンターを構えることで、日本市場での事業を展開しています。
「ランクセスは、『化学を活性化する』をビジョンに掲げています。今後10年を見据え、ランクセスは顧客のニーズを最優先に、イノベーションの推進と日本市場のニーズに適した持続可能なソリューションの提供に尽力してまいります。また、日本はランクセスにとって戦略的に重要な市場です。化学業界の持続可能な未来の実現に向け、今後もパートナーとの協力関係を強化してまいります」と、ランクセスAGの経営委員会メンバーでアジア・太平洋地域を統括するフーベルト・フィンクは述べています。
日本における発展
ランクセスの日本法人であるランクセス株式会社は、過去20年間にわたり成長を遂げてきました。日本におけるランクセスのルーツは、1886年にバイエルが染料分野で日本市場に参入したことにさかのぼります。2004年の独立後、特殊化学品の輸入・販売を目的に設立されたランクセス株式会社は、自動車、エレクトロニクス、建設、農業などの幅広い業界にサービスを提供してまいりました。豊橋事業所では、ラインケミービジネスユニットの拠点としてゴム添加剤の製造施設と品質管理ラボを運営し、川崎テクニカルセンターでは、物質保護剤ビジネスユニットの国内顧客向けに包括的な微生物試験サービスを提供しています。
2015年、ランクセス株式会社は、ラインケミー・ジャパン株式会社と合併し、ゴム添加剤およびその他の特殊化学品事業を強化しました。その後、ケムチュラ(2010年)、テセオ・グループ(2021年)、エメラルド・カラマ・ケミカル(2021年)、IFFの微生物制御事業(2022年)などの戦略的買収を通じてポートフォリオを拡大し、日本におけるイノベーションと市場リーダーシップへのコミットメントを強化しています。
地域ニーズの優先順位付け
日本の化学市場は、高度な技術と持続可能なソリューションにおいて、技術革新のグローバルリーダーです。ランクセス株式会社は、日本の顧客、特にe-モビリティ、IT、エレクトロニクス分野の進化する需要に対応できる体制を整えています。
「日本市場における先進的な技術と持続可能性への注力は、ランクセスの強みと合致しています。私たちは、グローバル企業としての強みと国内拠点での顧客サービスを活かし、お客様のニーズに沿った付加価値の高い製品ソリューションを提供してまいります」と、ランクセス株式会社代表取締役社長兼CEOの米津 潤一(よねづ じゅんいち)は述べています。
豊橋事業所では、タイヤ・ゴム加工用添加剤「レノグラン®」などを生産し、日本の自動車・ゴム産業を支える重要な役割を担っています。一方、物質保護剤ビジネスユニットが運営する川崎テクニカルセンターでは、建築、繊維、化粧品など幅広い産業向けに最先端の微生物制御ソリューションを提供し、日本の厳しい品質基準を満たす地域密着型のイノベーションの実現に貢献しています。
グリーン・イノベーションで持続可能な未来を
ランクセス株式会社は、イノベーションと国内顧客との協力を通じ、持続可能な開発に取り組んでいます。豊橋事業所では、環境に配慮したプロセスを導入し、ゴム添加剤製造における資源利用の最適化とCO2排出量の削減に取り組んでいます。
ランクセスは、2040年までにスコープ1及び2、2050年までにバリューチェーン全体でクライメイトニュートラル(気候中立)を目指しており、ダウ・ジョーンズ・ベストインクラス・インデックス(欧州第1位、世界第4位)、ISS ESG、MSCI ESG(AAランク)、エコバディス・ゴールドレベルなどの持続可能性指標で高く評価されています。
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ランクセスについて:
ランクセスは、世界32カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーです。2024年の総売上は64億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約 11,900人です。主な事業は、中間体、添加剤、コンシューマープロテクション製品の開発、製造とマーケティングです。ランクセスは、持続可能性への取り組みが評価され、「ダウ・ジョーンズ・ベスト・イン・クラス・インデックス」、MSCI ESG、ISS ESGなどの格付けにおいて優れた評価を得ています。
ランクセスについての詳細は同社URLにてご確認下さい。
www.lanxess.co.jp