日揮HD
日揮ホールディングス株式会社(代表取締役会長兼社長CEO:佐藤雅之)は、当社インドネシア法人であるJGCインドネシア社と仏テクニップエナジー社のインドネシア法人がコンソーシアム(当社コンソーシアム)を組成し、株式会社INPEXマセラ(INPEXマセラ社)がインドネシア共和国で計画しているアラフラ海マセラ鉱区アバディLNGプロジェクト(本プロジェクト)のうち、陸上液化天然ガス(LNG)プラントと洋上生産出荷施設(FPSO:Floating Production Storage and Offloading)に係る基本設計役務、および設計・調達・建設工事等に係る見積役務を受注しましたのでお知らせします。
1. 契約先:株式会社INPEXマセラ
株式会社INPEXおよび独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)で構成されるジョイントベンチャー
2. 役務内容:
(1) 年産950万トン(475万トン×2系列)の陸上LNGプラントに係る基本設計(FEED:Front-End Engineering & Design)役務、および設計、調達、建設工事(EPC)役務に係る見積役務
(2) 天然ガスの受入・処理・貯蔵設備、コンデンセートの分離・出荷設備等を搭載したFPSOに係るFEED役務、および設計・調達・建設・据付工事(EPCI)役務に係る見積役務
3. 建設予定地:
(1) 陸上LNGプラント:インドネシア共和国 マルク州ヤムデナ島
(2) FPSO:インドネシア共和国 マルク州タンニバル諸島南西沖合約170-180キロメートル
4. 契約形態:ランプサム(一括請負)契約
5. 受注金額:非公表
6. プロジェクトの概要:
操業主体(オペレーター)であるINPEXによると、本プロジェクトは年産950万トンのLNG生産を想定し、その量は日本の年間LNG輸入量の1割強に相当します。加えて、アバディガス田は世界有数の良好なガス田性状および埋蔵量を有するため効率的な開発が可能であり、二酸化炭素回収・貯留(CCS:Carbon Capture and Storage)を取り入れることで、INPEXマセラ社は長期のクリーンなエネルギー安定供給および同国や日本をはじめとしたアジア諸国におけるエネルギーセキュリティ向上への貢献を目指しています。
本プロジェクトに係るFEED役務は、当社コンソーシアムが受注した陸上LNGプラントやFPSOのほか、海底生産施設(SURF:Subsea Umbilicals, Risers and Flowlines)および海底パイプライン(GEP:Gas Export Pipeline)の4つのパッケージに分けて実施されます。
このうち陸上LNGプラントとFPSOのFEED役務については、当社コンソーシアムを含む2つの企業連合が並行して実施する「デュアルFEED」方式が採用されており、技術・価格面で最も優れた提案を行った企業連合が、最終的にコントラクターとして選定される予定です。
今回の両FEED役務受注は、当社コンソーシアムがLNGおよびFPSO分野において有する世界でもトップクラスの実績、ならびに同国およびグローバルにおける卓越したプロジェクト遂行能力が高く評価された結果であると考えております。
日揮グループは、完工目前であるLNG Canadaプロジェクトに加えてアラブ首長国連邦向けルワイスLNG新設プロジェクト、マレーシア向けニアショアFLNGプロジェクトといった大型LNG EPCプロジェクトを現在遂行しているほか、モザンビーク向けロブマLNGプロジェクトやLNGカナダ拡張プロジェクトの基本設計役務を遂行しています。環境負荷の少ないLNGプラントの建設を通して、エネルギートランジションの実現および「Enhancing Planetary Health」という当社グループのパーパス実現に向けて引き続き取り組んでいく所存です。