スマート・ライフ・プロジェクト 事務局
6年ぶりの「高血圧治療ガイドライン」改訂を踏まえ『高血圧の10のファクト』を初公開 全国約8,000件の健康づくりを検索できる特設ページの紹介 アンバサダーに「なかやまきんに君」が就任
厚生労働省は、本日8月26日(火)、東京都千代田区・イイノカンファレンスにて、令和7年度「健康増進普及 月間」が9月1日にスタートすることを記念するPRイベントを開催しました。 本イベントでは、生活習慣病の特性や運動・食事・禁煙など個人の生活習慣の改善の重要性についての国民一人 ひとりの理解を深め、さらにその健康づくりの実践を促進するために健康増進普及月間の意義と今年度の取組につ いて説明しました。
さらに、日本高血圧学会より6年ぶりに改訂された「高血圧治療ガイドライン2025」の国民向け版『高血圧の10 のファクト~国民の皆さんへ~』が初めて公開され、生活習慣病予防に向けた運動・食事・禁煙・睡眠の重要性を 訴えました。
また、国民の健康づくりを推進する「スマート・ライフ・プロジェクト」のアンバサダーとしてお笑い芸人・な かやまきんに君が登場し、吉田真次厚生労働大臣政務官より任命証が授与されました。



■丹藤昌治 氏(厚生労働省健康・生活衛生局健康課長)より
健康日本21(第三次)の進捗と健康増進普及月間の取組について説明

丹藤昌治 氏は、日本の健康をめぐる現状と国の取り組みについて説 明しました。わが国は急速に高齢化が進み、2070年には高齢化率が 約39%に達すると推計されています。一方で健康寿命は延びつつあ るものの、疾病構造は感染症から生活習慣病中心へと移行し、運動不 足や野菜摂取量の減少、睡眠不足など生活習慣に課題が残されていま す。こうした状況を受け、厚労省は「健康日本21(第三次)」を推 進し、社会全体で行動変容を促す取り組みを進めています。特にスマ ート・ライフ・プロジェクトや9月の「健康増進普及月間」では、全 国約8,000件のイベント展開や特設サイトの公開、リーフレット配 布、さらに「健康寿命をのばそうアワード」による優良事例の発信を 通じ、国民一人ひとりの健康づくりを後押ししています。

■「健康増進普及月間」とは
生活習慣病の特性や運動・食事・禁煙など個人の生活習慣の改善の重要性についての国民一人ひとりの理解を深 め、さらにその健康づくりの実践を促進するため、毎年9月1日から30日までの1か月間を健康増進普及月間と し、食生活改善普及運動と連携して、種々の行事等を全国的に実施しています。 今年度は「1 に運動、2 に食事、しっかり禁煙、最後に良い睡眠」をテーマに掲げ、小さなことから行動に移す 重要性を呼びかけています。。
実施期間:令和7年9月1日~9月30 日
実施機関:厚生労働省並びに健康増進普及月間の趣旨に賛同する都道府県、特別区、市町村及び関係団体

■日本高血圧学会より6年ぶりに改訂された「高血圧治療ガイドライン2025」の
国民向け版『高血圧の10のファクト~国民の皆さんへ~』を初めて公開

イベントでは、苅尾七臣氏(日本高血圧学会 理事長)より、高血圧学会の治療管理ガイドライン2025の発刊と高血圧学会の血圧朝活活動について報告いたしました。
苅尾氏は「高血圧は国民の健康寿命を縮める大きな要因です。今回、最新のエビデンスに基づきガイドラインを6年ぶりに改訂し、国民向けに『高血圧の10のファクト』を初公開しました。正しい知識を広め、生活習慣改善と治療を通じて、国全体で予防と管理を推進してまいります。」と強調しました。

大屋祐輔 氏(高血圧管理・治療ガイドライン2025作成委員長)より高血圧治療・管理ガイドライン2025の特色と国民へのメッセージ『高血圧の10のファクト~国民の皆さんへ~』を発表いたしました。
大屋 氏は「新ガイドラインでは、血圧管理の重要性をわかりやすく整理しました。日本の血圧コントロール率は主要国に比べ低く、改善が急務です。『10のファクト』を通じて、減塩や運動など生活習慣の見直しと適切な治療の必要性を国民の皆さまに広くお伝えします。」と国民に呼びかけました。

樂木宏実 氏(日本高血圧協会 理事長)より日本高血圧協会血圧手帳改訂版の紹介および血圧測定の大切さについて発表いたしました。樂木 氏は「日本は家庭血圧計の普及率が高く、記録を活用すれば診断・治療効果が高まります。研究では家庭測定により血圧が下がる実証も得られています。今回の『10のファクト』には測定法やチェックシートも盛り込みました。医師と患者が連携し、国民一人ひとりが主体的に血圧管理へ踏み出す契機としたいと考えています」と述べました。

「高血圧治療ガイドライン2025」の国民向け版『高血圧の10のファクト~国民の皆さんへ~』は、生活改善を促し、高血圧や生活習慣病を未然に防ぐことにつながります。
【高血圧に関する10のファクト】

