株式会社オーガンテック
〜 FDA許認可成功率100%の実績で市場投入早期化目指す 〜
世界初の器官再生技術*の医療分野への応用に取り組む、株式会社オーガンテック(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:下義生、以下:オーガンテック)は、米国メリーランド州に拠点を置くライフサイエンス分野のCRO(受託研究機関)・コンサルティング企業、QNova LifeSciences(キューノヴァ・ライフサイエンシーズ:LifeSciences Regulatory Solutions、LLC が運営、以下QNova社)とコンサルティング契約を締結しました。次世代バイオインプラントに関する米国食品医薬品局(FDA)への許認可申請準備を共同で推進します。
QNova社は、米国メリーランド州拠点のライフサイエンス分野に特化したCRO・コンサルティング企業です。 医薬品・医療機器の開発からFDA承認、商業化までを包括的に支援します。QNova社は、医療機器(Class I・II)の申請において250件超に関わり、それらの許認可において100%の成功率を誇ります。さらにFDA特別指定を30件以上取得すると共に、医薬品関連案件も500件以上に関与し、幅広い医薬品・医療機器分野での豊富な経験を蓄積しています。
次世代バイオインプラントは、「歯の喪失に対する器官再生治療」として、医療機器であるインプラントを骨結合させる現在の治療法から、天然歯と同様に歯根膜を介して歯槽骨に結合させることによって、骨結合型インプラント治療によって失われる噛みごごちなどの知覚や感染防御などの生物学的機能を維持させて治療する技術です。この基盤技術は、オーガンテックの取締役会長・創業者である辻孝を中心とした研究グループが、国立研究開発法人理化学研究所において基礎研究したものです。

次世代バイオインプラントは、2025年2月より、世界に先駆けてその安全性と有効性をヒトで検証する特定臨床研究に進んでいます。これまでに一般財団法人脳神経疾患研究所(南東北医療クリニック)(所在地:福島県郡山市、グループ総長:渡邉一夫、理事長:渡邉貞義、統括病院長:紺野愼一、クリニック所長:黒田直人)歯科、顎顔面インプラントセンター(センター長:春日井昇平、東京科学大学名誉教授、元東京医科歯科大学大学院医歯学研究科インプラント口腔再生医学分野、教授)、並びにヒルサイド赤坂デンタルクリニック(所在地:東京都港区、院長:宮原宇将)に参画していただいております。
本提携により、当社の研究開発と製品開発力、QNova社の医薬品・医療機器における国際規制対応ノウハウを融合します。両社の豊富な実績と専門性で、当局との密接なコミュニケーションにより、次世代バイオインプラントの開発期間の短縮および市場投入時期の早期化を図ります。オーガンテックは2027年に、次世代バイオインプラントの米国市場への参入を目指しています。
オーガンテックは、医療機器や再生医療の研究開発を通じ、新しい日本の高付加価値型産業を創出すると共に、生活の質や健康長寿社会の実現に貢献してまいります。
*ほぼ全ての器官は、胎児期に一度だけ、上皮幹細胞と間葉系幹細胞から構成される器官原基から発生します。成熟して完全に機能する器官が形成されるプロセスは、上皮と間葉の両方の細胞集団が、複雑な分子シグナルをやり取りしながら進行します。辻孝研究室では、器官原基の上皮幹細胞と間葉系幹細胞をバラバラに取り出して、その後、高密度で区画化することにより器官原基を再現する方法を、世界に先駆け2007年に開発しました(Nature Methods 2007)。この技術を器官原基法と言います。この器官原基法を用いることにより、歯、毛包、唾液腺や涙腺といった器官を機能的に再生できることを実証し、器官再生技術の基盤を作ってまいりました。