Sansan株式会社
〜対応策としては「採用強化」「生産性向上」が上位に。名刺や人脈情報の共有で7割が効率化を実感〜

Sansan株式会社が提供する中小企業向け名刺管理サービス「Eight Team」は、中小企業の経営層・営業担当者733名を対象に、「中小企業における営業の人手不足調査」を実施しました。
調査の結果、半数以上の企業が営業の人手不足を実感しており、そのうち約8割の経営層が「売上の停滞・伸び悩み」を課題として挙げています。また、新規顧客の開拓や営業戦略といった中長期的な成長を支える活動が後回しになっている実態も明らかになりました。人手不足の解消策としては「営業人員の採用強化」や「営業活動の生産性向上」が重視されており、生産性向上の取り組みとして、4社に1社がAIを活用しているほか、名刺や人脈情報をチームで共有している企業では7割以上が営業業務の効率化を実感していることが分かりました。
■調査結果サマリ
・中小企業の経営層・営業担当者の半数以上が、営業の人手不足を実感
・人手不足を感じている中小企業経営層の8割が、「売上の停滞・伸び悩み」に課題。また約8割が「新規顧客の開拓が後回しになっている」と回答
・人手不足解消に向けた取り組みとして、「営業人員の採用強化」「営業活動の生産性向上」が挙げられた
・営業人材の増員における課題は、「採用が困難」、「給与・人件費の高騰で採用枠を広げられない」
・生産性向上については、4社に1社がAIを活用するも、約半数が「AIに対して抵抗感を持つ社員が多い」と回答
・名刺や人脈情報をチームで共有している企業では、約7割が営業業務の効率化を実感
■調査の背景
近年、少子高齢化などの影響により社会全体で働き手不足が課題となっています。帝国データバンクが発表した「人手不足倒産の動向調査(2025年上半期)」(※1)によると、人手不足に起因する倒産は2025年上半期には202件発生しており、過去最高を2年連続で更新しました。このような社会的背景を踏まえ、Eight Teamでは、中小企業における営業担当者の人手不足の現状とその影響、さらに解消に向けた取り組みの実態を明らかにするため、本調査を実施しました。
■調査の結果
・中小企業の経営層・営業担当者の半数以上が、営業の人手不足を実感
従業員数299名以下の企業で働く経営層および営業担当者に、営業担当者の人手不足を感じているか尋ねたところ、全体の52.8%が「非常に感じている」または「やや感じている」と回答しました。役職別に見ると、営業担当者の61.4%が人手不足を感じており、経営層の47.0%を大きく上回りました。その差は14.4ポイントにのぼり、営業担当者の方がより深刻に人手不足を受け止めている実態が分かりました。


・人手不足を感じている中小企業経営層の8割が、「売上の停滞・伸び悩み」に課題。また約8割が「新規顧客の開拓が後回しになっている」と回答
営業の人手不足を実感している経営層にその影響を尋ねたところ、80.1%が「売上の停滞・伸び悩みを感じている」と回答しました。営業人員の不足が、企業の成長機会の直接的な制約になっている実態が示されました。
また、78.7%が「新規顧客の開拓が後回しになっている」、75.3%が「中長期的に必要な施策(営業戦略・業務改善など)が後回しになっている」と回答し、人材不足によって、将来的な売上基盤をつくるための営業活動が十分に行えていない状況が浮き彫りになりました。

自由回答では、「新規顧客の開拓ができていないので、業績が下がっている」(大阪府/医療・ヘルスケア業)といった回答のほか、「既存顧客への対応に追われており、新規開拓が滞っている。そのため、機会損失など数年後の経営に影響が及ぶと想定される」(神奈川県/その他業界)、「日々の顧客対応で手いっぱいになり、研修やスキルアップが行えない」(愛知県/その他業界)などの声も寄せられており、人手不足が短期的な売上のみならず、中長期的な競争力にも影響を及ぼしていることがうかがえます。
・人手不足解消に向けた取り組みとして、「営業人員の採用強化」「営業活動の生産性向上」が挙げられた
続いて、人手不足を感じている経営層に今後取り組みたい施策を尋ねたところ、最も多かったのは「営業人員の採用強化」(58.7%)、次点は「営業活動の生産性向上」(35.4%)でした。多くの企業が人員増強を理想としながら、生産性向上への取り組みも並行して重視されていることが示されました。