1. 高血圧は脳卒中・心臓病・腎臓病・認知症のリスクを高める |
2. 日本では年間約17万人が高血圧関連疾患で死亡 |
3. 日本の血圧コントロール状況は主要経済国の中で最下位レベル |
4. 血圧を10mmHg下げると脳卒中・心臓病が約2割減 |
5. 年齢に関わらず130/80mmHg未満に保つことで疾病リスクを低減 |
6. 減塩・運動・減量・節酒で血圧は下がる |
7. 高血圧の人は塩分を1日6g未満に |
8. 多くの患者は降圧薬が2種類以上必要 |
9. 降圧薬は安価・安全で効果的 |
10. 家庭血圧測定は診断・治療に有用 |
■スマート・ライフ・プロジェクトでは全国約8,000件の
健康づくりの取組を検索できる特設ページを公開!
今年度の健康増進普及月間での全国での取組数は7,731件※と過去三年で最多件数を記録しました
※2025年8月22日現在

全国の取り組みを地域ごとに検索できる特設ページを公開
スマート・ライフ・プロジェクトでは「健康増進普及月間」にあわせて、全国の自治体や 関係団体が実施する約 8,000 件の健康づくりの取組を紹介しています。コンテンツを通じ て、国民一人ひとりが地域に根ざした健康づくり始めるきっかけを提供します。また、「健 康増進普及月間 SNSキャンペーン」も実施いたします。9月1日(月)から9月30日(火) の健康増進普及月間中に、開催される地域の取り組みに参加して、健康づくりの様子を写真 撮影し、「#みんなで健康寿命をのばそう!」をつけてInstagramやXにて投稿いただくと、 抽選で各種景品が当たるキャンペーンも実施します。

<URL>:https://kennet.mhlw.go.jp/slp/event/health_promotion2025/index
<内容>:
・全国自治体の取り組みを地域ごとに検索できる「分野別取り組み検索機能」
・健康増進普及月間 SNSキャンペーン
・生活習慣病予防啓発コンテンツ一覧
・啓発ツール一覧
<公開日>:令和7年8月26日(火)
<キャンペーン期間>:令和7年9月1日(日)〜 令和7年9月30日(火)

■アンバサダーにお笑い芸人のなかやまきんに君が就任
なかやまきんに君が登場する啓発ポスターを全国で配布・掲示

「令和7年度スマート・ライフ・プロジェクト オフィシャルアンバサダー」として、お笑い芸人のなかやまきんに君が就任しました。イベントでは吉田真次厚生労働大臣政務官から任命状が授与され、なかやまきんに君は「子どもの頃から健康や体の仕組みに強い関心を持ってきました。今回の活動を通じ、一人でも多くの方に『健康寿命を伸ばそう』というスマート・ライフ・プロジェクトの趣旨を広く伝え、運動・食事・禁煙・睡眠といった日々の実践を呼びかけてまいります。皆さんと一緒に健康づくりを進めていきましょう。やるのか、やらないのか――やる!』と意気込みを語りました。

吉田真次厚生労働大臣政務官は、「運動・食生活・機嫌・睡眠は健康づく りに不可欠であり、スマート・ライフ・プロジェクトを通じて国民の皆様 に発信していきたい。なかやまきんに君と共に、健康事業のさらなる前進 を目指す」と述べました。
なかやまきんに君を起用し、健康的な生活習慣を啓発するポスターを制作しました。ポスターは、8月より、全国の都道府県・市区町村および関連団体施設に順次掲出されます。これらの取り組みを通じて、健やかな社会の実現を目指します。
また、今年度より、企業・団体・自治体による健康づくりを支援するスマート・ライフ・プロジェクトのテーマ~運動、食生活、禁煙、睡眠、健診・検診の受診、女性の健康~を普及啓発するため、テーマ別マークを作成いたし、公式普及啓発ポスターにおいても本マークを掲載しています。
■ポスター、スマート・ライフ・プロジェクトテーマ別マークを作成


なお、ポスターのご利用はスマート・ライフ・プロジェクトに参画している企業・団体・自治体等のみ使用可能となっております。ご希望の場合は、以下URLよりスマート・ライフ・プロジェクトメンバーにご登録のうえご申請ください。https://kennet.mhlw.go.jp/slp/
本マークはスマート・ライフ・プロジェクトの公式ホームページからダウンロード可能で、どなたでも自由にご利用いただけます。健康づくりの取り組みに合わせて、是非積極的にご活用いただき、各テーマの普及啓発にご協力くださいますようお願いいたします。制作物内に追加してロゴマークとしてご活用いただけます。
<令和7年度「健康増進普及月間」記念イベント概要>
■日時:令和7年8月26日(火) 14:00~15:00
■会場:イイノカンファレンス(千代田区内幸町2-1-1 飯野ビルディング4階)
■主催:厚生労働省
■登壇者:吉田 真次(厚生労働大臣政務官)
(敬称略)丹藤 昌治(厚生労働省健康・生活衛生局健康課長)
苅尾 七臣(日本高血圧学会 理事長)
大屋 祐輔(高血圧管理・治療ガイドライン2025作成委員長)
樂木 宏実(日本高血圧協会 理事長)
なかやまきんに君(お笑い芸人)
間宮 ゆうこ(司会者)
■プログラム:

<参 考>
■スマート・ライフ・プロジェクトとは
「健康寿命をのばそう!」をスローガンに、国民全体が人生の最後まで元気に健康で楽しく毎日が送れることを目標とした国民運動です。プロジェクトに参画する企業・団体・自治体と協力・連携しながら、運動、食生活、禁煙、健診・検診の受診、睡眠、女性の健康について、具体的なアクションの呼びかけを行い、更なる健康寿命の延伸を推進しています。