千株式会社
~ 「給食」「農業・収穫体験」がきっかけで食べるようになったという声も多数 ~
写真と食の力で子どもの幸せを創ることを目指す総合保育テックサービス「はいチーズ!」を提供する千株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 千葉伸明、以下 当社)は、8月31日の野菜の日に向けて、全国の未就学児から小学生の子どもをもつ保護者を対象に、野菜関する実態調査を行いました。
その結果、約4割の家庭で「ほとんど食べない~少なめ」と回答しており、野菜摂取量の二極化が進んでいることが明らかになりました。特に2歳児のタイミングで摂取品目数が急減する傾向が見られ、成長過程に応じた悩みの深刻化がうかがえます。また、野菜の好き嫌いについては「野菜による」と答える保護者が多く、苦手意識の克服は一筋縄ではいかない現状も浮き彫りとなりました。家庭では「味付けの工夫」や「一緒に料理する」などの努力が行われている一方、外部との接点を活かした取り組みは限定的であり、野菜と前向きに関われる機会づくりが今後ますます重要になると示唆された結果となりました。

調査の背景
近年、子どもの野菜離れや偏食傾向が話題となる中、保育園や家庭での食育の重要性が高まっています。特に2~3歳児は「自我」が芽生える時期であり、食の好き嫌いが強く表れやすいとされています。
当社は、給食食材配達・食育サービス「はいチーズ!ベジ」を展開しており、今回未就学児から小学生の子どもを持つ保護者を対象に野菜摂取や子どもの反応、保護者の悩みや成功体験について調査を実施しました。
調査結果のトピックス
■子どもが食べる野菜の平均品目数は「4.3種類」、2歳で急減
-子どもの野菜摂取数は年齢とともに増える傾向だが、2歳児で一時的に平均が3.7種類へと減少
■約4割の子どもが「ほとんど食べない~少なめ」な食習慣
-最も多かったのは「普通(毎食少しずつ)」で全体の50%。
-一方で「ほとんど食べない(7%)」「少なめ(34%)」を合わせると約4割が”野菜摂取が少ない”層となり、食習慣の二極化が示唆
■「野菜によっては食べる」子が最多、年齢・地域で差も
-全体の44%が「野菜による」と回答し、好みによる選り好みが根強い傾向
-長子が2歳児の家庭では「苦手~野菜による」が73%と高く自我の芽生えが食の偏りに直結すると推測
-地域別では関東・東海が関西よりやや苦手層が多い傾向も
■食べられるようになったきっかけは「給食」が最多
-子どもが野菜を食べられるようになったきっかけとして最も多かったのは「保育園・幼稚園・学校の給食」。集団での食体験や同年代の子どもとの影響が大きいことがうかがえる
■野菜をおいしく・楽しく食べられるための家庭の工夫では、保護者自身が主導する行動が上位に
-「味付け・調理法」「一緒に料理をする」「形や彩りの工夫」が家庭での工夫のTOP3となり、家庭内で実施しやすい工夫が中心に
-「家庭菜園」や「農業・収穫体験」は、子どもの年齢が上がるにつれて取り組みやすくなる傾向
調査結果トピックス詳細
1.子どもが平日に食べる野菜の品目数は平均3.8種類
”5種類以上”と回答した家庭が4分の1を占め、日常的に多種類を取り入れる意識が見られました。一方で「ほとんど食べない」「1~2種類」が約3割を占め、家庭により摂取状況に差があることも明らかになりました。
長子の年齢別で見ると0~1歳児は離乳食の影響か品目数が多い傾向ですが、2歳の平均が3.6種類と2歳以降で落ち込みました。2歳は偏食や野菜の好き嫌いが現れやすくなる年齢特性が影響しているようです。


2.約4割の子どもが「ほとんど食べない~少なめ」な食習慣
最も多かったのは「普通(毎食少しずつ)」で全体の50%。
一方で「ほとんど食べない(7%)」「少なめ(32%)」を合わせると約4割が”野菜摂取が少ない”層となり、食習慣の二極化がうかがえます。

3.「野菜によっては食べる」子が最多、年齢・地域で差も
全体の44%が「野菜による」と回答し、好みによる選り好みが根強い傾向です。「野菜による~苦手」は65%にのぼりました。長子が2歳の家庭では「野菜による~苦手」が73%と高く、自我の芽生えが食の偏りに直結していることがわかりました。地域別で見ると、関東・東海エリアが関西エリアよりやや苦手層が多い傾向も見られました。



4.食べられるようになったきっかけは「給食」が最多
子どもが苦手だった野菜を食べられるようになったきっかけとして最も多かったのは「保育園・幼稚園・学校の給食」。集団での食体験や同年代の子どもとの影響が大きいことがうかがえます。「成長とともに自然に食べられるようになった」も3番目にランクインしており、時間経過による自然な変化も重要な要素となっているようです。