・営業人材の増員における課題は、「採用が困難」、「給与・人件費の高騰で採用枠を広げられない」
続いて、回答者733名のうち営業人員の増員について課題を感じている435名にその内容を尋ねたところ、最も多かったのは「採用が困難」(49.0%)、次いで「給与・人件費の高騰で採用枠を広げられない」(40.5%)でした。人材不足の背景には、採用市場における人材獲得競争の激化や、コスト上昇の影響があることがうかがえます。

・生産性向上については、4社に1社がAIを活用するも、約半数が「AIに対して抵抗感を持つ社員が多い」と回答
AIの活用現状については、「営業業務で生成AIを活用している」という項目に対して22.4%が「非常に当てはまる」「やや当てはまる」と回答しました。一方で、「AIに対して抵抗感を持つ社員が多い」と答えた割合は48.9%にのぼり、導入の進展には心理的なハードルが存在することが分かりました。また、将来的には「営業の一部業務はAIに置き換わる」と考える経営者・営業担当者も30.1%を占め、営業現場におけるAI活用への期待と懸念が交錯している実態が浮き彫りになりました。

・名刺や人脈情報をチームで共有している企業では、約7割が営業業務の効率化を実感
名刺や人脈情報をチームで共有している企業に営業業務への影響を尋ねたところ、「非常に効率化された」または「やや効率化された」と回答した割合は71.8%にのぼりました。人材不足という制約がある中でも、社内での情報共有を進めることで、営業活動の生産性向上に寄与している実態が示されました。

■Eight Team 責任者 安齋 安美のコメント
本調査を通じて、中小企業における営業人材不足が、売上や新規顧客開拓の停滞といった経営の根幹に関わる課題を生じさせていることが明らかになりました。特に営業担当者は経営層以上に人手不足を強く実感しており、リソース不足により中長期的に必要な施策や担当者育成の不足に影響していることが分かりました。
その一方で、名刺や人脈情報をチームで共有している企業では、営業活動の効率化を実感しているという結果も得られました。人手不足を解消するためには、採用を強化するだけでなく限られたリソースを最大限に活かす仕組みづくりが重要だと考えています。Eight Teamでは、今後も名刺の管理・活用を通じて営業活動の生産性を向上し、中小企業が直面する人手不足の解消を後押ししてまいります。
■調査概要
調 査 名:中小企業における営業の人手不足調査
調査方法:オンライン上でのアンケート調査
調査地域:全国
調査対象:従業員数299名以下の企業に勤務する経営層および営業担当者 733名
調査期間:2025年8月5日~2025年8月7日
調査企画:Sansan株式会社
備 考:本調査結果において、比率は小数点以下第2位を四捨五入しているため、必ずしも合計した数字が100%にならない場合があります。
※1:帝国データバンク「人手不足倒産の動向調査(2025年上半期)」(2025年7月4日発表)
https://www.tdb.co.jp/report/economic/20250704-laborshortage-br25h/
(以上)
◼Eight Teamについて
Eight Team(エイトチーム)は、中小企業向け名刺管理サービスです。紙の名刺をスマートフォンで撮影するだけで、名刺データをチーム内で一元管理できます。これにより社内で連絡先の共有や検索、宛先リストの作成がスムーズに行えます。顧客とのやりとりや訪問履歴も記録できるため、誰がどの顧客に関わっているかをすばやく把握できます。使いやすさと手頃な価格から、5000件以上の企業やチームで利用されています。
https://materials.8card.net/eight-team/
■Sansan株式会社 会社概要
「出会いからイノベーションを生み出す」をミッションとして掲げ、働き方を変えるDXサービスを提供しています。主なサービスとして、営業DXサービス「Sansan」や名刺アプリ「Eight」、経理DXサービス「Bill One」、AI契約データベース「Contract One」を国内外で提供しています。
設立:2007年6月11日
URL:https://jp.corp-sansan.com
所在地:150-6228 東京都渋谷区桜丘町1-1 渋谷サクラステージ 28F
資本金:72億3百万円(2025年5月31日時点)
事業内容:働き方を変えるDXサービスの企画・開発・販売
Sansan https://jp.sansan.com/
Eight https://8card.net/
Bill One https://bill-one.com/
Contract One https://contract-one.com/