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朝日新聞社、2年連続で新聞協会賞を受賞 5年で4度目

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株式会社朝日新聞社

「日本郵便による違約金や不適切点呼をめぐる一連の報道」 調査報道で事実を明らかに

 株式会社朝日新聞社(代表取締役社長CEO:角田克)は、日本新聞協会による2025年度の新聞協会賞を受賞しました。新聞協会賞は優れた報道に贈られる賞で、1月から本社が報じてきた「日本郵便による不当に高額な違約金や不適切点呼をめぐる一連の報道」(社会部日本郵便取材班)が選ばれました。新聞協会賞の受賞は2年連続。直近5年で4度目の受賞となります。

2025年1月6日付朝刊1面 日本郵便による委託業者からの違約金徴収が公正取引委員会に違法と認定されていた事実を特報
2025年4月24日付朝刊1面 日本郵便で配達車の運転手への法定の点呼が適切に行われていなかった問題で、国土交通省が行政処分を行う方針であることを伝えた
目次

「巨大な公益事業体で横行する不正を明らかにし、その是正に寄与した調査報道」

 日本新聞協会が3日発表した受賞理由は、以下の通りです。

 朝日新聞社は、日本郵便による委託業者からの違約金徴収が公正取引委員会に違法認定されていた事実を2025年1月6日付朝刊で特報した。続報では、車両で配達する際に飲酒の有無などを確認する法定点呼が適切に行われていなかった実態を明らかにした。

 公取委の指導後も半年間改善されなかった違約金基準が取材申し入れを機に改められた。不適切点呼の問題では国土交通省が運送事業許可を取り消し、トラック等が5年間使用できなくなるなど、一連の報道は社会に大きな影響を与えた。

 国民生活に深く関わる巨大な公益事業体で横行する不正を明らかにし、その是正に寄与した調査報道として高く評価され、新聞協会賞に値する。

郵便不正の特集ページはこちら

「郵便不正」について、40本に上る関連ニュースや、担当記者が問題について動画で解説する「解説人語」をまとめました。

記者3人による調査報道であしき慣行を明らかに 高額な違約金、車内で白ワイン

東京本社編集局編集委員 沢伸也

 取材班代表の東京本社編集局編集委員、沢伸也は以下のようにコメントしています。

 

 手紙やはがきをポストに入れ、荷物を郵便局に預ければ、じきに相手方に届く。郵便は市民の信頼に基づいた、社会的なインフラです。今回は、そんな事業の裏側で続いていたあしき慣行を明らかにしました。

 配達を委託した先から、顧客から苦情を受けた際などに、現場で「罰金」とも呼ばれるような不当に高額な違約金を取る。点呼を受けずに配達に出たドライバーが、車内で白ワインを飲みながら運転する。取材で判明した事実は、時代に逆行した信じがたいものでした。

 今回、端緒を得て3人の取材班を作りました。そこに、日本郵政グループ内部から数多くの情報提供が届きました。それが報道につながり、行政が動き、一部は改善に至ったことは救いとも言えます。

 郵政を巡る不祥事は違約金や点呼にとどまりません。多くの問題を、朝日新聞では経済部が、また報道各社が粘り強く報じてきました。今年10月で郵政民営化から20年になります。日本郵政という巨大グループの問題について、我々は今後も調査報道を続けていきます。

 さわ・のぶや 1970年生まれ。96年朝日新聞社入社、東京社会部、特別報道部などを経て、2019年から東京本社編集局編集委員。


新聞協会賞とは

 新聞協会賞は、日本新聞協会が年1回、優れた報道の担い手に贈る賞です。日本新聞協会が新聞全体の信用と権威を高める活動を促進するため1957年に創設しました。編集、技術、経営・業務の3分野で顕著な功績をあげた新聞人を顕彰しています。2020年度に新聞協会賞(旧編集部門)、新聞技術賞(旧技術部門)、新聞経営賞(旧経営・業務部門)の三つに再編されました。

朝日新聞社の受賞歴

 朝日新聞社の新聞協会賞(旧編集部門を含む)の受賞は1957年度以降、27回目となります。近年は調査報道による受賞が続いています。

新聞協会賞:新聞協会賞(旧編集部門)を含む

2024年度 自民党派閥の裏金問題をめぐる一連のスクープと関連報道

2022年度 国土交通省による基幹統計の不正をめぐる一連のスクープと関連報道

2021年度 LINEの個人情報管理問題のスクープと関連報道

2018年度 財務省による公文書の改ざんをめぐる一連のスクープ

2014年度 徳洲会から猪瀬直樹・前東京都知事への5000万円提供をめぐる一連のスクープと関連報道

2013年度 手抜き除染一連のスクープ

2012年度 長期連載企画「プロメテウスの罠」

2010年度 大阪地検特捜部の主任検事による押収資料改ざん事件の特報及び関連報道

2005年度 「紀宮さま、婚約内定」の特報

      JR宝塚線脱線事故の発生から運転再開までの一連の写真報道

2002年度 連載「テロリストの軌跡 アタを追う」とそれにかかわる一連の報道

1999年度 和歌山市のカレー毒物混入、詐欺事件でのスクープ

1998年度 素顔の中学生 保健室から

1995年度 有権者はいま 静岡定点調査

1993年度 「『金丸氏側に5億円』と供述/東京佐川急便の渡辺元社長」をはじめとする金丸信自民党副総裁(当時)らの政界捜査をめぐる一連のスクープ

1992年度 メディア欄の創設

1988年度 天皇陛下のご病気、手術のスクープ

1987年度 チェルノブイリ原発事故に関するソ連報告書のスクープ

1984年度 東京医科歯科大学教授選考汚職事件の一連の報道

1982年度 「談合」キャンペーン

1978年度 木村王国の崩壊

1977年度 コーチャン・単独会見記事

1968年度 エンタープライズ日本海入口に(報道写真)

1962年度 世界移動特派員としての業績

1960年度 世界の鼓動

1958年度 「神風タクシー」追放の企画記事

1957年度 親さがし運動

新聞技術賞:新聞協会賞(旧技術部門)を含む

2024年度 朝日・道新による統合編集システムの共同開発

2023年度 ブランケット復活装置の開発

2019年度 ネットワークインフラの再編~利便性向上と新技術導入への挑戦~

2018年度 ~読者と新聞社 リアルタイムでつなぐ~編集部門向けデジタル指標分析ツール「Hotaru」の開発

2017年度 ローラ再生装置の開発

2012年度 競争と協調の時代へ~カラープルーフの相互利用~

2006年度 ATOMシステム~セキュアでオープンなトータルシステムの構築~

2005年度 新聞用FMスクリーンの実用化

1992年度 CTP(直接製版)システム―基礎技術の研究確立と実用機の開発

1987年度 宛名オンラインシステム基礎システムの開発と実用化

1986年度 転写製版システム 基礎技術の研究確立と実用機の開発

1981年度 新しい新聞編集・製作システム「NELSON」の開発

1960年度 日刊新聞の高速度オフセット印刷の成功

1957年度 模写電送方式による新通信機アーク・ファクスの完成、実用化

新聞経営賞:新聞協会賞(旧経営・業務部門)を含む

1959年度 ファクシミリ版による日刊新聞の発行

出典:PR TIMES

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企業プレスリリース詳細へ (2025年9月3日 16時46分)

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