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日立ハイテクとNOFメタルコーティングスがマテリアルズ・インフォマティクスの活用により研究・開発業務の効率化・高度化を実現

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日立ハイテク

 株式会社日立ハイテク(以下、日立ハイテク)は、NOFメタルコーティングス株式会社(以下、NOFメタルコーティングス)にマテリアルズ・インフォマティクス(Materials Informatics、以下、MI)を用いた「材料開発ソリューション」を提供し、両社で協業しながら研究・開発業務の効率化・高度化について検討してきました。その結果、実験回数・時間などのコスト50%以上削減や、自社のノウハウだけでは困難だった新たなアイデアの発掘など、製品の研究・開発業務の効率化と高度化を実現しました。

背景・概要 

 NOFメタルコーティングスは、金属の耐久性や機能性の向上に用いる高機能薄膜コーティング技術を有しており、主に金属の錆を防ぐ防錆(ぼうせい)材などを開発・製造し、日本だけでなく海外の自動車・航空をはじめとした幅広い業界に提供しています。近年は、あらゆる製品の安全性担保や環境への配慮など、新しい価値や製品の開発ニーズが高まり続けています。また、これまでベテラン技術者の経験を頼りに研究・開発業務を進めてきましたが、技術者が高齢化し若手技術者が増加する中、従来の手法を変革し、データドリブンな開発を行い、スピーディーに研究・開発を実施したいという思いがありました。

 こうした中、日立ハイテクはNOFメタルコーティングスに「材料開発ソリューション」を提供し、繰り返し対話を重ねることで現状や真の課題を正確に把握し、それらの解決につながるMIの活用やデータ分析のサポートを継続的に行いました。これにより、NOFメタルコーティングスの特定のテーマの研究・開発業務において、MI活用前と比較して、50%以上の実験回数・期間の削減を実現しました。また、従来の手法では想像できなかった、新たなアイデアを発見することができ、より高度で効率的な製品の開発に貢献しています。

具体的なソリューション内容

 日立ハイテクが提供する「材料開発ソリューション」のコア技術であるMIは、過去に蓄積した実験データからAI技術を活用して物性予測や、製造条件・素材配合比の最適な条件を導き出すことができます。MIや生成AIを活用したコンサルティングサポートは、日立グループのドメインナレッジとAI技術を用いてデータを価値に変換し、お客さまや社会の課題解決に取り組むLumada*1 3.0を体現するものです。

*1 Lumada : 顧客のデータから価値を創出し、デジタルイノベーションを加速するための、日立の先進的なデジタル技術を活用したソリューション・システム・テクノロジーの総称。

(1)材料データ分析環境の提供

 NOFメタルコーティングスが長年培ってきた防錆材料をはじめとする開発テーマに対して、日立ハイテクが提供するMI技術を用い、過去の検討データから、目標特性への到達を期待できる実験候補の解析を試みました。その結果、特定の研究テーマにおいて、実験回数や期間を50%以上削減しました。さらに、従来手法では難しかった未知の発見につなげたことで、データドリブンな開発の有効性を実証するとともに、研究・開発の高度化に貢献しました。

(2)カスタマーサクセスによるコンサルティングサポート

 日立ハイテクでは、自社のデータサイエンティストをはじめとした各社担当のカスタマーサクセスが、直接お客さまのサポートを行います。これにより、NOFメタルコーティングスではMIやデータ分析の専門人財が社内に在籍していない中でも、スムーズなMI活用推進を実現しました。また、日立ハイテクの担当者が綿密なヒアリングを実施することにより、研究・開発業務における真の課題を見つけ出し、その解決に向けた的確なアプローチを提案することで、効率化・高度化を実現することができました。

今後の展望 

 日立ハイテクでは、2021年から素材・化学メーカーを中心とした国内・海外のさまざまなお客さまに「材料開発ソリューション」を提供してきました。NOFメタルコーティングスは、海外にもグループ会社を有しており、今後は海外拠点においてもMI技術を活用し、グローバルでさらなる価値創出と活用拡大をめざしています。引き続き両社は連携を継続し、日立ハイテクがこれまで多くのお客さまにソリューションを提供してきたノウハウを生かして、NOFメタルコーティングスのMI技術活用の海外展開をサポートしていきます。さらに、日立ハイテクが提供する解析装置から出力されたデータとMIのシームレスな連携や、AI技術・日立グループのアセットなどの活用により、さらなる研究・開発業務の自動化など効率化・高度化に向けた提案・協業を推進していきます。

 日立ハイテクは今後も、グローバルフロント力、ドメインナレッジ、タッチポイント、技術力などの強みを生かし、あらゆる社会課題を起点として解決につながるソリューション・ビジネスモデルを創出することで、産業・社会インフラ分野の市場成長に貢献していきます。

関連リンク 

マテリアルズ・インフォマティクス導入事例 (NOFメタルコーティングス)

日立ハイテクの材料開発ソリューション

日立ハイテクについて

 日立ハイテクは、持続可能な地球環境、健康で安心・安全な暮らし、科学と産業の持続的発展に貢献するため、「知る力で、世界を、未来を変えていく」という企業ビジョンを掲げ、社会やお客さまに最先端の技術や製品・サービスを提供しています。ヘルスケア分野における医用分析装置、バイオ関連製品、放射線治療システム、半導体分野における半導体製造・検査装置のほか、環境分野や材料の研究などで用いられる分析装置、解析装置を製造・販売しています。また、電池、通信インフラ、鉄道検測、デジタルなどの産業・社会インフラ分野で高付加価値ソリューションを提供するなど、幅広い事業領域でグローバルに事業を展開しています。私たちは、社会やお客さまの真の課題を正しく知り、解決策を提供し続けることで、持続可能な社会の実現に貢献していきます。(2025年3月期日立ハイテクグループ連結売上収益は7,565億円)

 詳しくは、日立ハイテクのWebサイト(https://www.hitachi-hightech.com/jp/ja/)をご覧ください。

出典:PR TIMES

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企業プレスリリース詳細へ (2025年8月19日 14時38分)

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