株式会社 日立製作所
One HitachiでSAFeを共通的なフレームワークとして適用し、社会イノベーション事業をさらに加速
株式会社日立製作所(以下、日立)は、米国Scaled Agile, Inc.(以下、SAI社)が提供する、ビジネスアジリティにおいて世界で最も信頼されているシステム「Scaled Agile Framework®(以下、SAFe®)」のGold Partner*1に認定されました。
SAFeは、企業の組織変革やビジネスアジリティを向上させ、競争力の強化や顧客価値を最大化することを支援するマネジメントフレームワークであり、グローバルで広く活用されているものです。日立グループでは、2021年にGlobalLogicがSAI社のSilver Partnerに認定され、お客さまの体験価値を踏まえたアジャイルなDX変革を支援してきました。
現在、ますます社会の変化は激しくなり不透明性が増す中、日立は、お客さまが変化に迅速に適応し継続的に価値を創出することをグローバル規模で支援していくために、SAFeをOne Hitachiで共通的なフレームワークとして適用していきます。例えば、日立のドメインナレッジとAIでデータを価値に変換し、お客さまや社会の課題解決をめざすLumada 3.0を体現する「HMAX」*2の幅広い分野への実装にもSAFeの適用を検討し、価値提供のサイクルを迅速化することをめざします。
今後、日立は、本認定によりSAI社の公式パートナーネットワークに加わることで、SAFeをエンタープライズ向けのアジャイル開発などの手法として活用し、社会や市場環境の変化にあわせて、お客さまのビジネス戦略と連動したシステム開発のマネジメントを柔軟かつ継続的に支援していきます。また、社内におけるSAFe実践の枠組みを整備し、人財育成を体系的に進めることで、SAFeに関する知識を持つ人財を5,000名まで増強し、実践力と機動力を強化していきます。
これらにより、日立は、社会イノベーションを加速させ、環境・幸福・経済成長が調和するハーモナイズドソサエティの実現に貢献していきます。
*1 SAFeの認定コンサルタント(SPC)が5名以上在籍し、お客さまのエンタープライズ規模におけるアジャイル変革を牽引できると認められた組織に与えられる認定。
*2 ニュースリリース(2024年9月24日):日立、NVIDIAにより強化されたAIソリューション「HMAX」を発表
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2024/09/0924c.html
■背景について
近年、企業が、不確実で変化の激しい市場環境に柔軟に対応し、競争力を強化するために、システム開発においてアジャイル手法が普及拡大しています。日立では、システムの効率的な開発と高品質なITサービスの提供を目的に、2019年に立ち上げた「アジャイル開発コンサルティングサービス」*3をはじめとしたさまざまな支援を行ってきました。また、お客さまのビジネス戦略や市場ニーズの変化へ迅速に対応し、体験価値向上に貢献するため、数多くのアジャイル開発に対応してきました。さらに、GlobalLogicで用いられているアジャイル開発の手法を日本向けに整備・強化*4し、企業の根幹を支えるエンタープライズシステムへ適用するなど、システム開発のスピード向上や柔軟性・拡張性の向上などに、積極的に取り組んできました。
しかし、現在、社会や市場環境の変化にあわせた迅速な開発やサービス提供のためには、お客さまの企業戦略と連動した組織変革、ビジネス変革から伴走し、それらの要件を柔軟にシステム開発まで落とし込むことが求められていることから、ビジネスアジリティ向上において実績のあるマネジメントフレームワークの活用ニーズが高まっています。
*3 アジャイル開発コンサルティングサービス
https://www.hitachi.co.jp/products/it/appsvdiv/service/agile-consulting/
*4 ニュースリリース(2022年10月21日):エンタープライズシステムのアジリティ向上を支援するマイクロサービス開発基盤を提供開始
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2022/10/1021.html
■今後の取り組みについて
(1)お客さまのビジネス戦略と連動したシステム開発のマネジメントを強化
日立は、本パートナー認定によりSAFeを活用することで、IT×OT×プロダクトの強みを生かし、社会イノベーション事業のより一層の加速をめざします。具体的には、ビジネス戦略と連動したマネジメントフレームワークであるSAFeをエンタープライズ向けのアジャイルなシステム開発などの標準的な手法として採用し、ビジネスアジリティの向上を図っていきます。これにより、将来の事業環境変化にも柔軟・俊敏に対応可能とすることで、より一層、お客さまの持続的成長とDX加速に貢献していきます。
(2)人財育成の推進
SAFeは、フレームワークの他、認定研修コースやアジャイル開発のコーチングなどをメンバーシップ向けに提供しており、日立もこれらを活用することで、アジャイル人財の育成にも一層注力し、SAFeに関する知識を持つ人財を5,000名に増強します。さらに、ゴールドパートナー認定により、SAI社の最新の知見やトレーニングプログラムに直接アクセスできるほか、世界中のSAFeパートナーネットワークから得られるグローバルなベストプラクティスも入手することで、積極的に活用します。
これらにより、社内におけるSAFe実践の枠組みや、人財育成を体系的に整備し、人財面からSAFeの実践力と機動力を強化します。
日立は今後も、お客さまや社会が直面する課題解決に向けて、アジャイルな開発手法とデジタル技術を駆使した社会イノベーション事業の推進に取り組んでいきます。また、SAFeパートナーとして培った知見とグローバルネットワークを最大限活用し、お客さまのDXを加速し、企業価値向上に貢献します。
■Scaled Agile, Inc. ヴァイスプレジデント パートナービジネス統括 Phil Knight(フィル・ナイト)氏のコメント:
「日立がScaled Agile Partner NetworkにGold Partnerとして加わることを、心より歓迎いたします。SAFe®を活用して組織全体でビジネスアジリティ獲得を推進し、自社のプラットフォームやソリューションに統合することで、日立は顧客価値の創出をさらに高めていくでしょう。私たちは共に、日本におけるビジネスアジリティの導入をこれまでにない規模で加速できることを楽しみにしています」
日立製作所について
日立は、IT、OT(制御・運用技術)、プロダクトを活用した社会イノベーション事業(SIB)を通じて、環境・幸福・経済成長が調和するハーモナイズドソサエティの実現に貢献します。デジタルシステム&サービス、エナジー、モビリティ、コネクティブインダストリーズの4セクターに加え、新たな成長事業を創出する戦略SIBビジネスユニットの事業体制でグローバルに事業を展開し、Lumadaをコアとしてデータから価値を創出することで、お客さまと社会の課題を解決します。2024年度(2025年3月期)売上収益は9兆7,833億円、2025年3月末時点で連結子会社は618社、全世界で約28万人の従業員を擁しています。詳しくは、www.hitachi.co.jpをご覧ください。
お問い合わせ先
株式会社日立製作所
デジタルシステム&サービス統括本部
デジタルシステム&サービス経営管理統括本部
プロジェクトマネジメント統括本部
E-mail:spc-info@ml.itg.hitachi.co.jp