5.保護者の工夫、最も多いのは「調理法の工夫」「一緒に料理」
子どもが野菜をおいしく楽しく食べられるようにするために保護者が実践している工夫を尋ねたところ、「味付け・調理法の工夫」が最多(71.8%)、次いで「一緒に料理する」(42.7%)「形や彩りを工夫」(39.7%)と続きました。いずれも家庭内で完結できる工夫が上位を占めており、日常的に実践しやすい工夫が支持されていることがわかります。
家庭内での実践しやすい取り組みが多く実施されている一方で、「農業体験」や「家庭菜園」は年齢が上がると取り入れやすくなる傾向が見られました。特に都市部ではこれらの体験機会が少ないため、園や学校、地域と連携した食育機会の創出も今後のカギとなるかもしれません。



6.【自由回答】「食べられた喜び」「自分で選んだ達成感」などポジティブな変化が多数
保護者から寄せられた野菜を食べてくれた時や取り入れてよかったエピソードでは、子どもが野菜をおいしそうに食べたときの「驚き」「嬉しさ」「成長実感」を挙げる声が多く、「家庭菜園で収穫した野菜を食べた」「好きなキャラクターの真似をして挑戦した」といった実践的な取り組みも見られました。
■野菜を食べてくれた時や取り入れてよかったエピソードについて TOP5カテゴリーと代表的なコメント(一部抜粋)
1.調理方法の工夫(41.8%)
・ひたすら細かくして味が濃いもの(カレー、ハンバーグなど)に混ぜる
・野菜チップス、おやき、スープなどにする
2.体験・参加(26.4%)
・家庭菜園で自分で収穫した野菜は喜んで食べてくれます
・自分で摘んだピーマンを肉詰めにして食べた
・子供用ナイフで自分で刻んだり、手伝いをさせたら興味を持って食べるようになった
・一緒にサラダを作るようになったら、少しだけ野菜をかじるようになった
3.環境・外的要因(13.2%)
・保育園のお友達が食べている様子を見て『お姉さんだから食べる』と挑戦する
・お祭りの雰囲気で冷やしきゅうりを克服した
・保育園で食べているものは進んで食べてくれる
4.見た目・声かけの工夫(7.3%)
・型抜きをすると喜んでくれる
・擬人化する(トマトさんがお口に入りたい、など)
・キャラクターになりきって食べるよう促す
5.食べさせ方の工夫(4.5%)
・食べやすいようにスティック状にした
・親と同じ形で出す
・まず一口から始める
今回の調査からは、子どもの野菜摂取に関する保護者の悩みや工夫が、発達段階によって大きく変化することが明らかになりました。特に2歳頃には摂取量・品目数ともに落ち込み、「食べない」ことへの悩みが急増するなど、年齢特有の壁が存在することがデータからも読み取れます。
また「野菜による」といった声が4割以上に上ったことからも、単なる好き嫌いでは片づけられない個別対応の必要性がうかがえます。味付けや調理の工夫、一緒に料理をするなど、家庭内での努力も多く見られましたが、農業体験やメディア活用といった外部的な刺激は年齢が上がるほど増えており、成長段階に応じた多様なアプローチが鍵となりそうです。
子どもが「自分から野菜を食べたい」と思えるような経験をいかに日常に取り入れていくかが、今後の食育における大きなテーマのようです。その実現には、保護者だけでなく、保育現場や地域、そして食育サービスなどの外部リソースが連携しながら、子どもの「食」の好奇心を引き出す新たな仕組みづくりが求められていることがわかりました。
調査概要
調査方法 :はいチーズ!会員へのWEBアンケート調査
調査対象者:はいチーズ!会員(※) 1,225名
調査期間 : 2025年8月7日~12日
※はいチーズ!会員=幼稚園、こども園、保育園、小学校、中学校のいずれかに子どもが通う保護者
≪はいチーズ!とは≫
「はいチーズ!(https://sencorp.co.jp/service)」は『こどもにピース』をモットーに、保育園・幼稚園など子どもを預かる施設や保護者とともに子どもの幸せを育むことを目指す、総合保育テックサービスです。
運動会や発表会など季節行事の写真撮影から販売、問い合わせ対応まで、トータルでサポートする写真に特化したインターネット写真販売「はいチーズ!フォト」をはじめ、保育ICT「はいチーズ!システム」、アルバム制作「はいチーズ!アルバム」、動画撮影「はいチーズ!ムービー」で子どもの記憶や記録を残し、給食・食育サービス「はいチーズ!ベジ」では子どもの健やかな成長を支援します。未来ある子どもたちの人生がより豊かで幸せに溢れたものになるように、心と身体の両面へアプローチするサービスを提供しています。

≪千株式会社 会社概要≫
代表取締役社長:千葉伸明
本社 :東京都千代田区紀尾井町1番3号
東京ガーデンテラス紀尾井町 紀尾井タワー14F
設立 :2004年10月
はいチーズ!は、千株式会社の登録商標です。
