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アフガニスタン カブール陥落から4年 日本で学び未来を拓く道を

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公益財団法人 パスウェイズ・ジャパン

2021年8月15日のカブール陥落とタリバンによる実効支配の開始から4年が経過し、アフガニスタンの人々は現在も、深刻な食糧不足や人権の侵害等、様々な困難に直面しています。パスウェイズ・ジャパンでは、2021年以降、21名の若者を日本に受け入れると共に、日本で高等教育を希望する学生への奨学金の提供や、日本に逃れた退避者向けの日本語教育などに取り組んできました。その活動を通じて、日本での自立のモデルとなる若者の育成に貢献することで、難民の若者が日本で自らの人生を切り拓くことができることを示そうと努めています。この機会に、日本ではあまり知られていないアフガニスタンの状況を知っていただくと共に、日本でできることを考える機会となれば幸いです。


今年UNHCRが発表した年間統計報告書「グローバル・トレンズ・レポート」では、アフガニスタンは難民・避難民の多い国の1つとして取り上げられ、その数は2024年末時点で580万人に上ります。タリバンの実効支配下で様々な権利を制限されており、特に女性は高等教育・就業の機会を奪われました。また、タリバンの政策を批判する前政権の政府関係者や人権活動家、少数民族の方々も危険な状況に晒され、人権侵害の状況は国際的に深く憂慮されています。加えて、難民の多くが隣国のイランやパキスタンに逃れていますが、避難した先でも十分な保護がされているとはいえません。今年に入り、両国からの帰国・強制送還が190万人にも上ることが、7月に国連人権理事会の特別報告者より報告されており、アフガニスタンの方々の置かれた状況はさらに困難になっています。


パスウェイズ・ジャパンでは、パートナーの日本語学校と連携し、2年間日本語学校で学び、進学・就職を目指す「日本語学校パスウェイズ」を実施しています。アフガニスタン国内および避難先の国での困難な状況から、日本行きを希望する若者は増えており、昨年は988名の応募がありました。また2026年度の受け入れに向けた応募を進めており、アフガニスタンの状況の悪化から、今年の有効応募者数は昨年を上回る約1200名に達しています。


2025年度に受け入れた7名を加えて、2021年度からの受け入れ総数は21名となりました。日本で暮らし始めた若者たちは、母国で叶わなかった、学び、働くという希望を実現し、日本語学校卒業後は進学・就職と新たな未来を切り拓いていっています。特に女性の場合、2021年8月の政変以降、中等教育・高等教育に在籍していた学生達は中退を余儀なくされていたため、将来の道が閉ざされた状態で数年を経た後、日本で学ぶ機会を得たことに大きな喜びを感じており、その姿が後に続く若者たちの希望となっています。


下記にアフガニスタンの学生の声を紹介しています。ぜひご覧ください。

・2025年に来日した学生のスピーチ
・2025年3月に来日した学生のメッセージ
・2025年4月に進学・就職した卒業生のメッセージ


2025年3月に来日したアフガニスタンの学生

加えて、アフガニスタンでの人権侵害の状況が長引く中で、様々な機会で日本に来た方々の学びの継続も求められています。日本に住む難民の背景を持つ若者の高等教育を支援する「渡邉利三国際奨学金」でも、2025年度の奨学生21名のうち、5名がアフガニスタン出身の若者で、内4名は女性です。母国で教育を受けることができない中、将来母国の復興に貢献することを目指し、日本の大学・大学院で学びを深めています。


また、2021年8月以降、日本大使館やJICAの職員、ODA関連企業社員、NGO職員、日本の留学経験者など、日本に繋がりがある850人以上の人々がアフガニスタンから日本に逃れて来ましたが、日本での受け入れの課題も出てきています。アフガニスタンの退避者であることでの公的支援はなく、難民認定後の日本語教育・自立支援プログラムでは経済的自立が難しいという状況があります。パスウェイズ・ジャパンは、退避者や帰国困難となった留学生(英語で学位取得するため日本語は未修)とその家族に対しても、日本語を習得し、日本で自立した生活ができるよう、オンラインの「アフガニスタン退避者等向け日本語講座」を行っています。これまでのべ50名が受講し、修了者は、アルバイト採用が決まるなど、日本での自立に向けた一歩を踏み出しています。


加えて、アフガニスタン退避者受け⼊れコンソーシアム(AFA)のメンバー団体として、難⺠・避難⺠に対する日本語教育など受け入れ体制の充実に向けた提言にも取り組んできています。AFAでは、アフガニスタン退避4周年を機に、これまでの受け入れの課題と今後に向けた提言を語り合うシンポジウムを8月21日に予定しています。

・AFAの活動およびイベントの詳細はこちら


パスウェイズ・ジャパンは、アフガニスタンで学び、働くという基本的な人権が抑圧される状況の解決を強く望むとともに、今後も、パートナーの教育機関や企業、支援団体とともに、アフガニスタンの人々が、学び、働く機会を得て、日本社会で自立に至る道筋を広げていけるよう、取り組んでいきます。

【本件に関するお問い合わせ先】

公益財団法⼈ パスウェイズ・ジャパン 広報担当 

Email: office@pathways-j.org

公益財団法人 パスウェイズ・ジャパンについて

【団体概要】

名称:公益財団法人 パスウェイズ・ジャパン

英語名:Pathways Japan , PJ

設立:2021年7月7日一般財団法人設立 2024年10月1日公益財団法人として認定

所在地:東京都文京区後楽2-16-5 福永ビル4階

連絡先:office@pathways-j.org

ウェブサイト:www.pathways-j.org

【事業概要】

難民等への高等教育支援(渡邉利三国際奨学金の供与)

国外からの難民等の受入れ(シリア難民、アフガニスタンからの退避者、ウクライナ避難民等)

難民等の就職・自立支援

難民の受け入れに関する普及と啓発

出典:PR TIMES

本プレスリリースの内容や詳細についてのお問合せは以下までご連絡ください。

企業プレスリリース詳細へ (2025年8月19日 15時31分)

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